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だから弱い! 今年も交流戦・指名打者に失敗したセ・リーグ。21人が9試合で4本塁打19打点……

阪神・福留孝介は今年の交流戦にDHとして4試合出場したが、打率.077と苦しんだ

 セ・パ交流戦は半分を折り返し、終盤を迎えようとしている。毎年、パ・リーグが猛威を奮う交流戦だが、今年も巨人とヤクルトが見事にやらかしてしまい、パ・リーグの覇権は揺るがない展開だ。セ・リーグ全体で見れば、阪神、広島の奮闘もむなしい……。

 なぜセ・リーグは弱いのか。パ・リーグ本拠地での3カードが終わり、はっきりと見えたのは指名打者起用の拙さだ。

 まずはパ・リーグ指名打者(スタメン起用)のラインナップと成績を見ていただきたい。

パ・リーグ:交流戦指名打者の成績


■日本ハム
大田泰示
4試合:打率.400/1本塁打/1打点

近藤健介
3試合:打率.444/0本塁打/2打点

田中賢介
2試合:打率.429/0本塁打/1打点

■ソフトバンク
デスパイネ
9試合:打率.344/3本塁打/7打点

■ロッテ
パラデス
4試合:打率.353/0本塁打/2打点

井口資仁
3試合:打率.333/0本塁打/1打点

ダフィー
1試合:打率.000/0本塁打/0打点

角中勝也
1試合:打率.000/0本塁打/0打点

■西武
栗山巧
7試合:打率.435/1本塁打/4打点

メヒア
1試合:打率.000/0本塁打/0打点

渡辺直人
1試合:打率.500/0本塁打/0打点

■楽天
アマダー
6試合:打率.238/2本塁打/4打点

ペゲーロ
3試合:打率.214/2本塁打/4打点

■オリックス
ロメロ
9試合:打率.216/1本塁打/6打点

 期間中に近藤健介が故障した日本ハムと、打撃陣大不振のロッテは別としてもほか球団には指名打者の起用法に確固たる軸がある。楽天もアマダー、ペゲーロは2通りの打線パターンによるものだ。パ・リーグ全体の合計は9試合で10本塁打32打点。

セ・リーグ:交流戦指名打者の成績


 対するセ・リーグの指名打者のラインナップを見てみたい。

■広島
松山竜平
4試合:打率.222/0本塁打/2打点

エルドレッド
2試合:打率.167/0本塁打/2打点

西川龍馬
2試合:打率.286/0本塁打/0打点

バティスタ
1試合:打率.000/0本塁打/0打点

■巨人
阿部慎之助
6試合:打率.304/0本塁打/1打点

村田修一
2試合:打率.250/0本塁打/1打点

亀井善行
1試合:打率.000/0本塁打/0打点

■DeNA
筒香嘉智
3試合:打率.300/0本塁打/1打点

ロペス
2試合:打率.444/0本塁打/1打点

宮崎敏郎
2試合:打率.286/1本塁打/3打点

白崎浩之
1試合:打率.250/0本塁打/2打点

下園辰哉
1試合:打率.000/0本塁打/0打点

■阪神
糸井嘉男
4試合:打率.250/1本塁打/3打点

福留孝介
4試合:打率.077/0本塁打/0打点

キャンベル
1試合:打率.000/0本塁打/0打点

■ヤクルト
大松尚逸
5試合:打率.188/0本塁打/0打点

雄平
2試合:打率.143/0本塁打/0打点

バレンティン
1試合:打率.000/0本塁打/0打点

グリーン
1試合:打率.000/0本塁打/0打点

■中日
ゲレーロ
6試合:打率.364/2本塁打/3打点

森野将彦
3試合:打率.000/0本塁打/0打点

 セ・リーグは合計4本塁打19打点。指名打者で起用される選手の顔ぶれを見ても、非常に目移りしていることがわかる。普段は指名打者制がないので仕方ないかもしれないが、「交流戦を通じてお前が指名打者だ!」と任せられた選手が不在である。

 ベテラン選手の休養、出場機会確保など、いわば穴埋めパズル。「便利な枠」になってしまっているのではないだろうか。

 たかが9試合、されど9試合。交流戦のパ・リーグの強さはこんなところにも表れている。


文=落合初春(おちあい・もとはる)

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