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ワースト連敗。レジェンドの指名。宮本慎也らキーマンが誕生…。ヤクルト史と深く結びつく1970年

ワースト連敗。レジェンドの指名。宮本慎也らキーマンが誕生…。ヤクルト史と深く結びつく1970年

 いまから47年前。ヤクルト(当時:ヤクルトアトムズ)にとっての1970年は、球団ワーストの16連敗、別所毅彦監督の途中解任など、今シーズンと同様に暗黒と呼べる1年だった。

 しかし、そのオフのドラフトで若松勉(3位)、会田照夫(8位)、杉浦享(10位)と後の主力選手を獲得。1978年の初優勝につながるターニングポイントとなった年でもあった。しかし、ヤクルトの歴史に影響を与えた1970年の出来事はこのドラフトだけではなかったのだ。

宮本ヘッド、石井打撃コーチは1970年生まれ


 来シーズンからヘッドコーチとしてヤクルトのユニフォームに再び袖を通す宮本慎也。すでに秋季キャンプに参加し、山田哲人ら主力に熱血的な指導を行うなど存在感を発揮している。チームにいい緊張感がみなぎっているようだ。

 その宮本は1970年生まれ。PL学園高では2年時に、立浪和義(元中日)らとともに1987年の甲子園で春夏連覇を達成。その後、同志社大、プリンスホテルを経てヤクルト入り。犠打、守備の名手としてレギュラーに定着すると、2013年の引退までに2133安打を放ち、名球会入りを遂げた。

 ヤクルト・野村克也元監督も宮本を賞賛するコメントを多く残しており、指導者としてどのような結果を残すのか注目が集まる。

 また、打撃コーチとして新たに加わる石井琢朗も1970年生まれだ。現役時代は横浜(現DeNA)、広島で活躍。宮本と同じく名球会入りを果たしている。引退後は広島で打撃コーチを務め、リーグ最強とも呼べる現在の広島打線を作り上げた。

 新しく加わった1970年生まれの両コーチが一回り上となる1957年生まれの小川淳司監督をどのように支えていくのか。相乗効果を楽しみにしたい。

去りゆく1970年世代のふたり


 入閣する宮本ヘッドコーチ、石井打撃コーチと同じく、昨シーズンを限りに退任した真中満前監督、伊藤智仁前投手コーチも1970年世代だ(※真中前監督は1971年1月の早生まれ)。

 真中前監督は2014年の最下位から巻き返し、監督初年度の2015年にリーグ優勝を成し遂げたものの、その後、2年間は低迷。今シーズンは球団史上ワーストとなる96敗を喫し、責任を取る形となった。伊藤前コーチも投手陣を立て直すことができず、退団となった。

 真中前監督、伊藤前コーチはともに1992年のドラフトでヤクルトへ入団。現役引退後もコーチ、監督としてチームを支えてきた。今回、2人とも初めてチームを離れることになる。

 長きにわたってチームを支えた1970年世代の2人がチームを去り、新たな1970年生まれの2人が首脳陣として入閣する。アマチュア時代から同じ時代を戦ってきた4名だが、野球観はそれぞれ違うだろう。どん底にあるチーム状態がいい方向に変化することを期待したい。


文=勝田聡(かつた・さとし)

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