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【2015夏の高校野球】《高知観戦ガイド》有望選手と大会展望&勢力ピラミッド

7月18日〜27日(高知県立春野総合運動公園野球場ほか)

6年連続狙う明徳義塾の秘策に混戦予感
ドラフト候補の日隈ら好投手揃う高知県

☆★☆ 投手編 ☆★☆

●明徳義塾、窮余の「二刀流軍団」


 拓殖大でも「二刀流」として神宮の話題を呼ぶ大エース・岸潤一郎が去った明徳義塾では、今季も投手陣の二刀流がトレンドである。

 185センチの三塁手兼任・飛田登志貴は最速133キロ。右翼手兼任の佐田涼介は最速138キロ。春季大会から1番左翼手に起用される七俵龍也は最速137キロ。四国大会後に主将に就任した真田一斗は最速138キロ。

 2年生・國光瑛人は春季県大会で最速145キロをマークしたが、2度にわたる右ヒジ疲労骨折で本格復帰は高知大会直前の予定。昨秋エースナンバーを背負った2年生・中野恭聖も不調にあえぐ中、いわば窮余の策として編み出したのが「二刀流軍団」だった。

●高知県投手陣はタレント豊富

 一方、高知は県体育大会で全身から「絶対に抑える」オーラを発する左腕・鶴井拓人に続き、昨年新人戦で最速139キロをマークした内原佑真が躍動。「彼を試す大会」と位置づけていた島田達二監督を喜ばせた。

 高知中央は、最速138キロのストレートとタテのスライダーが武器の楠瀬駿克、軟投派左腕の金城知之、ドラフト候補の日隈ジュリアスと、タイプの異なる三枚が自慢。高知商は、清岡龍弥、2年生の?橋大、松下海斗の左腕三枚がいずれも最速130キロ以上を叩き出す。

 春県4強の桑原昴大(高知南)は、ツーシームを低めに集めることができる好右腕だ。

 この他、高知中央相手に低めを丁寧に突き金星を手にした左腕・三福徹(土佐塾)をはじめ、各校に2年生以下の豊富なタレントが揃っている。


▲鶴井拓人(高知)

☆★☆ 打者編 ☆★☆

●迫力満点高知商クリーンナップ


 「迫力ある」と藤川球児(高知ファイティングドッグス)の師匠でもある高知商・正木陽監督はうなずく。俊足強打の3番・橋本隆は173センチとやや小柄だが、2年生4番の生島隆成は182センチ75キロ、5番の中村陽呂は178センチ87キロのがっちりした体格で3人とも右投右打。偉大な先輩はMLBから甲子園に戻らず故郷での再出発を決断したが、伝統のユニホームを9年ぶりに聖地へ戻すには、好調を維持する彼らの奮闘が必須である。

●足で「メシ食えます」

 守備力が高い松下向陽(土佐)、パンチ力のある曽我剛史(高知東)、闘将・岡田悠吾(高知)、中野慎太郎をリードオフマンに2年生の右打者が揃って振れている高知南など、例年になく好打者が多い高知県。力強いスイングが持ち味の上山太我、逆方向に長打も打てる麻生涼といった中距離ヒッターが多い高知中央では、右打者で一塁駆け抜け3秒台も出す中平祥生など、スピード系もアクセントを加えている。

 ただ「スピード系」といえば、彼の右に出る者はいない。内野ゴロをことごとく内野安打にする又川和洋(高知小津)の一塁駆け抜けタイムは、左打席からで3秒62。本人は「憧れは柳田悠岐(ソフトバンク)です」と話すが、鈴木尚広(巨人)を志せば、167センチでもメシが食える。


▲麻生涼(高知中央)

☆★☆ 大会展望 ☆★☆

●史上空前の大混戦、始まる


 「史上空前の大混戦」。こう見出しを付けて差し支えない。メインテーマは「明徳義塾の6年連続甲子園出場なるか」だが、第1シードの状態は極めて不透明。春季四国大会や県体でも守備・走塁で「らしからぬ」ミスが多く、投手も2年生・國光瑛人が復帰したとしても第2シード以下の高知、高知中央、高知商と比べ明らかに戦力的に落ちる。ただシード各校も高知中央が県体で土佐塾に敗れるなど盤石とは程遠い。参加32校中3分の1程度は甲子園への可能性を持っている。

地区勢力ピラミッド

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