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《ホークスファン in 北海道》北の熱狂的ホークスファン。2016年を愚痴る


 筆者は生まれも育ちも北海道のホークスファン。

 子どもの頃から南海ホークスが好きで、今も札幌に住みながら福岡ソフトバンクホークスを応援する。当然ながら周りからは、不思議な目で見られるのです。

ホークスファンは「非道民」?


 10数年以上前だと、「何でホークスファンなの?」という質問は、「変わっているね、珍しいよね」という意味合いのものがほとんどだった。

 ところが2004年に日本ハムが本拠地を札幌ドームに移転し、2006年に日本一を達成。

 道民球団として定着した後は、「何でホークスファンなの?」という質問は、「どうして北海道に住んでるのに、ファイターズファンじゃないの」という意味合いのものに変わってきた。

 類は友を呼ぶとでもいうのか、私の周りには北海道在住のロッテ、オリックス、西武ファンも多く、北海道民のほとんどが巨人ファンだった頃からパ・リーグ談義をしていたものだ。

 札幌ドームに日本ハムがやって来たときは、「これで贔屓のチームの試合がたくさん見られる」と喜んだものだが、札幌ドームでは三塁側はもちろん一塁側も9割以上がファイターズファン一色。

 我々はいつしかライトスタンドのビジター席にしか居場所がなくなってしまった。

強いと文句を言われ、負けると気を遣われる


 2014、2015年とソフトバンクがV2を果たした頃、日本ハムファンによく言われたのが、この一言。

「ホークス強いね」

 これだけならいいのなら「ホークスは強すぎるよ」、「金を使いすぎだ」、「何でホークスが優勝するんだよ」と、私のもとへクレームをつける人も多かった。

 それでもこちらとしては、パ・リーグの王者。正直「言わせておけ!」と余裕の気持ちでいた。

 2016年もその状況が続き、ぶっちぎり他球団を引き離した4月には「ホークス強すぎるよ」と。

 さらに飛ばす5月には、「強すぎて面白くないよ」。交流戦優勝を決めた6月には、「もう少しパ・リーグを盛り上げてよ」。

 3年連続のパ・リーグ制覇を確信し、「週刊野球太郎」でも6月のうちに「日本シリーズ展望コラムを書こうか……」なぁんて話も出ていたのだが……。

 その後の経過はご存知の通り。最大11.5ゲーム差をひっくり返され、日本ハムが4年ぶりの優勝を果たした。

 そうなると面白いもので、これまであれやこれやと言ってきていた日本ハムファンが、私の前で野球の話をしなくなるのだ。

 仕事であるオフィスに行ったときのこと。私の姿を見つけた瞬間、それまで和やかに談笑していた人たりが突然厳しい顔になり、あきらかに動揺の姿を見せる。

 彼らの手元を見ると、ファイターズ優勝と書いたスポーツ新聞が。それを慌てて隠そうとしているのだ。

 「別に隠さなくてもいいのに……」と思いながら、こちらが気遣われていることを感じると、少し悔しさがつのった2016年の秋でした。

 だけど私は、「ファイターズは強いね」、「おめでとう」などと言わない(言えない)性分なのだ。

 2017年は、また文句を言われ続ける1年に戻りますように。

文=溝手孝司(みぞて・たかし)
札幌在住。広告代理業を営みながら、ライター、イベントなどスポーツ関連の仕事もこなす。生まれも育ちも北海道ながら、ホークスファン歴約40年。現時点の2017年独断オーダーは中村(右)、今宮(遊)、内川(一)、柳田(中)、新外国人(D)、松田(三)、真砂or上林(左)、甲斐or山下(捕)、川崎?(二)

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