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いい加減にしろ! いまだに「イガワ」(井川慶)を根に持つニューヨーカーに物申す!

いい加減にしろ! いまだに「イガワ」(井川慶)を根に持つニューヨーカーに物申す!

 田中将大(ヤンキース)が大不振に陥っている。6月20日時点で5勝7敗、防御率6.34。強力打線の援護と強運もあり、大幅な負け越しには至っていないが、開幕から一発病を患い、すでに被本塁打は21本。すでに昨季の22本に迫っている。

 こうなると口うるさいニューヨーカーは黙っていない。すでにニューヨーク・ポスト紙は言い出している。「イガワのようだ」と。

 イガワとはもちろん井川慶のことである。井川の失敗以降、ことあるごとに彼らは「イガワ、イガワ」である。

 ここでメジャー時代の井川の成績をおさらいしておきたい。

井川慶のMLB成績


■2007年
14試合:先発12/2勝3敗/投球回67.2投球回/53奪三振/37与四球/防御率6.25

■2008年
2試合:先発1/0勝1敗/投球回4.0/0奪三振/0与四球/防御率13.50

 ご覧の通り、日本で最多勝1回、最優秀防御率1回、最多奪三振3回を獲得した選手とは思えぬ、なかなかショッキングな成績を残している。

 メジャー初登板では5回7失点。この1戦で「ノーコン」のイメージが定着した井川は早々と中継ぎに降格。その後はほぼ出番が与えられず、マイナー暮らしになった。ちなみに3Aでの成績は以下の通りだ。

井川慶の3A成績


■2007年
11試合:先発11/5勝4敗/投球回68.1/71奪三振/15与四球/防御率3.69

■2008年
26試合:先発24/14勝6敗/投球回156.1/117奪三振/45与四球/防御率3.45

■2009年
26試合:先発26/10勝8敗/投球回145.1/105奪三振/40与四球/防御率4.15

■2010年
22試合:先発10/3勝4敗/投球回77.0/68奪三振/23与四球/防御率4.32

■2011年
4試合:先発4/1勝0敗/投球回22.2/12奪三振/13与四球/防御率2.78

 突出はしていないが悪くない成績を3Aでは収めている。実際に実力を高く評価したパドレスなどがヤンキースにトレードを求める話もあった。しかし、ヤンキースがポスティング金額の負担を要求したため、トレードは実現しなかった。

 2008年オフにブライアン・キャッシュマンGMが「イガワの獲得は完全なる失敗だった」と発言。その後、井川はメジャーで登板する機会を与えられなかった。

 ジョー・トーリ監督はじめ、首脳陣は「コマンド(コントロール)が……」と口を揃えたが、井川に細かな制球力がないことは日本のファンは誰もが知っていた。正直なところ、渡米前の数年間は大事な試合でよく負けていた記憶もある。

 その上で獲得したのはヤンキースではないか。ビリー・エプラーGM補佐の強い推薦があったとされるが、入札金だけでも約2600万ドル。フロントと現場の不一致を主張できるほど安い買い物ではない。

 確かに井川はメジャー初年度のスタートダッシュには失敗した。しかし、夏を待たずに中継ぎに降格させ、リズムを作らせなかった現場サイドにも責任はあるだろう。結局、トレードで放出せず、メジャーにも上げなかったのは、高額年俸ゆえのペイロール(贅沢税)対策とも言われている。


「男は黙って」を貫いた井川


 「ニューヨーカーは気が短い」とか「スポーツにうるさい」とか、そんなことは知ったことではない。井川が一度でも不平不満を言ったことがあるだろうか? どれだけ変人と言われようが、「男は黙ってー」の姿勢を貫いた。筆者はそう思っている。

 同情の余地は十分にある。本物のダメ助っ人というのは、ケビン・ミッチェルやダン・ミセリ、ラスティ・ライアルのような過去に来日して不義理を働いた選手のことをいうのだ。これ以上、ニューヨーカーが「イガワがどうこう」と言うのであれば、日本球界にやってきたお騒がせ助っ人一覧を提示して反論してやろうと、陰ながら準備している……。


文=落合初春(おちあい・もとはる)

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