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西武ファンが待ちわびたオールスター。躍動した“15年目のルーキー”栗山巧


 「ついに」、「ようやく」……。今年の西武ファンのオールスターへの思いを表すと、この言葉に尽きるのではないか。

 高卒入団から西武一筋15年。長年チームの顔役として活躍しながら不思議と縁がなかった夢の舞台に、栗山巧がついに降り立った。

 栗山本人はもちろん西武ファンにとっても記念すべきこの2日間を、改めて振り返ってみたい。

ベテランの名刺代わりの一発


 監督推薦組ということもあり、第1戦はベンチスタート。7回表の守備から角中勝也(ロッテ)に代わっての途中出場となった。

 最初の見せ場(?)は9回表の守備で訪れた。鈴木誠也(広島)の打ち上げたフライを三塁手のレアード(日本ハム)追ったもののお見合い。セ・リーグの追加点を許すきっかけを作ってしまった。

 しかし、転んでもタダでは起きないのがこの男。9回裏、ノーアウトランナー一塁でオールスター初打席に入ると、1ボール1ストライクで迎えた3球目をフルスイング。

 ボールはグングン伸びてヤフオクドームのライトスタンド、西武のチャンステーマ4を叫ぶパ・リーグファンの待つスタンドへ吸い込まれた。

 他球団のファンからは地味なイメージを持たれている栗山のあまりにもド派手な一撃。筆者は最寄り駅から自宅への道すがら、ラジオでこのホームランを聴いていたのだが、嬉しさのあまりガッツポーズしたのはいうまでもない。今思うと通報されなくてよかったなと思う。

 ちなみにホームランボールは「記念に持ち帰りたい」とのことだったが、無事に手元に届いたのだろうか……。

ホームランキングをアシスト


 第2戦は外野スタンドで観戦。まずホームランダービーが見ものだった。栗山がメヒアの打撃投手を努め、なんと優勝させたのだ。

 筒香嘉智との1回戦では7本、大谷翔平との決勝戦では大谷が0本だったことから1本で打ち切りとなったが、ツボを心得ているとばかりに気持ちよくバットを振らせていた。

 決勝戦では一度ボール拾いのために外野へ来て、出番になるとマウンドへ走ったキャプテン。いつも西武ドームのライトスタンドで見ている背番号「1」だが、オールスター用のユニフォームを着ていたこともあり感慨深いものが。

 また試合は2番レフトでスタメン出場すると、2安打に1補殺。2日連続の表彰台を予感させるプレーを連発した。この日は後輩の浅村栄斗に表彰台を譲ったが、「栗山祭り」に乗せられた筆者は叫びすぎて翌日、声が枯れてしまった。


来年はぜひファン投票で!



 こうして夢の2日間を駆け抜けた栗山。あまりのハッスルプレーに一緒に観戦した野球仲間は「シーズンでもやってくれたら」と漏らしていた……。

 筆者も同じ気持ちであるが、第1戦のホームランも第2戦の補殺も、オールスターという独特の空気感が栗山を突き動かしていたように感じる。

 また筆者としては、第1戦、あのお見合いがなければホームランでサヨナラ。MVPを獲得していたはずなので悔しくてならない。しかし一連の流れは、「今年で満足せず、来年もまた出て来なさいよ」という野球の神様の計らいだったのかもしれない。

 だからこの夢の続きは、来年、ナゴヤドームとQVCマリンフィールドで見せてもらおうと思う。


文=森田真悟(もりた・しんご)

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