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巻き返しに期待! “カツオカーブ”を操る石川雅規(ヤクルト)の緩急がチームを救う


 カットボールやワンシーム、ツーシームなど、近年の変化球の進化は目を見張るものがある。そんな現代のプロ野球界で異彩を放つ変化球を武器にする投手たちにクローズアップ!

前回は若松駿太(中日)のチェンジアップ を取り上げた。3回目となる今回は小さな巨人こと、石川雅規(ヤクルト)の“カツオカーブ”を取り上げたい。

ヤクルトのエースは誰だ?


 昨シーズン14年ぶりのリーグ優勝を果たしたヤクルトのエースは誰だったのだろうか。

 ある人は小川泰弘といい、ある人は石川雅規という。では、神宮球場においてのエースは誰だったのだろうか? と質問を変えてみると、石川で異論はないだろう。

 昨シーズン、優勝が見えてきた9月に石川は5戦5勝。うち4勝が神宮球場で挙げたもの。神宮球場で抜群の安定感をみせた。

 9月の活躍ぶりを振り返ると東京ドームでの試合はあるが、優勝マジックが灯った9月27日の巨人戦では、石川が自らのバットで菅野智之からタイムリーヒット。勝利を手繰り寄せたのも記憶に新しい。

 左腕では現役最多の勝ち星を挙げている石川。やはり「ヤクルトのエースは石川」としたい。


カツオカーブとは?


 石川が投じる90キロ前後のスローカーブは別名“カツオカーブ”と呼ばれる。

 その理由はふたつ。ひとつは、石川の風貌が国民的アニメ『サザエさん』のキャラクター、カツオくんに似ていること。もうひとつは、鰹(かつお)の遊泳時速が80キロということ。球速の近い石川のスローカーブから“カツオ”が連想されたのだ。

 “カツオカーブ”は神宮球場の外野スタンドから見てもわかる独特の球だ。

 この連載で取り上げた菅野、若松は、ストレートと同じ軌道から動かすことで変化球を生かしていた。だが、石川の“カツオカーブ”は素人が一見してもストレートの軌道とは違う。

 “カツオカーブ”はストレートとの緩急で打者を幻惑しているのだ。この緩急こそ、ストレートの平均球速が130キロ前後しかない石川が、長く一線で投げ続けられる秘訣だ。

変化球を生かすのはストレート


 石川は“カツオカーブ”のほかにも、シンカー、スライダー、シュートなどの変化球を駆使する変化球投手だ。だが「ストレートが大事」と語る。ストレートが走らなければ、変化球も打たれてしまう。球威がない石川ならなおさらのことだ。

 以前、石川とバッテリーを組んでいた相川亮二(巨人)もインタビューで語っていた。「石川はストレートが勝負球」だと。どんなによい変化球でも、ストレートがよくないと生きてこないのだ。

 現在、石川は肩の不調で戦列を離れている。神宮のマウンドでロジンバッグを吹く。そんなおなじみのポーズを取る石川の姿をみられないのは、やはり寂しい。

 “神宮の鬼”石川が復活し、変幻自在の投球で昨季の後半戦以上に活躍してくれることを期待したい。


文=勝田 聡(かつた さとし)
松坂世代のひとつ上にあたりサッカーの黄金世代となる1979年生まれ東京育ち。プロ野球、MLB、女子プロ野球、独立リーグと幅広く野球を観戦。 様々な野球を年間約50試合現地観戦し写真を撮影する。プロ野球12球団のファンクラブ全てに入会してみたり、発売されている選手名鑑を全て購入してみたりと幅広く活動中。

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