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混セを演じるヤクルトと中日が気になる! カギはブレイク中の主砲の村上宗隆と高橋周平?

文=勝田聡

混セを演じるヤクルトと中日が気になる! カギはブレイク中の主砲の村上宗隆と高橋周平?
 2019年のプロ野球ペナントレースは昨シーズンと比べ、混戦模様となっている。とくにセ・リーグは3連覇中の広島が出遅れ。抜け出しかかった巨人も勝ちきれていない。そんななか、ヤクルトと中日が面白い戦い振りを見せている。

村上宗隆の飛躍とともに──


 昨シーズンを2位で終えたヤクルトが好スタートを切った。開幕から1カ月半ほど経過した5月14日時点で21勝17敗2分(勝率.553)は上々の出来と言っていい。首位を走る巨人を1ゲーム差で追っている。

 しかし、決して順風満帆で戦っているわけではない。開幕3試合目で坂口智隆を死球による骨折で欠き、その後もバレンティン、上田剛史、石山泰稚、西浦直亨ら主力メンバーが次々と登録抹消となってしまう。さらには山田哲人と青木宣親もスタメン落ちするほどコンディションが悪かった。にもかかわらず、ここまで躍進しているのは選手層が厚くなったことにほかならない。

 内野では19歳のスラッガー・村上宗隆が覚醒しつつあり、日本ハムからトレードで加入した太田賢吾もマルチポジションをこなしながらスタメンの座を手に入れた。外野では山崎晃大朗が昇格から好調をキープ。リリーフ投手陣では、守護神・石山の代わりに9回を任せるのは梅野雄吾がピタリとはまりそうで、マクガフ、ハフの両外国人投手も役割を果たしている。一昔前なら、主力に故障が出ると明らかな戦力ダウンとなり、ズルズルと負けが続いていた。しかし、今シーズンはそれを感じさせない戦いぶりだ。

 とくに村上はすでに2ケタ本塁打を達成。19歳でありながら(一時的な措置とはいえ)、4番に座る試合もあったほど。守備面では失点、いや、敗戦につながる失策もあるが、それでも起用され続けているのは期待の裏返しでもある。

 これだけの活躍をすれば、相手投手もこれまで以上に村上をマークすることは必然。当然、厳しい攻め方をされる機会も多くなる。

 主力打者の宿命ではあるが、一段階も二段階も上がる相手投手たちの投球に対応していくことが、これからのポイントとなる。チームの先輩である山田哲や青木もそういった厳しいマークをかいくぐりながら、長年に渡って結果を残し柱となってきたのである。

 「ミスタースワローズ」たちが通ってきた道を村上もこれから歩んでいくことになる。彼ららよりも数年早く。村上の成長とともにチームが飛躍すること──それがヤクルトファンの願いだ。

大野雄大が復活、高橋周平が覚醒


 与田剛監督体制となった中日が生まれ変わろうとしている。落合博満監督時代の常勝軍団らしさが影を潜め、球団史上ワーストとなる6年連続Bクラスと低迷していたが、その悪い流れを断ち切りつつある。

 4月13日には1046日ぶりに貯金を記録。4月19日に貯金は「3」まで増えた。その後やや調子が下降し、5月14日時点で17勝20敗(勝率.459)と借金生活だが、まだまだ序盤戦。決して諦めるような成績ではない。

 ここまでの戦いで昨シーズンから大きく変わったのは捕手の起用法だ。これまでのキャリアで5試合の出場しかなかった5年目の加藤匠馬が、37試合中26試合でスタメン出場を果たしているのだ。

 加藤は与田監督の参謀として迎え入れられた伊東勤ヘッドコーチが、早い段階から推していた存在でもある。打撃面は打率.218(78打数17安打)と苦しんでいるが、メイン起用から外されることなくその座を守り続けている。

 また昨シーズン、思うような成績を残せなかった投手たちも躍進を遂げている。大野雄大と柳裕也である。とくに大野は「エース復活」を予感させる投げっぷり。

 ここまでの6試合で3勝1敗、防御率1.85。5月7日の広島戦では2年ぶりの完封勝利をマークした。一方の柳も昨シーズンから球速が全体的にアップ。すでに自己最多となる3勝(1敗)を挙げ、ローテーションを守っている。

 開幕投手を務めた笠原祥太郎やベテランの松坂大輔に吉見一起、そして小笠原慎之介と多くの投手が離脱するなか、このドラフト1位コンビの快投は頼もしい。これから先も軸となっていくことだろう。

 また、ロドリゲス、マルティネス、鈴木博志の「勝ちパターン」が確立されたことも大きい。昨シーズンは中継ぎ陣でひっくり返される試合が多かったが、今シーズンは目に見えて減少している。試合終盤の安心感は大きく上がっている。このバッテリーの改善は伊東ヘッドコーチの力が大きそうだ。

 野手陣では主将の高橋周平が覚醒しつつある。5月5日の打率.243から5月12日には打率.321まで急上昇し、打順も5月11日から5番に昇格。4番のビシエドをプロテクトする役割を担うようになった。巨人の坂本勇人と丸佳浩、ヤクルトの山田哲人とバレンティンといった並びを見てもわかる通り、強打者の後ろに控える打者は非常に重要だ。

 高橋もビシエドが勝負を避けられないような打撃結果を求められることとなる。高橋にとって、こういった役割を任されることは初めての経験。そのプレッシャーに負けず、好調を維持できるかが今後のチームのカギを握ることになる。

 応援歌にあるように「竜の未来を担え 君の手で」というのがドラゴンズファンの思いだろう。これからの約100試合で真価が問われることになる

(成績は5月14日現在)

文=勝田聡(かつた・さとし)

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