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印象が薄い選手から、史上初のタイトル争いに絡む選手まで!…新入団&途中加入の助っ人たちを振り返る!

 両リーグともにマジックが点灯するなど、ペナントレースはまさに大詰め。セ・リーグ優勝目前の巨人に、今季から新外国人左腕のセドンが加入し、公式戦デビューでは広島から15三振を奪ったことを覚えているだろうか。また、パ・リーグで優勝争いを続けるオリックスにはバトラーやランズラーが途中加入したり、楽天はシーズン中に何人もの外国人を獲得したり、タイトル争いに加わっているメヒア(西武)が途中加入したりと新外国人選手の加入が慌ただしかった。

 そこで、第3回目は、今季新たにNPBに参戦した、そして、ペナントレース途中にNPBにやって来た外国人選手たちを振り返ってみた。その中に「キューバ出身選手」については来週のこのコーナーでたっぷりと振り返る予定なので、今回は除いてある。
(今季の成績は9月14日試合終了時のもの)


■セ・リーグ編

呉昇桓(阪神)

投手/右投右打/32歳(1年目)

 “石直球”というフレーズを引っ提げて、今季から阪神に入団したのが呉昇桓(オ・スンファン)だ。韓国プロ野球界で通算9年、444試合に登板。計5度のセーブ王に輝き、歴代最多の277セーブを挙げた実績はダテではなかった。

 今季はここまで53試合に登板して、34セーブと安定した成績をマーク。「石のように重い」と評判のストレートを武器に、虎の守護神としての地位を確立した。セ・リーグのセーブ王はほぼ確定しており、2年契約で総額8億5千万円(推定)から、2年目の来季も残留は確定的だ。

ギジェルモ・モスコーソ(DeNA)

投手/右投右打/31歳(1年目)

 ソーサやソトら、不甲斐ない先輩助っ人投手を尻目に実績を積み重ね、先発ローテに定着。打者の手元で微妙に動くストレートを武器に、ここまで20試合全てに先発して8勝8敗、防御率3.10は立派な成績だ。8月23日の登板以降、すべてクオリティー・スタートを達成しているが、1勝もできない「ムエンゴ」状態が続いている。

 ブランコやバルディリス、そしてグリエルと強力な外国人野手が揃うDeNAで、外国人登録枠を勝ち取ったモスコーソの趣味は「美味しいお店」の新規開拓。登板日には電車通勤で球場入りするなど、日本文化に溶け込もうとする努力が実ったモスコーソは、ジャパニーズ・ドリームを掴んだといえるだろう。

ライネル・ロサリオ(広島)

外野手/右投右打/25歳(1年目)

 ジャパニーズ・ドリームを掴みかけているのが、ロサリオだろう。カージナルス傘下でプレーした後、母国ドミニカ共和国にあるカープアカデミーに所属。将来性が見込まれて広島と4年契約を結んだ。18歳年上の奥さんがいたことも話題になった。

 しかし、1年目から実績あるエルドレッドやキラが不振の時、ケガの時に1軍に昇格し、穴を埋めるには十分すぎるほどの活躍を見せた。エルドレッドやキラが復帰したら2軍に下がるという不遇な立ち位置だったが、好調を維持し、常にチームを救ってきた印象がある。9月2日の巨人戦ではプロ野球63人目となるサイクル安打も達成。今では4番を任されるなど、数少ないチャンスをモノにした。まだ25歳の若き助っ人の今後の伸びしろにも期待したい。

■パ・リーグ編

エルネスト・メヒア(西武)

内野手/右投右打/35歳(1年目)

 途中加入の助っ人といえば、メヒアを忘れるわけにはいかない。期待外れのランサムの代わりに5月にやって来た長距離砲は、来日当初から本塁打を連発。特に7月は8本、8月は11本と熱い季節に打ちまくり、目下、ホームランダービートップタイの位置にいる。

 来日前に所属していたブレーブスには屈指の大砲、フレディ・フリーマンがおり、出場機会が限られていたメヒア。もし、シーズン当初から西武に入団していたら、パ・リーグの勢力図は違っていたかもしれない。

ルイス・クルーズ(ロッテ)

内野手/右投右打/30歳(1年目)



 来日時は、自身がこよなく愛する母国メキシコ菓子のタマリンドを持参したことがニュースになり、その実力は未知数だったクルーズ。しかし、今季を振り返れば、及第点の成績といえるのではないだろうか。

 ここまでチームトップの16本塁打を記録。打率はもう少しほしいが、何といってもリズム感溢れる守備は、チームのピンチを救うと同時に、大いにインパクトを与えてくれた。ヤンキース時代は遊撃手としてジーターの“影武者”とよばれていたクルーズ。来季もその華麗な守備をNPBで見ることができるか、ロッテとの契約状況に注目したい。

マイケル・クロッタ(日本ハム)

投手/右投右打/30歳(1年目)

 “掘り出し物”といったら失礼だろうか。今季の日本ハムは開幕から武田勝と武田久の不調や、斎藤佑樹ら期待したい投手陣が機能せず、苦しい戦いを強いられた。しかし、その状態で勝率5割をキープできたのは、クロッタの活躍があってこそ。勝ち試合には惜しみなく投入され、僅差の試合をモノにしてきた。

 防御率0点台をキープしていたものの8月初旬に左脇腹を痛めて登録抹消。その後、1軍復帰後は打たれるケースも目立つが、途中加入のカーターとカバーしあっている。


 さらにパ・リーグでは楽天が、開幕前に昨季はソフトバンクにいたファルケンボーグ、ブラックリー、ユーキリス(途中帰国)を、キャンプ中に育成選手としてミトレ、ファンミル(その後、支配下登録へ)を、シーズン中に、昨年まで巨人で活躍したボウカーを筆頭に、クルーズ、ラッツ、エバンスと相次いで獲得した。昨季から在籍しているジョーンズを含めてざっと10人もの外国人選手を抱えていた。乱獲状態の中には15試合で5本塁打18打点、打率.314と期待に胸高まるも、死球により骨折、全治6週間と憂き目にあったラッツのような選手がいたことも忘れないでおきたい。

 他にもロッテのハフマンは、デスパイネとの争いに敗れた格好ではあるが、昨秋のテスト入団から一時はレギュラーを掴み、ハッスルプレーでチームを牽引。「ハフマンゾク」でチームを大いに盛り上げた。2軍落ちを通告されたときは涙を流したという、浪花節的助っ人であった。

 そして今後は、デスパイネらのキューバ人勢力がNPBの外国人選手勢力に大きく影響を及ぼすかもしれない。次回はそのキューバ助っ人を振り返る予定だ。


■ライター・プロフィール
鈴木雷人(すずき・らいと)/会社勤めの傍ら、大好きな野球を中心とした雑食系物書きとして活動中。自他共に認める「太鼓持ちライター」であり、千葉ロッテファンでもある。Twitterは@suzukiwrite

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