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《プロ野球笑える話》「アライさん」こと新井貴浩(広島)。バッグに消火器、車が強奪も気がつかず…

アライさんの愛称で選手にも愛されている新井貴浩(広島)

 プロ野球選手はカッコいいプレーで魅せてなんぼ。しかし、お茶目な笑いを与えてくれる選手には親近感が湧き、俄然応援したくなる。

 週刊野球太郎では先月の『プロ野球泣ける話』に続き、連載『笑っていられればファンは幸せ! プロ野球 笑える話』をスタート。プロ野球選手が巻き起こした「とっておきの笑える話」をお届けしよう!

「アライさん」はバッグに消火器も奪われた車にも気がつかない……


 近年のプロ野球界で、愛されキャラの地位を確立している「アライさん」こと新井貴浩(広島)。

 おもしろエピソードには事欠かないが、昨シーズンで引退した黒田博樹が仕掛けたイタズラの顛末は傑作だ。

 ある日、黒田が新井のバッグに重たい消火器を詰め込んだのだが、あろうことか新井はバッグの重さに疑問を抱かず、そのまま普通に持ち帰ったという。

 パワーヒッターの新井とはいえ、さすがに異変に気づくだろうとツッコミたくなるのだが……。これには仕掛けた黒田もさぞ拍子抜けしたことだろう。

 これが新井流の「ドッキリ潰し」か?

 ちなみに新井に関する「笑える話」では、「弟の良太(阪神)にパクられた愛車の自動車税を払っていた」というエピソードがある。

 広島の実家に帰省中の良太が「車が欲しい」と話をしたところ、父親は「2軍選手が100年早い。貴浩の車に乗ってろ!」と一喝。腹を立てた良太は、なんと兄の愛車に乗って名古屋まで帰ってしまったのだ(良太の当時の所属球団は中日)。

 しかし、新井は車を奪われたとはつゆ知らず、キチンと自動車税を納めていたという……。消火器のいたずらの顛末に通じるスケールの大きな人間性を感じてしまう。

「野球選手・杉谷拳士」は副業!?


 今季、開幕直後にメジャーリーグから電撃復帰した川崎宗則(ソフトバンク)。

 メジャー時代に見せたひょうきんなパフォーマンスは記憶に新しいが、かつてのソフトバンク時代にも、球団歌『いざゆけ若鷹軍団』に合わせて大爆笑のダンスを披露したことがある。

 内野手間のボール回しそっちのけで、スタンドに向いてキレのいいダンスを披露する川崎の姿に、ファンは大喜び。今季、6年ぶりに踊る川崎の雄姿(?)が見られるかもしれない。

 お笑い芸人顔負けのノリのよさを持つ選手には、杉谷拳士(日本ハム)がいる。

 バラエティ番組に出演したときはもちろんだが、グラウンドでもユーモアが大事とばかり、ある日の西武との試合の際には、試合前練習でビジターながらウグイス嬢に「イジり」を依頼したことがあった。

 すると、ウグイス嬢は快諾。「お客様、ただいま内野も外野もベンチも守りますスイッチヒッターの杉谷拳士選手がバッティング練習をおこなっております。どうぞご注目ください」と、数回に渡ってアナウンスされた。

 コメントの内容はお任せだったようだが、なんとも的を射ていて笑えない?


2016年オフの珍要求は水風呂!?


 プロ野球人生につきものの契約更改。生活がかかっているため、毎年のように切実なコメントが飛び出すのだが、2017年は「水風呂」がキーワードに。

 西では千賀滉大(ソフトバンク)が「ヤフオクドームの水風呂の温度をもっと下げてほしい」と交渉すれば、東では益田直也と細谷圭(ともにロッテ)がトークショーで「ZOZOマリンフィールドの水風呂が狭いので広くしてほしい」と訴えたのだ。

 水風呂問題が同時多発的に勃発したのは何かの偶然か? じわじわ面白さがこみ上げてくる。

 とはいえ、選手にとって疲労回復は死活問題。ぜひとも球団は彼らの声に耳を傾けてほしい。


本気だからこそ生まれる笑い


 天然系、芸人系、真面目系とキャラクターはそれぞれだが、プロ野球選手のまわりには、ファンを幸せにする笑いもある。

 笑いを取るつもりのない選手もいるのだが、新井のような自然すぎる規格外の振る舞いには、ニヤリとせざるを得ない。

 まさに神っているというべきか。これだからプロ野球のファンはやめられない。


文=森田真悟(もりた・しんご)

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