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神奈川の大本命・東海大相模と“原巨人”の相対性を探る!?

【この記事の読みどころ】
・巨人も東海大相模も本命
・東海大、巨人といえば原貢、原辰徳
・原家の血を受け継ぐ甥っ子・菅野智之がエースに

 強豪校がひしめき合い、日本一の激戦区とも言われる神奈川の地方大会がいよいよ開幕! 7月11日の12時から横浜スタジアムで行われる開会式を号令に、186校の選手たちが、第97回全国高校野球選手権大会の神奈川代表の座を目指して、7月28日(予定)の決勝まで熱戦を繰り広げる。

 全国でも屈指の激戦区といわれる神奈川。しかし、各校の戦力分析、優勝予想という視点に立てば、普通に考えれば、これはもう東海大相模は揺るぎない存在といえるだろう。昨年度のチームから評判高い吉田凌、小笠原慎之介といったハイレベルなドラフト候補が左右のダブルエースとして君臨している。

▲小笠原慎之介

 昨秋の県大会では、準決勝で平塚学園に1−2で惜敗。その悔しさをバネに、今春の県大会で見事、神奈川ナンバーワンの座に輝いた。関東大会でも実績を残すなど、東海大相模は今夏の神奈川大会における「大本命」と言っていい。

 というわけで、『週刊野球太郎』では甲子園へ最も近い、東海大相模の勝ち上がりなどを含めた動向をお伝えしていこうと思う。第1シードである東海大相模の登場は、7月16日11時試合開始予定、球場は横浜スタジアムだ(足柄対岸根の勝者と対決)。

 第1回目となる今週は、東海大相模の周辺情報や、OBも在籍するあのプロ球団との関係性などを中心に進めていきたい。

 野球ファンなら「東海大相模と縁が深いプロ球団は?」と聞かれれば、誰しもオレンジ色のあのチームを思い浮かべることだろう。そう、コーナータイトルにもなっている巨人である。その礎となっているのが「原家」との関係だ。

 現在の巨人の指揮官である原辰徳監督は、「東海大相模〜東海大〜巨人ドラ1〜巨人監督」という王道を進むG戦士。そして、そのルーツは父の貢氏にある。

 1965年の夏、福岡県の三池工を率いて甲子園初出場&初優勝という快挙を成し遂げ、それがきっかけとなり東海大相模から招へいされた貢氏は、同校でも春夏合わせて8回の甲子園出場を果たし、1970年夏に優勝、1975年春は準優勝という結果を残す。このうち、1974〜1976年の夏、1975年の春は息子・辰徳との父子鷹での大舞台出場であった。

 これは、少年野球でもよく見られる光景だが、父がチームの監督を務めていると、息子には他の選手以上に厳しく接するのが常。「えこひいきしている」という見方をされることが、父子双方にとって不幸な状況となるからだ。貢監督は、誰よりも厳しく辰徳を指導し、現代では禁じ手である鉄拳制裁も辞さない熱の入れようだったという。

 そんな父の叱咤激励に応えた辰徳は、1年夏からサードのレギュラーに定着、主力として4度の甲子園出場に大きく貢献したのである。そして前述したように、東海大を経て巨人に入団、選手として15年、監督としては12年目のシーズンを迎えている。


 その“原家&巨人”の系譜を継いでいるのは貢氏の孫、辰徳監督の甥(妹の息子)にあたる菅野智之だ。菅野は、東海大相模時代に甲子園の経験はないものの、東海大を経て、巨人に入団。“大学5年生”で、実戦から1年離れたことが不安視されたが、1年目に13勝を挙げ、不安は一掃。プロ入り後も年々成長し、現在は投手陣の大黒柱となった。3年目の今シーズンも、7月5日現在、防御率1.76でリーグ1位。昨季に続くタイトルを狙える位置にいる。

 他にも、高卒ドラ1で入団した大田泰示も在籍するなど、密な関係を維持している東海大相模と巨人。シーズン前の予想では、チームの熟成度の違いでセ・リーグの優勝は巨人だろう、と語る評論家も多かった。戦前の予想では本命ということでも、巨人と東海大相模は一致している。巨人はシーズン中盤までなかなか波に乗れていないが、果たして、東海大相模はどうなるか?


 このように、両チームの成績の関連性について、さらに深く探っていきたい。東海大相模が夏の甲子園に出ると、巨人が◯◯になる!? 来週に続く!


■ライター・プロフィール
藤山 剣/1970年生まれ。元高校球児(軟式)。出版社勤務を経てフリーに。多くの野球関連の書籍や雑誌の制作だけでなく、他に情報誌や競馬誌にも携わる。

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