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迷いなき編集方針に脱帽! 特定球団の情報に特化したスポーツ紙の素晴らしさ

 主要スポーツ新聞6紙の中でも、デイリースポーツと東京中日スポーツ(トーチュウ)は、それぞれ阪神・中日という特定球団の情報に特化した編集方針で知られている(スポーツ報知も巨人ファン御用達ではあるが、編集方針はある程度バランスが取れている)。

 例えば今秋、球界を大きく揺るがせた野球賭博問題も、両紙は一面では報じていない(他4紙は一面)。トーチュウなんて福田? 笠原? そんな選手ウチにいたっけと言わんばかりに、フェニックスリーグの結果を、野球賭博問題よりも先に紹介していたからね。


デイリーとトーチュウならではの特徴とは?


 さて、そんな良い意味での偏向報道を貫く両紙には、2つの特徴がある。

 ひとつは読者にも一定以上の球団・選手の知識があるものとして話を進めること。12月25日付けのトーチュウには浜田智博投手が元中日のチェン・ウェインの動画サイト『YouTube(ユーチューブ)』をみて、チェンジアップを覚えたという記事があるのだが、その見出しが『ハマ九チェンジアップ』。

 中日にはもう一人、濱田性(達郎)がいるため九州出身の同投手にハマ九というニックネームがつけられているのだが……そんなことはわざわざ説明するまでもないこととして、同紙では処理されているのだ。敷居高い。


理解ある読者に支えられている両スポーツ紙


 そしてもうひとつが記事を良い方向にふくらませることに関して迷いがないことである。1月3日のデイリースポーツでは、出身地の静岡県・伊東市内の母校での自主トレを公開したドラフト3位の竹安大知を《藤浪超えで地元・伊東市に作る竹安温泉》という見出しとともに紹介。


 記事の最後は《地元の町に「竹安温泉」の看板が彩る日を想像しながら》と結んでいるが、なんと竹安本人は温泉を作るなんて一言も言ってないのだ。

 一定以上の知識と記者の夢想に素直にのっかれるフトコロの広さ……この2つをもった読者に、両紙は支えられている。


文=御手洗あつひこ
幸楽(@渡る世間は鬼ばかり)のような中華料理屋でスポーツ新聞を読むことをこよなく愛するダメライター。その経験を生かして野球太郎で年に一度だけ『ドラフト当日の新聞報道徹底検証』の記事を担当する。好きな紙面レイアウトはスポニチ。

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