週刊野球太郎
中学、高校、プロ・・・すべての野球ファンのための情報サイト

野球の五輪復活ならず、高校日本代表は準優勝、ですが輝かしい世界記録も生まれました!…今週の野球みどころランキング[9月10日(火)〜9月16日(月)]

 『今週の野球みどころランキング』は、9月第2週はじめの時点で注目度の高まっている野球関連の話題について紹介していきます。
 最後には今後の簡単な野球界のスケジュールを添えていますので、重要事項はチェックしておいてください!


五輪正式競技復活ならず
―――五輪

 日本時間8日早朝(現地時間7日)、「2020年五輪開催地は東京」のコールに歓喜した日本列島。勢いそのままに正式競技復活をかすかに期待していた野球・ソフトボール関係者ではあったが、現地時間9日に行われたIOC委員の投票で正式競技の残りもう1つは「レスリング」に決定。

 それぞれ得票がレスリング49票、野球・ソフトボールが24票、スカッシュが22票と下馬評の高かったレスリングの優勢を覆すことはできなかった。

 これで野球・ソフトボールは2012年ロンドン大会から3大会連続で五輪の正式競技にならないことが決まった。

 ただIOC新会長(現地時間10日に決定)の意向などでは日本で人気の高い野球・ソフトボールの競技を実施する可能性はある旨の発言をするIOC委員もおり、関係者はまだ実施競技入りへ模索を続けるようだ。

上原の勢いが止まらない ダルビッシュは女房役と口論
―――MLB

 レッドソックスの上原浩治が絶好調だ。

 6日のヤンキース戦で4点リードの9回に5番手で登板すると、ヤンキース上位打線から2三振などであっさり三者凡退に斬ってとった。これで上原はここ9試合で9イニングスを27人連続アウト(うち三振12)を奪い、連続試合無失点も「24」に伸ばした。

 チームも絶好調で7日のヤンキース戦でも13得点を奪って勝利。地区優勝までのマジックを「12」としている(現地時間7日現在)。

 またブルワーズの青木宣親もここにきて調子を上げており、7日のカブス戦で8試合連続安打を記録。また同じ日イチロー(ヤンキース)もレッドソックス戦で4打数2安打1打点、川?宗則(ブルージェイズ)も4打数2安打2打点と活躍した。

 岩隈久志(マリナーズ)は6日のレイズ戦に先発し5回2/3を投げ8安打3失点。勝利投手の権利を持って降板したが、救援陣が打たれて今季13勝目を逃した。

 黒田博樹(ヤンキース)は、3日のホワイトソックス戦に先発6回1/3を投げ7安打4失点で勝敗はつかなかった。8日のレッドソックス戦でも先発し、6回を投げ5安打2失点で勝利投手の権利を持ったまま降板したものの、後続投手が同点に追いつかれ、今季12勝目はならず。試合は安打で出塁したイチローが相手投手の暴投で生還し、ヤンキースが4-3でサヨナラ勝ちした。

 ダルビッシュ有(レンジャーズ)は4日のアスレチックス戦に先発するも、初回にいきなり2ランを浴びると、2回には女房役の捕手A.J.ピアジンスキーとマウンド上で口論。明らかにいら立ったダルビッシュはこの回にも1点を失い、結局5回0/3を投げ、2本塁打を含む5安打5失点。自身メジャー最多の6四球を与えるなど精彩を欠いたが、4奪三振を奪い、野茂英雄氏が1995年にマークしたシーズン236奪三振を上回る240奪三振とし、日本人最多記録を塗り替えた。

各地で続々開幕! 「戦国東都」では大学No.1右腕が大乱調…
―――大学野球

 この週末も全国各地で大学野球リーグが開幕。

 7日には各校のエースやドラフト候補が躍動した。

 福岡六大学リーグでは大学日本代表で今秋のドラフト上位候補右腕の大瀬良大地(九州共立大)が福岡教育大戦に先発。自己最多タイとなる16奪三振を奪い、7安打2失点で完投。チームも6−2で快勝し、大学通算35勝目を挙げた。

 九州六大学リーグでは、7月に行われた日米大学野球で大学日本代表の主将を務め、今秋のドラフト上位候補にも挙がる、福岡大の捕手・梅野隆太郎が8日のvs九州大2回戦で2打席連続の本塁打を放つなど大活躍でチームの開幕2連勝に大きく貢献した。

 東都大学リーグも7日、神宮球場で開幕。
 開幕戦は5季連続優勝を目指す亜細亜大が青山学院大と対戦。いきなりの接戦となったが、トルネード投法に転向したばかりのエース・九里亜蓮と嶺井博希のドラフト候補バッテリーがリードを守り切り、3−2で勝利。翌8日の2回戦でも日米大学野球最優秀投手に選ばれた3年生の山?康晃が完封し、1−0で勝利。さらなる連覇へ好発進した。

 一方で國學院大のドラフト上位候補右腕・杉浦稔大は乱調。初昇格の拓殖大を相手に、5回を投げ8安打5失点。日米大学野球から大きく調子を落としていた不安がそのまま露呈してしまったようだ。

▲野茂英雄氏(元ドジャースほか)を参考にしたというトルネード投法で秋季に臨む九里亜蓮(亜細亜大)

18U W杯 日本は惜しくも準優勝
―――高校野球

 『第26回IBAF18Uワールドカップ』(以下、18U W杯)は5日から第2ラウンドに入り、日本は韓国そしてキューバをともに10−0で破り、残り1試合を残して決勝進出を決めた。第2ラウンド最終戦は同じく決勝進出を決めていたアメリカに4-10と敗れ初黒星を喫するも、初の 18U W杯優勝に向け、8日の決勝に臨んだ。

 日本の先発は松井裕樹(桐光学園)。序盤から四死球は多い松井だったが4回までアメリカ打線を無失点で抑える。

 すると5回、四死球でもらった2死一、二塁のチャンスをに2番・熊谷敬宥(仙台育英)が鮮やかなセンター前安打で生かし、日本が先制。

 しかし、その裏松井はこの日初安打を許すと、さらに2安打を浴び同点、続く6回にも2安打を浴び勝ち越されてしまう。7回に先頭打者を安打で出したところで松井は降板。6回0/3 5安打9奪三振の内容で松井は、山岡泰輔(瀬戸内)にマウンドを託した。

 その山岡も後続に1点を与え、1−3。その後、日本は8回に園部聡(聖光学院)のタイムリーで1点を返すも追撃及ばず。日本の大会初優勝はならなかった。

名選手の引退表明 こちらも日本は今季最後!? のマー君世界新記録!
―――NPB

 例年、引退のニュースが増えてくるこの時期だが、やはり一抹の寂しさは毎年のもの。宮本慎也に続き、またセ・リーグの名選手が引退を表明した。

 阪神一筋プロ生活22年目の桧山進次郎(44歳)が今季限りでの現役引退を7日に表明。東洋大から1991年ドラフト4位指名で入団すると、1996年からレギュラーに定着、2000年代前半には4番を務め、2003年には「4番」としてリーグ優勝に貢献。2005年にもリーグ優勝に貢献した。2006年以降は代打で起用が中心になっていたが、2010年には代打通算で球団最多となる代打108安打目を記録。阪神在籍22年は史上最長で、代打通算108打点(2013年9月8日現在)はリーグ2位の数字であり、「代打の神様」として文句なしの成績を残した。

▲桧山進次郎(阪神)


 また2003年に、桧山とともにリーグ優勝に大きく貢献した藤本敦士(現ヤクルト/35歳)も9日、引退を表明した。

 2003年の日本シリーズ第3戦ではサヨナラヒットを放ち、2004年には日本代表としてアテネ五輪に出場、オランダ戦ではホームランも放った。2009年オフには再び正遊撃手になるべくヤクルトへFA移籍。出場機会を求めての移籍だったが、移籍後は腰痛に悩まされ、今季はファームでも代打での出場が主となっていた。

 7月末に現役復帰を断念し引退を決断した斉藤和巳氏(ソフトバンク/35歳)は9月28日に行われる西武戦で引退セレモニーを行うことが決定。当日は長年バッテリーを組んだ城島健司氏も駆けつける予定だ。

 今季限りでNPBを去りMLB移籍の可能性が大きい田中将大(楽天)は6日の日本ハム戦で先発。相手先発は“二刀流”ルーキー・大谷翔平とあって注目を集めたが、田中が2失点完投の貫禄勝ちでついに開幕20連勝。これでMLBでも過去に例がない世界新記録と達成となった。

 またプロ野球でのシーズン20勝は、岩隈久志(当時楽天、現マリナーズ)が2008年に楽天で21勝(4敗)を挙げて以来で、無敗での到達は初めてとなる。

 またプロ野球情報については…
◎優勝、CS争いなど順位に関することは【徹底解説】今週のCS争奪戦―生き残るのはこの球団―にて

◎タイトルや個人成績に関することは【週間詳報】2013プロ野球投打タイトル争奪戦―今、現場で何が起こっているのか?―にて

 一般的な話題からコアな情報まで「いま」のプロ野球が3分でわかるような記事をお送りしております。こちらも合わせてご覧ください。

 プロ野球もレギュラーシーズンはあと20試合前後となり、アマチュア野球界は「秋」のシーズンがスタートしました。ここから盛り上がる時期であると同時に、シーズンオフへ一歩ずつ進んでいきます。選手もですが、私たち野球ファンも1試合を大事に見守っていきましょう!

※来週の更新は18日(水)の午後となります。


■プロフィール
文=高木遊(たかぎ・ゆう)/1988年、東京都出身。幼い頃よりスポーツ観戦に勤しみ、東洋大学社会学部卒業後、スポーツライターとして活動を開始。昨年は東都大学野球春・秋1部全試合を取材。大学野球を中心に、アイスホッケー、ラグビー、ボクシングなども取材領域とする。高木遊の『熱闘通信』随時更新中(http://www.plus-blog.sportsnavi.com/buaka/)twitter(@you_the_ballad)


女子プロ野球関連

9月14日:第4戦「ヴィクトリアシリーズ」@わかさスタジアム京都/19時試合開始予定
9月16日:第5戦「ヴィクトリアシリーズ」@神宮球場/19時試合開始予定
※こちらはYoutubeで生中継配信する予定です。詳しくは女子プロ野球公式HPをご覧ください。

アマチュア野球スケジュール

☆高校野球☆
・来春のセンバツに向けた秋季大会が各都道府県で開催中

★大学野球・秋季リーグ戦が開幕★
東京六大学リーグ  9月14日から
九州地区大学野球連盟・決勝トーナメント 10月8日から

上記以外の大学リーグはすでに開幕

◎社会人野球◎
第39回 社会人野球日本選手権
すでに出場権を獲得しているチーム
・JX-ENEOS   ・Honda
・JR東海    ・JR東日本
・三菱重工神戸 ・日本生命
・新日鐵住金かずさマジック
・Honda熊本   ・NTT西日本

☆日本選手権最終予選スタート
北海道代表→室蘭シャークス
東北代表→七十七銀行
関東代表→富士重工業、東京ガス、明治安田生命、JFE東日本、日本通運、セガサミー
北信越 9月14日〜ハードオフエコスタジアム新潟
東海  開催中〜 岡崎市民球場
近畿  開催中〜 わかさスタジアム京都・皇子山球場
中国  9月12日〜東広島アクアスタジアム
四国  9月14日〜高知東部球場
九州  9月11日〜サンマリンスタジアム・アイビースタジアム

全日本クラブ野球選手権・優勝:和歌山箕島球友会(日本選手権出場決定)

記事タグ
この記事が気に入ったら
お願いします
本誌情報
雑誌最新刊 野球太郎No.32 2019ドラフト直前大特集号 好評発売中
おすすめ特集
2019ドラフト指名選手一覧
2019ドラフト特集
野球太郎ストーリーズ
野球の楽しみ方が変わる!雑誌「野球太郎」の情報サイト
週刊野球太郎会員の方はコチラ
ドコモ・ソフトバンク
ご利用の方
KDDI・auスマートパス
ご利用の方