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【2017夏の高校野球】《山口観戦ガイド》有望選手と大会展望&地区勢力ピラミッド

投手も野手も素材で群を抜く宇部鴻城!
その中でも圧倒する存在感の嶋谷は傑出


投手編 〜宇部鴻城の無敗投手陣〜


【2017夏の高校野球】《山口観戦ガイド》有望選手と大会展望&地区勢力ピラミッド

 昨夏の準優勝後、県内と中国地区公式戦全勝(5月21日現在、1年生大会は除く)の宇部鴻城が、「宇部商時代」後の空白期勢力図を塗りかえるべく無敗街道を突き進むのか。その鍵を握る投手陣は熾烈なエース争い中だ。
 「伝統の左腕エース」系譜・早稲田玲生は、141キロの伸びのあるクロスファイアーが鋭い。百留佑亮も内角へ切り込む強気の投球スタイル。早稲田に代わって1番をつけた春季県大会決勝では12奪三振で完封勝利を挙げた。1年秋と2年春にエース番号を背負った右腕・木下文人は、手元で変化する球をコントロールできる。

〜意地を見せたい他校エース〜

 一方で、王者・宇部鴻城に苦杯をなめたチームのエースたちのリベンジも楽しみだ。
 まずは、善戦組から。秋季県大会にて0対2と食い下がった大田裕介(西京)は、長い手から体に巻きつくように出てくる140キロに迫るストレートとタテスラがいい。中原真太郎(柳井学園)は春季県大会で1対2と健闘。後述する仲子泰生(光)に投げ勝った勢いは本物だ。キレのいい横のスライダーを低めに集めて打ち取るタイプ。
 一方、悔しい負けを糧としたいのは、昨秋と今春と2大会連続準決勝で行く手を阻まれた吉村幸樹(徳山商工)。打たせて取るタイプで、自身のフィールディングもいい。昨秋の県大会で力を出し切れなかった仲子(光)は、球持ちのいいフォームからの重い球質が特徴だ。
 キレのいい金田将弥(徳山)、重い球質の速球派・遠山昂志(下関西)、鋭い横のスライダーが武器の久良周一郎(柳井)は、進学校ビック3だ。堤雅人(宇部工)は、低めの球が生命線の好投手だ。
 下関の私学勢が次世代エース争いをしている。畑村政輝(早鞆)は、1年時に140キロ半ばを叩き出している。吉村英也(下関国際)は、バランスのいいフォームからのクロスファイアーがいい。

野手編 〜高卒ドラフト指名なるか〜


【2017夏の高校野球】《山口観戦ガイド》有望選手と大会展望&地区勢力ピラミッド

 選手層の厚い宇部鴻城でも際立つ嶋谷将平は、県内高校の高卒選手として、岩本輝(元阪神、現福井ミラクルエレファンツ)以来7年ぶりのドラフト指名もある。グラブ捌きでギャラリーを魅了。さらに、強肩かつ正確なスローイングでため息をつかせる。まさに、「守備だけで食える」。脇を固める百留は、思い切りのいい打撃で長打を飛ばす。練習試合でノーヒットノーランを記録した荒武悠大は、センバツでチーム安打2を一人で記録。ムードメーカーでもある。

〜センターラインに好選手〜

 熊毛南の風変わりな打順が面白い。俊足捕手の1番・畑祐希は攻守に積極的。投手兼遊撃手の2番・泉雄太は身体能力に優れている。正木雄大(宇部鴻城)は百花繚乱投手陣を巧みにリードする。木原悠貴(防府)はタイミングのいい「一言コミュニケーション」で投手と通じる。2年生遊撃手では、強肩好守の甲山達也(下関国際)と黒岩真也(防府商工)がいい。古谷慎吾(宇部鴻城)の三塁到達速度と強肩、松元陽(桜ケ丘)の広角打法は球場でぜひ見てほしい。

大会展望 〜地元じゃ負け知らず・宇部鴻城〜


宇部鴻城の盤石ぶりが際立つ。昨秋以来、県内の公式戦無敗街道を突っ走っている。ダントツの優勝候補だ。対抗馬は春の準決勝で8回までリードし、あと一歩まで追い込んだ徳山商工か。若いチームの下関国際は勢いで一気に駆け上がるかもしれない。好投手を擁する西京、柳井学園、光、宇部工や総合力の桜ケ丘、岩国商、早鞆も優勝争いに絡んでくるだろう。監督交代組では、昨夏Vの高川学園とOBが監督に返り咲いた宇部商の戦いぶりにも注目したい。

【2017夏の高校野球】《山口観戦ガイド》有望選手と大会展望&地区勢力ピラミッド


野球太郎 No.23
「2017夏の高校野球&ドラフト特集号」

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