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こうすれば怪物・松坂大輔は復活する!? タイツ先生のアドバイスを聞け!!


 今シーズン注目を集めている、メジャーから日本球界に復帰した選手を取り上げる「メジャー出戻り選手」特集。このコーナーではタイツ先生(「自然身体構造研究所」所長・吉澤雅之氏)に登場いただき、各選手がアメリカでプレーした後、それぞれの投球・打撃フォームが、どう変化したかを解説している。

 今週は前週に引き続き、松坂大輔(ソフトバンク)を徹底解剖。今季は未だマウンドに立つ姿を見ることができない松坂が、どうすれば復活できるか、アドバイスしてもらった。


相撲のシコの動きを思い出せ!


 メジャーでの松坂投手は、硬いマウンドに苦しんでいました。日本に比べて硬いメジャーのマウンドでは、踏み込んだ足から、上体の力(重さ)を逃がすことが難しい。硬いマウンドに対応した投げ方になっていくうちに、松坂投手独特の下半身の使い方が失われてしまったように感じます。

 投球動作のなかで、前足をマウンドに踏み込む際、ほとんどの投手は前足に力を入れながら、前足をマウンドに接地させています。しかし、そもそもこの一連の動きが間違っています。たとえば、ジャンプして着地する時、足に力を入れて着地しますか? 自然と膝をバネのように利用して、着地のショックを和らげるはずです。

 体重移動の接地の際、膝などに力を入れた状態でマウンドに踏み込むと、ケガの原因になります。硬いメジャーのマウンドでは、なおさらその可能性は高くなるでしょう。

 メジャー帰りの松坂投手が再生するポイントは、股関節の使い方を取り戻すこと。そこでオススメのエクササイズは、相撲のシコです。

 シコを踏んだ体勢で横移動しながら、ボールを投げる。この動きを繰り返すことで、松坂投手独特の下半身の使い方を思い出すことができるでしょう。

 実はこの動き、腸腰筋(ちょうようきん)を鍛えることにもなります。腸腰筋とは腰椎と大腿骨を連結する腹部の内側にある筋肉で、シコを踏んだ体勢のまま、前進していくことで自然と“腰が入った”状態になります。よく「腰を入れてスイングしろ!」だとか「腰が入った動き」といいますが、剣道や武術で使う“極意”の動きでもあり、古くから言い伝えられている正しい身体の使い方なのです。


“胸部を閉じる”とは


 もう1つ、アドバイスしたいのが、リリースで“胸部を閉じる”動きです。

 これも前回、説明しましたが、マウンドの硬さにより、踏み出す前足で体重を逃がすことができなくなった分、松坂投手の投球フォームは、タテ回転から横回転に変わり、まるでサイドスロー投手のような、横回転の身体の動きになっていました。

 日本在籍時は、タテの腕の振りが特徴的でした。それは、リリースで“胸部を閉じる”ことで、胴体がタテ回転となり、ボールを長く持ちながら力強くリリースする……この動きがあったからこそ、それほど上背がなくても、素晴らしいボールを投げることができていたのです。

 しかし、メジャー時代に染みついた横回転で、腕の振りもサイドスローのように変化してしまいました。それにより、リリースポイントが定まらず、“流す”ような腕の振りになってしまった印象を受けます。

 改善するには、キャッチボールの段階から意識して動画にあるようなスローイングを意識しましょう。



 肩の筋肉疲労ということで、筋力を取り戻しながら、ノースロー調整、また1からフォームを立て直していく松坂。是非この機会に、タイツ先生直伝のエクササイズを取り入れてみてはどうだろうか。

★★★次回は中島裕之(オリックス)を取り上げます。


■プロフィール
タイツ先生/1963年生まれ、栃木県出身。本名は吉澤雅之。小山高時代は広澤克実(元ヤクルトほか)の1学年下でプレーした。現在は「自然身体構造研究所」所長として、体の構造に基づいた動きの本質、効率的な力の伝え方を研究している。ツイッター:@taitsusensei では、野球、サッカー、バスケットボールなど国内外問わず、トッププロ選手たちの動きについて、つぶやいている。

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