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【2016夏の高校野球】《愛知観戦ガイド》有望選手と大会展望&勢力ピラミッド

7月9日〜29日(岡崎市民球場ほか)

好投手の産地にプロスカウト続々集結!
東邦・藤嶋は甲子園での快投で評価上昇

☆★☆ 投手編 ☆★☆

●東邦・藤嶋を筆頭に好右腕続々


 2年前の夏の甲子園で1年生ながら活躍した藤嶋健人(東邦)が最終学年を迎え、さらに進化を遂げている。ノビのあるストレートに、スライダー、カットボールなども自在に駆使し、センバツでも次元の高い投球をした。プロ側の評価も上昇の一途だ。以前は、早熟型が多い力投型投手ゆえ将来性に疑問符がつき、東海地区では他に有力投手もいなかったため押し出される形でスカウトの注目を集めていたが、昨秋の東海大会や神宮大会でモデルチェンジした姿を披露し、その絶対的な能力が見直された。

 この春にスカウトを動かした右腕も多い。昨夏からエースの浅野亨太(大府)は県大会初戦に5球団、指にかかった球をコースに投げ込む森博人(豊川)は同3回戦に4球団を呼んでいる。また立野和明(中部大一)が好素材として浮上し、県大会や練習試合で毎週のようにスカウトの姿が見られた。初祖晋太郎(中京大中京)も力のある140キロ超のストレートが評判で、5月の練習試合に4球団が来訪。葛山大介(千種)は進学が確実視されているため視察を後にするスカウトもいるが、目にした者からは絶賛の声が相次ぐ。

 左腕では、県内ではまだベールに包まれている田上航太郎(豊橋中央)、復調が待たれる長谷部銀次(中京大中京)、左腕らしい球筋から最速143キロのストレート、キレのあるスライダーを投げる松山仁彦(東邦)らが挙がる。

大化け期待の素材陣

 全国的には無名でも伸びしろを秘めた有望株が多い。川崎ライアン(西尾東)は身体能力が高く、好調時のストレートは目を見張るものがある。肩が大きく回るフォームが特徴的な阿南誠(一色)は昨秋、投打に活躍して県大会出場の原動力となった。石川悠来(碧南工)は182センチの長身で投球に柔らかさがあり、強打・快足もキラリと光る。投手歴が浅くトーナメントでの起用はまだ怖いが、最速147キロの怪腕・釜口航輔(岡崎西)も力強い。近久輝(東邦)のストレートはチームメートの藤嶋に劣らぬ威力がある。角度のあるストレートとフォークが武器の二宮衣沙貴(享栄)、上背のある盛岡敬(杜若)も台頭気配だ。


▲葛山大介(千種)

☆★☆ 打者編 ☆★☆

●愛工大名電・高橋にプロ注目


 打者でドラフト指名が視界に入るのが高橋優斗(愛工大名電)だ。攻守に雰囲気があり、50メートル走6秒2と脚力も備える。

 内野手では佐藤勇基(中京大中京)が走攻守揃い、大学でも早い段階からレギュラーをとれそうだ。鉄壁の守備力をもつ濱嶋良明(東邦)や小林駿(至学館)もセンスがある。中川涼成(享栄)は強靭なリストを生かした打撃が魅力だ。

 外野手では、鉄砲肩でセンターからの送球が必見の石橋裕太(東邦)、俊足の鈴木統偉(栄徳)、リストが強く守備範囲も広い中村優希(栄徳)らがおもしろい。

 捕手では山田大我(名市工)が伸びしろがあり、スローイングやゲームメイクの意識も高い。河合遼平(千種)の二塁送球もスピーディーだ。山崎基輝(愛工大名電)、池田寛斗(愛産大三河)はともに豪打で鳴らす怖い存在だ。


▲鈴木統偉(栄徳)

☆★☆ 大会展望 ☆★☆

●伸び盛りの東邦が大本命!


 センバツでも白星を挙げた東邦の本命視が妥当だ。藤嶋、松山ら投手陣に加え、小西慶治らの野手陣も伸び盛り。昨秋同様に夏も横綱相撲を期待したい。享栄の3年生は、2013年春に再登板した名将・柴垣旭延監督の薫陶を受けるべく入学した世代。県大会では昨秋準優勝、今春優勝と勝ち上がっており、同校の今世紀初となる甲子園出場も近い。主戦投手に安定感のある愛産大三河、豊川、栄徳なども圏内。あと一歩でシード権を逃した名市工、西尾東などが公立では怖い。

地区勢力ピラミッド

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