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地方大会選手速報レポート【近畿】〜峯本匠(大阪桐蔭)、松本航(明石商)

峯本匠 みねもと・たくみ


大阪桐蔭 3年
二塁手・右投左打・172センチ70キロ

体のサイズを感じさせない存在感

 今夏の大阪大会では序盤の2試合で9打数7安打3本塁打と大暴れ。後半はやや調子を落としたものの、チャンスに強い打撃をアピールした。1年秋から二塁手のポジションをつかみ、昨年もレギュラーとして春、夏と甲子園を経験。いずれの大会でもランニングホームランをマークするなど俊足巧打の巧打者でもある。ライナー性の強い当たりを広角に打ち分ける能力に長け、シャープなスイングで長打を量産する。守備では軽快な動きを見せ、柔軟性に優れた、攻・走・守三拍子揃った好選手。

 今夏は不動の2番打者として躍動したが、3回戦の大冠戦で負傷退場した1番の中村主将の代わりに、4回戦の阪南大高戦では1番打者を担い、タイムリーも放った。チームでは1、2位を争う高い経験値もあって、西谷浩一監督からも「今夏のキーマン」と大きな期待を寄せられている。

松本航 まつもと・わたる

明石商 3年
投手・右投右打・176センチ78キロ

脅威の1試合20奪三振を記録した“兵庫のドクターK”

 切れ味鋭いスライダーを武器に三振の山を築く“兵庫のドクターK”。今夏の3回戦・明石高専戦では3者連続を2度、4者連続を1度を含む20奪三振をマーク。この日145キロをマークしたストレートにもキレがあり、このほかにもスプリット、カーブ、チェンジアップなど球種も多彩。

 1年生からベンチ入りしマウンド経験は豊富だが、なかなか勝ち切れない苦悩もあった。昨夏、そして秋はともに県大会で報徳学園に惜敗。以降パワーアップを課題に挙げ、食事改善や走り込みなどで冬場は体作りに徹した。その甲斐があり、下半身が安定し、スタミナもアップ。ピッチングにも幅が広がり、決め球で三振を奪える技術は高校生離れ。

 今回の県大会では準々決勝で社に惜敗したが、4試合に登板し35回で49個の三振を奪った。プロのスカウトからの評価もうなぎ登りだが、高校卒業後は大学に進学し、さらなる飛躍を誓った。


■ライタープロフィール
沢井史(さわい・ふみ)/長崎県生まれ、福岡、大阪育ち。関西を拠点に、会社員を経て独立し、西日本のアマチュア野球、プロ野球を主なフィールドに活躍中。数多くの雑誌に寄稿するほか、共著に『挑戦者たち』、『勝利の伝導者』、『異能の球人』(いずれも日刊スポーツ出版社)などがある。

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