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群馬の有望選手、大会展望

7月12日〜27日(上毛新聞敷島球場ほか)

昨夏甲子園V腕・?橋の完全復活なるか
プロ注目の野平、脇本が強打で頂上狙う


投手編


▲?橋光成(前橋育英)

再び“夏の主役”へ

 今夏最大の焦点は、昨夏の甲子園優勝投手・?橋光成(前橋育英)の完全復活。実績は周知の通りだが、1月下旬に右手親指を骨折。今春の県大会は登板なしで初戦敗退し周囲を心配させたが、すでに練習試合に登板。5月下旬現在、7回を投げられるまでに回復している。「夏は全試合を投げるつもりで臨みたい」と笑顔も。今秋ドラフトの目玉だけに夏にどんなパフォーマンスを見せてくれるか、注目したい。2番手の喜多川省吾も県内屈指の本格派右腕。左打者へのヒザ元へのカットボールを武器に、?橋の負担をどれだけ減らせるかが連続出場のカギとなる。

 この春、?橋から主役の座を奪ったのが右腕の山田知輝(桐生第一)。体幹が強く、軸を中心に投球フォームが崩れない。常にストライクが先行し、低めに決め球のスライダー、スプリットを配する。2年生ながら円熟味のある投球術で、今春センバツ8強に導いた。

 春の関東大会4強の樹徳は、ホジャティ博和が奮投。球速はないが、出所の見づらい変則左腕で初対戦では打ちにくい。昨秋140キロを計測した2年生右腕の葭葉ニコも腰痛が癒え、復帰間近だ。

 秋覇者の健大高崎には今年も好投手が多い。春は左腕の高橋和輝が本調子ではなかったが、スリークオーター右腕の松野光次郎、2年生左腕の川井智也らを継ぎ込み4強へ。夏も継投策で頂点を狙う。

下克上狙う公立勢投手たち

 一発勝負のトーナメントでは、序盤で対戦したくない投手がいる。その一番手が西目直生(前橋)だ。1年秋からエースで、最速142キロのストレートに曲がり幅の大きいスライダー、チェンジアップと球種が多彩。秋は桐生第一、春は樹徳に1点差負けしているだけに、最後の夏にかける思いは強い。

 左腕の青柳正輝(伊勢崎清明)は春に強豪の東農大二、高崎商を連破。桐生第一戦では敗れはしたが、延長12回を3失点に抑えた。

 細谷琢真(沼田)も130キロ台中盤ながら、タテのスライダーが高精度で攻略困難。さらに将来性豊かな江戸俊介(中之条)、大型の皆川諒悟(太田工)、長身の佐藤順(前橋東)が大金星を狙う。

打者編

▲野平大樹(樹徳)

大型選手にメジャーも注目

 大型遊撃手の野平大樹(樹徳)はプロスカウトから熱視線を送られる。県3回戦ではサヨナラ打、関東大会では通算21号を放った。今夏、前橋育英の?橋を打って、さらに評価を上げたい。脇本直人(健大高崎)も恵まれた体格を生かした強打が魅力。逆方向の打球はやや失速するが、県大会ではメジャーのスカウトに足を運ばせた。

 野平に次ぐ遊撃手では、阿部紘也(中之条)、青木大地(大間々)、森山竜乃介(桐生市商)。いずれも思い切りのいい打撃を見せる。

 昨夏の甲子園で1発を放った工藤陽平(前橋育英)は相変わらずのリードオフマンぶり。桐生第一2年生コンビの吉田龍登と柳谷参助も俊足巧打ぶりを発揮している。

 金子将太(大間々)は木製バットでバックスクリーン弾を放てる隠れた強打者。代打の切り札・安達大地(渋川)もフル出場できれば、2、3発放り込んでもおかしくない打棒の持ち主だ。

大会展望
ハイレベルで過去最高の激戦


ここ数年、どこが優勝してもおかしくない群馬大会。今夏は、さらにハイレベルで、過去最高の激戦となる。今春を制し、関東大会4強の樹徳でも、その頂への道は決して簡単なものではない。秋春準優勝の桐生第一、秋覇者の健大高崎、昨夏の甲子園優勝投手・?橋擁する前橋育英らが猛追する。前橋、沼田、伊勢崎清明、中之条、太田工の好投手は上位校を封じる力があり、一発トーナメントのサバイバルでは怖い存在だろう。組み合わせが勝敗の行方を大きく左右しそうだ。

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