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2015年野球界よもやまアマチュア野球アンケート〜京都純典、久保弘毅、高木遊の場合〜

京都純典
1977年生まれ。データ関係の仕事を得意とする野球ライター。2月23日発売となる『野球太郎Special Edition 2015プロ野球選手名鑑+ドラフト選手名鑑』でも、様々なデータを用いて今シーズンのプロ野球の楽しみを紹介している。2月2日に発売された『プロ野球本当の実力がわかる本2015〜セイバーメトリクスで見るプロ野球〜』 (日刊スポーツ出版社)の監修を務めた。中日ファン。

●今年注目のアマチュア選手

多和田真三郎(投手・富士大・新4年)

吉永健太朗(投手・早稲田大・新4年)

?山俊(外野手・明治大・新4年)

小川良憲(投手・近江高・新3年)

 多和田の低めへのストレートは超一級品。クイックやスタミナ面に不安はあるが、それを差し引いても魅力のあるストレート。リリーフとしてなら、今すぐにでもプロに入ってほしい。


 吉永は、復活に期待。ツーシーム系の沈む球に頼り過ぎたのか、ボール全体にキレがなくなった気がする。キツい言い方になるが、楽を覚えるにはまだ早い。潜在能力は抜群なだけに、一から作り直して最終学年での巻き返しを見せてほしい。

 広い球場で、その動きが一層、映えるのが?山。走攻守すべておいて、スピードがある。東京六大学通算安打記録をなるべく早く更新し、プレッシャーから解放してほしい。

 長い足に、大きくないお尻。モデル体型の投手が最近増えた気がする。そんな中で、小川はお尻がどっしりしていて、ちょっと昔のピッチャー体型。低めに集めてゴロを打たせるピッチングは超高校級。快速球があるわけでも、鋭く変化する球があるわけでもなく、バッターからすれば気づいたら打ち取られていた感じか。


久保 弘毅
1971年生まれ、奈良県出身。元アナウンサーという異色の経歴を持つスポーツライター。得意技は実況風ライティング。ハンドボールライターの第一人者でもある。ブログ「手の球日記(http://www.plus-blog.sportsnavi.com/handjpn/)」

●今年注目のアマチュア選手

近藤大亮(投手・パナソニック・24歳)

横山弘樹(投手・NTT東日本・23歳)

山田将司(投手・三菱自動車岡崎・20歳)
(※社会人選手は2015年の満年齢で表記)

宇都宮健太(投手・関西学院大・新4年)

?田脩平(二塁手・神奈川大・新4年)

 近藤の良質なストレートは、鋭いボディターンから生まれる。狭い幅で体を切り返すので、見た目以上にボールがピュッとくる。差し込める球質はプロでも十分通用しそう。横山は前足が突っ張る悪癖が改善され、チェンジアップの抜けがよくなった。しかし、変化球を多投するのは本来の姿ではない。股関節をさらに柔らかくして、前で押し込むストレートで真っ向勝負を。

 山田は190センチの超大型アンダースロー。潜り込むというよりは、ソフトボールのウインドミルに近い投げ方で、長い腕を振り回す。アンダースローの中でも珍種といえる存在だ。


 宇都宮は左投手が反転したような右投手。左打者の外へのチェンジアップの精度が高い。左打者が飽和している今の野球にフィットした、右投手の究極の進化形と言えるだろう。野手では?田のアクロバティックなグラブさばきに注目したい。菊池涼介(広島)が日米野球で見せたバックハンドのグラブトスを、当たり前のように試合でやってのける。


▲?田脩平(神奈川大)


高木 遊
「マー君世代」の1988年生まれ、東京都出身。東洋大学社会学部メディアコミュニケーション学科を卒業後、大学野球を中心としたアマチュア野球やラグビーを取材し、スポーツ雑誌やスポーツサイトに記事を寄稿している。高木遊の『熱闘通信(http://www.plus-blog.sportsnavi.com/buaka/)やtwitter(@you_the_ballad)でも最新情報を発信中。『週刊野球太郎』では、「大学野球最新事情」を定期的に掲載している。

●今年注目のアマチュア選手

今永昇太(投手・駒澤大・新4年)

原樹理(投手・東洋大・新4年)

吉田慶司郎(投手・常磐大・新4年)

米谷真一(投手・城西国際大・新4年)

宇佐見真吾(捕手・城西国際大・新4年)

 今永昇太投手(駒澤大)は、ドラフト候補大学生では実績(東都通算18勝、昨秋日本一)、実力ともに頭一つ抜きん出た存在と言える。敗戦やミスからも学び、吸収し、改良していく術も持っている。この1年の経験で、さらにどこまで成長していくのかが楽しみ。


 原樹理投手(東洋大)は東都通算最多勝利記録を持つ名将・高橋昭雄監督に「原の復活なくして東洋の復活なし」とまで言わせたポテンシャルを持つ右腕。甲子園8強など高校時代の輝かしい実績からすると、伸び悩んだとも言えるが、昨秋に2日連続完封勝利を記録するなど飛躍のきっかけを掴みかけているように思える。

 地方大学に目を向けると、「関甲新のダルビッシュ」と称したくなる大型右腕・吉田慶司郎投手(常磐大)や、「元人気子役」という異色の経歴がある米谷真一投手(城西国際大※昨秋千葉県大学リーグMVP/詳細は『野球太郎No.13』にて)、米谷の女房役である強肩強打の宇佐見真吾捕手らにも注目だ。

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