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地方大会選手速報レポート【神奈川】〜続木悠登(横浜商大高)、松本裕樹(磯子工)

続木 悠登 つづき・ゆうと


横浜商大高3年
投手・右投右打・179センチ75キロ

成長示すも初戦で散る

 1年の夏、秋に好投。早い段階から完成度の高い好投手と話題になったが、2年以降は肩の故障などもあり伸び悩んだ。しかし最後の夏に、成長した姿を見せてくれた。

 1回戦最高の好カードと評判だった横浜隼人との試合では、立ち上がりからエンジン全開。3番・宗佑磨に対しても「踏み込んでくるから、内側で詰まらせようと思った」と、臆せず懐を攻めた。追い込んでからは、夏に向けて磨いてきた新球・スプリットで勝負。4回までで7奪三振と、横浜隼人の強力打線に立ち向かった。

 3対3で迎えた9回裏2死一、二塁、4番の藤澤浩太に対して2ボール2ストライクから投じたのはスプリット。低めのボールゾーンに落ちる球を拾われ、サヨナラ負けを喫したが、続木は「悔いはありません」と気丈に振る舞った。

 最後の夏は1試合のみで終わったが、持てる力は出し切った。今後の課題はストレートの質を高めることと、制球をさらに磨くこと。次のステージで、さらにスケールアップした続木を見たい。

松本 裕樹 まつもと・ひろき

磯子工3年
捕手・右投右打・178センチ75キロ

愛嬌のある大黒柱

 磯子工の3番キャッチャー・松本裕樹のプレーに目を奪われた。地肩が強いだけでなく、送球の精度が高い。同点に追いつかれた直後に、初球から二盗を狙ってきた相手を、ストライク送球で刺した。「いつ走ってきてもいいように準備していました」と松本は話す。立て板に水でしゃべるタイプではないが、自分の言葉を持っている。8回のスクイズを阻止した場面についても、明確な根拠を口にしていた。

 2点リードの9回裏2死一塁では、初球のキャッチャーフライを落としてしまった。その直後に自分でタイムを取って、内野陣を集めた。「自分がやっちゃったから、流れが逃げないようタイムを取りました」と松本は苦笑い。しかしマウンドへ駆け寄る姿はどことなくユーモラス。何とも言えない愛嬌があった。タイムの効果もあってか、次の1球で打者を打ち取り、無事勝利を収めている。

 キャプテンとして、キャッチャーとして、人間臭くチームを牽引していた松本。プロ注目のレベルではないが、大学でも野球を続けてほしい人材だ。


宗 佑磨 むね・ゆうま
横浜隼人3年
外野手・右投左打・181センチ75キロ
◎スナップスローが上達。このままショートでも行ける!

福岡 美輝 ふくおか・みつき
厚木北3年
投手・右投左打・180センチ79キロ
◎マウンド上でボールを弾いて、スピンをかける姿が絵になる

小林 輝 こばやし・ひかる
横須賀大津3年
投手・右投右打・179センチ81キロ
◎最後の夏も故障に泣く。ベストの小林を見てみたかった

三廻部 憂磨 みくるべ・ゆうま
向上3年
外野手・右投左打・175センチ72キロ
◎初回に打つと、高確率で先制点に結びつく核弾頭

手塚 渓登 てつか・けいと
横浜隼人3年
外野手・右投右打・185センチ90キロ
◎長打力だけじゃない。センターを守れる脚力が将来性


■プロフィール
文=久保弘毅(くぼ・ひろき)/1971年生まれ、奈良県出身。テレビ神奈川アナウンサーとして、神奈川県内の野球を取材、中継していた。現在は社会人野球、神奈川の大学・高校野球やハンドボールを中心にライターとして活躍。ブログ「手の球日記」

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