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キーワードは三冠! 今週で入れ替わる可能性が!

【週間詳報】2013プロ野球投打タイトル争奪戦―今、現場で何が起こっているのか?
【激闘を振り返る! 先週のタイトル争いをダイジェストで紹介!!】(9月10日〜16日)

3位・バレンティンvsブランコはここからが勝負(セ・リーグの「首位打者」「打点」)

 今シーズン序盤にハイペースで本塁打を打ち話題になっていたブランコ(DeNA)は現在37本塁打。57号を放ったバレンティン(ヤクルト)には長距離砲としては完敗状態ですが、打率と打点では、まだまだ勝負は決まっていません。

 打率は15日時点でその差は.011。先週1週間でバレンティンは21打数6安打(ブランコは16打数3安打と、打率は両者ともやや低めでした。残り16試合でブランコが打率をバレンティン並みに引き上げるには、26〜27本程度の安打が必要で、今週1週間では8〜10本は欲しいところ。打率.400以上が求められる厳しい状況ですが、バレンティンが打率を下げれば可能性はもう少し広がります。

 打点については逆にブランコがバレンティンを5打点リードしていますが、1週間前は8打点差だったのでバレンティンが詰めている状況。ブランコの打点のうち本塁打で自ら得点して生まれたケース(本塁打÷打点)の割合は約30%、バレンティンは約48%。ブランコはチームの出塁力の援護がある一方で、バレンティンは打点を自力で生み出す割合が高いのがわかります。バレンティンが打点王を獲るには、今後も本塁打を重ねる必要がありそう。

★セ・リーグの「首位打者」争い(9月15日時点)
1位バレンティン(ヤ).338(↓.003)
2位ブランコ(D)  .327(↓.005)
3位村田修一(巨)  .324(↓.002)
4位ロペス(巨)   .309(↓.008)
5位阿部慎之助(巨) .304(↑.003)
6位マートン(神)  .303(↓.006)
※ ( )は9月8日からの変動

■セ・リーグの「最多打点」争い(9月15日時点)
1位 ブランコ(D)  125(+3)
2位 バレンティン(ヤ)120(+6)
3位 阿部慎之助(巨) 87 (+2)
4位 村田修一(巨)  77 (+2)
5位 マートン(神)  75 (+1)
6位 和田一浩(中)  74 (+0)
※ ( )は9月8日からの変動

2位・リーグ記録の10試合連続Hで宮西が急追(パ・リーグの「最優秀中継ぎ」)

 佐藤達也(オリックス)のライバルだった松永昂大(ロッテ)が先発に回ったことで、ほぼ決定かに思えたこのタイトルでしたが、宮西尚生(日本ハム)の急追でまだわからない状況に。佐藤と宮西は、2週間前まではそれぞれ33HPと25HPと8HPの差がありました。しかし、佐藤が2週間で2HPに留まる一方で宮西が6HPを記録。差をじりじりと詰めました。

 オリックスはこの2週間の10試合で1点差ゲームが5試合、2点差ゲームはなし。日本ハムは同じく11試合で、1点差ゲームが7試合。2点差が3試合と接戦が多めだったのも宮西有利に働いたものと見られます。

 宮西は12日(木)のオリックス戦で久々に失点しましたが、15日(日)のソフトバンク戦では7回裏に登場し、中村晃、今宮健太、長谷川勇也を3連続三振に斬ってとり10試合連続ホールドのリーグ記録を達成。状態は万全な様子。実力派中継ぎがフレッシュな2年目右腕をさらに追い込みそうな気配です。


▲佐藤達也は逃げきれるか?

★パ・リーグの「最優秀中継ぎ(最多HP)」争い(9月15日時点)
1位 佐藤達也(オ)   35(+1)
2位 宮西尚生(日)   31(+3)
3位 松永昂大(ロ)   30(+0)
4位 増井浩俊(日)   28(+3)
5位 カルロス・ロサ(ロ)25(+1)
※( )内は9月8日からの変動

1位・村田、マートン、ブランコのデッドヒート継続中(セ・リーグの「最多安打」)

 現在、最も多くの選手にチャンスが残る混戦状態にあるのは、このセ・リーグの最多安打争い。上位勢の調子の波が妙にそろっており、誰も飛び出せない状況が9月に入ってから続いています。先週1週間で村田修一(巨人)が、15打数4安打。ラフプレーで出場停止を科されたマートン(阪神)は20打数3安打、そしてブランコが16打数3安打とそろって不調。残り20試合をきりましたが、まだ先が見えません。

 なお、昨シーズンタイトルを分けあった長野久義と坂本勇人(ともに巨人)にも、いまだチャンスが残されている状況。両選手はともに打率.270と低く、ここからタイトル獲得したとしても打率はまず3割には乗らないと見られます。「打率2割台の最多安打」が達成されると歴史的なもので、セ・リーグでは1962年・長嶋茂雄(巨人)の151本(打率.288)、64年・桑田武(大洋)の161本(.299)、67年・藤田平(阪神)の154本(.291)、2001年・石井琢朗(横浜)の171本(.295)に続く史上5度目の記録。これは、長野と坂本が調子は悪くとも出場機会が保たれ、打順も上位に固定されていたことの表れでしょう。巨人の主軸の打撃が安定していたというのも大きそうですが、原辰徳監督の長野・坂本への信頼も歴史的なものだったと見なしてもよいのかも。

★セ・リーグの「最多安打」争い(9月15日時点)
1位 村田修一(巨) 149(+4)
2位 マートン(神) 149(+3)
3位 ブランコ(D) 148(+3)
4位 長野久義(巨) 143(+2)
5位 坂本勇人(巨) 138(+1)
※ ( )内は9月8日からの変動

■過去5年の「最多安打」獲得選手の打率
[セ・リーグ]
2008年 内川聖一(横)189本 .378
2009年 ラミレス(巨)186本 .322
2010年 マートン(神)214本 .349
2011年 マートン(神)180本 .311
2012年 長野久義(巨)173本 .301
 坂本勇人(巨)173本 .311

[パ・リーグ]
2008年 片岡易之(西)167本 .287
 栗山 巧(西)167本 .317
2009年 中島裕之(西)173本 .309
2010年 西岡 剛(ロ)206本 .346
2011年 坂口智隆(オ)175本 .297
2012年 内川聖一(ソ)157本 .300

<その他タイトルがらみのニュース>
 セ・リーグの最多勝争いは先週1勝を挙げた小川泰弘(ヤクルト)と2勝挙げた前田健太(広島)に絞られた模様。菅野智之(巨人)は前田健太と投げ合わねばならない不運もあり脱落か。菅野は最高勝率の可能性もほぼ消え、新人王もかなり厳しい状況に。最多奪三振は11日(水)に先発し8三振を奪ったメッセンジャー(阪神)がリードをキープ。最多セーブは西村健太朗(巨人)と岩瀬仁紀(中日)がともに3セーブして差は縮まらず。

 パ・リーグで熱いのは本塁打王と最高出塁率。本塁打はアブレイユ(日本ハム)がまったく本数を伸ばせず、浅村栄斗(西武)、マギー(楽天)が3本差に迫っています。出塁率はヘルマン(西武)が一分近く落とす中、中村晃とバッティング好調で打率で出塁率を上げる長谷川勇也(ともにソフトバンク)が迫ります。


【見逃したら後悔必至! 今週の注目カードはこれだ!!】(9月10日〜16日)

3位・西武vs日本ハム(17〜19日/西武ドーム)
タイトルを狙う日本ハムの実力派リリーフ陣に注目


 最多HPを狙う宮西、最多セーブの可能性を残す武田久を擁する日本ハムが西武と対戦。8月は3勝3敗だったが、武田久が2セーブ。6試合中5試合が1点差と接戦が続いており、11試合連続ホールドのリーグ記録がかかる宮西にチャンスが訪れそう。アブレイユと浅村の本塁打王争いにも注目。浅村は日本ハム戦で本塁打は3本ながら打率は.384。

▲浅村は打点94でトップをひた走る

2位・日本ハムvs楽天(21〜23日/札幌ドーム)
田中将大の投手三冠奪取と楽天優勝もあり得るカード


 パ・リーグの奪三振でトップを守ってきた金子千尋(オリックス)を、歴史的な快投を続ける田中将大がかわし投手三冠でトップに立てるか。田中が登板すると思われる21日(土)には無理だが、翌22日には楽天がリーグ優勝を決める可能性も。その他トップと3本差にまで辿りついたマギーの本塁打などにも注目。

1位・DeNA vsヤクルト(17〜19日/横浜)
バレンティン、三冠王&MVPへの道


 三冠王を目指すバレンティンと、ライバルのブランコが同じグラウンドに立つ。ヤクルト投手陣は先週1週間で1試合平均5失点、DeNAは3失点。打点が稼ぎやすそうなのはブランコか。打率はバレンティンがDeNA戦で.378、ブランコがヤクルト戦で.390とともによく打っている。安打量産の期待がかかる。

 ちなみに55 本超えを成し遂げたバレンティンが次に目指す「優勝チーム以外からのMVP」のために三冠王は必須。セ・リーグで達成したのは過去に王貞治(巨)のみ。こちらの聖域も打破できるか。


■ライター・プロフィール
文=秋山健一郎(あきやま・けんいちろう)…1978年生まれ、東京都出身。編集者。担当書籍に『日本ハムに学ぶ勝てる組織づくりの教科書』(講談社プラスアルファ新書)、『プロ野球を統計学と客観分析で考えるセイバーメトリクスリポート1、2』(デルタ、水曜社)など。

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