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【2016夏の高校野球】《鹿児島観戦ガイド》有望選手と大会展望&地区勢力ピラミッド

7月2日〜18日(県立鴨池野球場ほか)

好投手の産地で今年もスター出現の気配
甲子園で全国に実力を見せつけるのは?

☆★☆ 投手編 ☆★☆

●太田を筆頭に好素材多し


 上位を狙う強豪校を中心に全国でも見てみたくなる好素材が多い。筆頭に挙げられるのは太田龍(れいめい)だろう。190センチ近い長身は見た目だけでもプロ向きの雰囲気を感じる。クセのないオーソドックスなフォームから、ストレートは最速148キロ、常速130キロ台後半を記録する。ケガに悩まされ、これまで県8強どまりで不本意な結果に終わっている。今のところ故障も完治しており、夏は万全の状態で臨めそうだ。

 左腕では浜屋将太(樟南)の安定感がピカイチ。スライダー、チェンジアップのキレで春の鹿児島大会は毎試合2桁奪三振を記録し、準決勝まで無失点記録を続けた。渡秀太(大島)は、1年春の九州大会からすべての公式戦で投げている。失点を計算できる安定感があり、大崩れしない。春4強の原動力となった堀田千弘(加治木)、マウンド度胸がある江口将平(池田)、粘り強さを身に着けた有木和也(鶴丸)、球威のある奥間卓斗(沖永良部)らも注目の左腕だ。

 右腕では平将太(鹿児島城西)が成長著しい。春の県大会までは球威はありながらも制球を乱し、自滅することがあったが、大型連休中の遠征で自信をつけた。チェンジアップ、スライダーなどの変化球の制球が安定し、投球の幅が広がった。内田雅輝、高山大河、神村学園の両右腕は冬場に力をつけた。内田はスライダーが切れる。谷村拓哉(鹿児島実)は下手投げからの遅球を生かした緩急差が春の甲子園でクローズアップされた。長野良太(加治木工)、夏越竹丸(加世田)も潜在能力は高い。


▲太田龍(れいめい)

☆★☆ 打者編 ☆★☆

●注目チームは注目選手揃い


 上位をうかがう注目チームには注目選手が揃っている。筆頭は綿屋樹(鹿児島実)。秋の公式戦で打率.621、本塁打4本、打点20と全国でもトップクラスの数字を残した。パワーなど身体能力も高い。注目され、徹底マークされる中で、4番の仕事をどこまでやり切れるか、夏の注目ポイントだ。ユーティリティープレーヤーの板越夕桂、右の強打者・追立壮輝は綿屋とともに昨夏の甲子園を経験。

 春優勝の神村学園は、強打者・田中梅里がリードオフマンに定着し、打線が活気づいた。3番・島中大輔、4番・田中怜央那ら中軸に座る2年生もスタンドに放り込むだけのスイングスピード、パンチ力を持っている。投手力に比べて打線が課題といわれる樟南だが、4番・河野勝丸、勝負強い吉内匠、俊足の今田塊都ら光る選手は多い。れいめいのリードオフマン・古賀智司、3番・福山将真、4番・堂免大輔のトリオは前チームからの主力で、質のよい打球を飛ばす。

 大山竜生(大島)は肩の強さ、守備範囲の広さが県ナンバーワンの遊撃手。勝負強くてリードもうまい上原勇人、春にサイクル安打を達成した當田陽太郎ら大島は私学に引けを取らない素材がそろう。その大島に勝って春4強入りした加治木は、勝負強さが光る海田真裕、俊足の井料央智が注目選手だ。捕手では前川大成(樟南)、駒壽大地(池田)が下級生からマスクをかぶり、経験豊富。竹迫勝弥、松井絃起(ともに鹿児島)は右の、吉永隼之祐(鹿児島南)は左の長距離砲として注目を集める


▲綿屋樹(鹿児島実)

☆★☆ 大会展望 ☆★☆

●鹿実と神村、2強を軸に優勝争い


 センバツに出場した鹿児島実と春の県大会優勝の神村学園の2強が優勝争いの軸になりそう。鹿実は注目スラッガー・綿屋を中心に高い攻撃力があり、選手層が厚い。昨秋は4回戦敗退だった神村学園だが、春はチーム打率4割超の強力打線で強豪たちを撃破し、鹿児島の頂点に立った。樟南、れいめい、鹿児島城西、大島なども注目の好投手を擁し、攻守に高いレベルをキープ。2強を追いかける。加治木、池田、鹿屋中央、出水中央などの戦いぶりにも注目したい。

地区勢力ピラミッド

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