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オコエ瑠偉もビックリ!? 高校野球史上初の外国人球児は誰?

 「高校野球100年」節目の甲子園で、ハーフのオコエ瑠偉(関東一)に注目が集まっている。ナイジェリア人の父を持つオコエは、その身体能力の高さを生かして、甲子園球場で大暴れ。8月11日・高岡商戦の3回裏、1イニングに2本の三塁打を放つなど、ダイヤモンドを縦横無尽に駆け巡っている。


 過去、甲子園でインパクトを残したハーフの高校球児といえば、イラン人を父に持つダルビッシュ有(レンジャーズ)などを思い出す高校野球ファンも多いだろう。

約100年前に登場した、本物の外国人球児!

 そんなオコエ瑠偉や、ダルビッシュ有らが甲子園に登場する遥か大昔、第2回大会には、正真正銘の外国人球児が出場していたことをご存じだろうか。

 その選手の名はジョン・ダン。1916年、まだ甲子園球場ではなく、豊中球場で行われていた大会に、慶應義塾普通部(現在の慶應義塾)の一塁手として活躍した、正真正銘のアメリカ国籍を持つ球児だ。

当時では珍しい「理論的な野球」を展開

 その大会では、優勝候補に推されていた東京代表の慶應義塾普通部。ジョンのほか、ドイツ人ハーフの河野元彦という投手もおり、なかなかバラエティに富んだ選手で構成されていた。

 後に慶應義塾大野球部監督として10戦10勝の記録を成し遂げた名将・腰本寿監督がコーチを務め、当時としては珍しくサインプレーによるバント攻撃など、理論的な野球をみせていたという。

敵地でも拍手喝采を浴びたジョン

 大会史上初の外国人球児として登場したジョンも、市岡中との決勝戦では送りバントを決めている。それを処理した相手野手が悪送球し、チャンスを広げたという記録も残っている。ジョンの活躍もあり、慶應義塾普通部は6−2で市岡中を下して優勝を成し遂げた。

 敗れた市岡中は地元・大阪代表で、観客の大半は市岡中を応援していた。しかし、ジョンが活躍すると、観客からは「異人さん、いいぞ!」と拍手喝采を浴びたという。


 果たして、約100年前のジョンのように、オコエ瑠偉も観客から拍手喝采を浴びて、球場全体を味方につけるようなプレーをみせてくれるだろうか。

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