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西武は充実の秋山翔吾とルーキー・松本航で戦力キープ!? 12球団のキャンプ、オープン戦振り返る!

文=勝田聡

西武は充実の秋山翔吾とルーキー・松本航で戦力キープ!? 12球団のキャンプ、オープン戦振り返る!
 オープン戦も最終盤に突入。3月29日にはいよいよシーズンが開幕する。2月1日にキャンプインしてからの約2カ月の間、各球団にはどのような動きがあったのだろうか。キャンプ、オープン戦でのトピックを球団ごとに振り返ってみたい。

西武:ドラ1・松本航はローテ当確


 2連覇を目指す西武はドラフト1位の松本航に注目が集まっている。交流試合、オープン戦と結果を残しており、開幕ローテーションはほぼ当確。榎田大樹、内海哲也の故障離脱の穴を埋める期待がかかる。

 野手陣は浅村栄斗が楽天にFA移籍したものの、3番に入った秋山翔吾が好調で、ここまではさほどの戦力ダウンは感じられない。また、主力が抜けても若手が育ってきた球団だけにニューヒーローが生まれるかもしれない。

ソフトバンク:投手陣の苦しい台所事情


 このオフに大型補強のなかったソフトバンクは大竹耕太郎、ミランダといった昨シーズンの救世主がオープン戦で結果を残している。1年間を通して働くことができれば、昨年よりも戦力アップとなる。一方、故障者も多い。バンデンハークは開幕絶望、復帰したばかりの岩嵜翔は再び離脱。投手陣のやりくりが、ポイントとなる。

日本ハム:主砲の中田翔は今年も健在


昨シーズンの3位からさらに上を目指す日本ハムは大田泰示、淺間大基が順調だ。清宮幸太郎が骨折で離脱した嫌な流れを吹き飛ばす活躍を見せている。また、キャンプ中に肉離れで離脱していた中田翔はすでに復帰。復帰1試合目となった阪神戦では本塁打も放っている。新戦力が入ろうとも、やはり中田を中心にチームは動いていく。

オリックス:西浦颯大が台頭


 西村徳文新監督体制となったオリックス。吉田正尚が侍ジャパンの強化試合で鮮烈な代表デビューを飾り、シーズンでも大きな期待が寄せられている。ほかには高卒2年目の西浦颯大が注目の存在だ。ここ数年、なかなか確固たるレギュラーがいなかった中堅のポジションに収まりつつある。また新外国人選手のメネセスも勢いが止まらない。吉田正、メネセスの主軸は他球団の脅威となりそうだ。

ロッテ:ドラ1・藤原恭大は開幕1軍なるか?


 ロッテはドラフト1位の藤原恭大に沸いている。3月に入っても1軍に帯同しながら、オープン戦へ出場しているのは期待の現れだろう。荻野貴司と角中勝也に次ぐ外野手として、岡大海や清田育宏、加藤翔平らとの争いは注目だ。投手陣では石川歩とボルシンガーがともに順調な仕上がり。あとは涌井秀章が復調すれば面白い存在となる。

楽天:則本の離脱で若手にチャンス


 楽天は則本昂大がヒジを痛めて離脱。岸孝之が開幕投手に指名された。エース・則本の離脱はもちろん痛いが、若手投手陣にとってはチャンスとなる。なかでも昨シーズン、頭角を現し始めた古川侑利や西口直人に注目したい。また、ブラッシュ、辰己涼介といった新加入野手も結果を残しており、打線の迫力は昨シーズンよりも増しそうだ。

広島:予想を超える活躍の小園海斗


 このオフに広島は丸佳浩が巨人へFA移籍し「3番・中堅」がポッカリと空いた。打線の中心でもある3番の穴はとてつもなく大きい。しかし、その不安を埋めるような活躍を見せているのがドラフト1位の小園海斗である。1軍キャンプを完走すると、オープン戦でも本塁打を放つなど結果を残し、1軍帯同を続けている。メインポジションである遊撃手は田中広輔がいるため、壁はとてつもなく高いが開幕1軍は見えてきた。

ヤクルト:塩見泰隆、村上宗隆らで世代交代へ


 ヤクルトは若手が結果を残している。とくに2年目の塩見泰隆が絶好調。実績はあるものの、高齢化が進んでいる外野の一角へと食い込みそうな勢いだ。内野に目を移すと、侍ジャパンにも選出された村上宗隆、廣岡大志の動きが目立つ。内外野ともに世代交代が進むシーズンとなるかもしれない。

巨人:高卒3年目の大江竜聖が勝ちパターンへ名乗り


 大型補強を行った巨人だが、生え抜きでは高卒3年目の大江竜聖が頑張っている。チーム事情もあり中継ぎで起用されているが、ここまで完璧な投球。マシソンの調整が遅れていることで、不在となった勝ちパターンに入りそうな勢いだ。吉川光夫と左腕2人でセットアッパーに名乗りをあげている。

DeNA:ドラ1の上茶谷大河が4回完全投球


DeNAは昨シーズンの新人王である東克樹と石田健大の両左腕が離脱しており、投手陣の台所事情は苦しい。ただ、今永昇太は2年前の輝きを取り戻した。開幕投手にも内定し、1年間ローテーションの軸となりそうだ。

 また、ドラフト1位の上茶谷大河が3月7日の中日戦で4回完全投球を披露。16日のソフトバンク戦では6回4失点と11イニング目にして初失点を喫したが、上茶谷もローテーションはほぼ当確。150キロを超える本格派右腕にかかる期待は大きい。

中日:鈴木博志が守護神へ


 与田剛監督が就任した中日では、2年目の鈴木博志が守護神として結果を残している。憧れの存在と言うキンブレル(レッドソックス)と同じような構えから繰り出すストレートは、この時期で150キロを超えている。連投のテストも行われ、それもクリアした。昨シーズンは守護神として結果を残せなかったが、今シーズンは一味違いそうだ。

阪神:ルーキー・木浪聖也が躍動


 昨シーズン最下位の阪神では、ドラフト3位の木浪聖也がレギュラー奪取しそうな勢いだ。春季キャンプ中から結果を出していたが、オープン戦でも当たりは止まらない。社会人時代は遊撃手だったが、三塁としても起用されており、「どうしても起用したい」という矢野燿大新監督の思いが伝わってくる。遊撃なら北條史也、三塁なら大山悠輔ら若手との競争となる。「若虎」として開幕スタメンに誰が名を連ねるのか楽しみだ。

文=勝田聡(かつた・さとし)

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