週刊野球太郎
中学、高校、プロ・・・すべての野球ファンのための情報サイト

愛媛の有望選手、大会展望

7月13日〜28日(坊っちゃんスタジアムほか)

剛腕・安樂とライバルたちの最終章開幕
新スラッガー誕生、本塁打量産の野手陣


投手編

▲安樂智大(済美)


打倒・安樂智大を狙う投手たち

 いよいよ最後の夏。安樂智大(済美)が注目を集める中、主役の座を奪おうと狙っている投手たちがいる。

 まずは安樂と真逆のバランス型ながら常に比較されてきた左腕・神野靖大(今治西)。春季四国大会準決勝・明徳義塾戦ではセンバツ以来失っていた「攻める」投球がようやく戻ってきた。昨夏愛媛大会決勝の再戦を期し、「攻める」意識を貫きたい。

 木村智彦(松山聖陵)は、最速142キロと安樂に次ぐスピードを誇り、春以降、低めへの制球力も増している。ちなみに今治市立北郷中軟式野球部時代のチームメート・森秀(今治明徳)は、今や日本高校陸上界を代表するやり投げの第一人者。彼と肩を並べるには甲子園出場が一番の近道だ。

 スケールなら183センチ右腕の中野翔太(帝京五)も安樂と互角。2年秋までは右肩痛に悩まされてきたが、体幹にパワーがついた春季県大会では自己最速となる138キロを連発。課題の制球を克服できれば、140キロ超えは容易に達成できるだろう。

 なお、全国的には無名だが最速136キロ右腕・久保翔磨(大洲)が、5月6日の練習試合で明徳義塾相手に4失点完投勝利。明徳義塾にとってその試合は春季四国大会制覇の翌日だったが、スライダーとチェンジアップが「明徳義塾にも通用して自信になった」と久保。新たな脅威となりそうだ。

「第2の男」では終われない

 このように多士済々の人材が打倒・安樂を狙う中、実は安樂、木村に続く今季県内第3位のスピード投手が済美内にいる。昨秋県大会1回戦(西条戦)で安樂の負傷降板後、マウンドに上った同級生・山口和哉だ。9回表、三者三振に仕留めた最後のボールは「139キロ」を表示。しかも終速は「138キロ」。まさにミットに突き刺さる、すごいストレートだった。

 しかし今年、山口は練習試合、公式戦いずれも途中まで素晴らしいピッチングをしながら突如崩れる悪循環に陥っている。本来の実力は第2の男ではない。このままでは終われないはずだ。

打者編

▲松本凌太(帝京五)


2日連続「秋山ネット」越え!

 長打力のある選手が多い愛媛県野手陣。今季四国最多の高校通算36本塁打の越智達矢(丹原)に、続く通算32本塁打の松本凌太(帝京五)。土岐篤功(小松)は「逆方向を意識させていても右中間方向にすごい打球を飛ばす」(宇佐美秀文監督)。

 そして、今年新たなスラッガーが誕生した。昨秋まで守備範囲の広さが武器だった矢野義記(西条)。春季県大会1回戦で八幡浜の左腕・岡本雄大から2打席連続アーチを放つと、5月中旬の練習試合では右翼後方に30メートルの高さまで設置されている通称「秋山(拓巳・阪神)ネット」を2日連続で越える快挙。「トップからのスイングスピードが増した」と菅哲也監督も目を見張る。

 一方、松本将太(帝京五)、村上貴哉(松山東)、塩崎裕也(八幡浜)などは俊足が光る。

 島田佳人(北条)は本人待望の捕手に復帰し、思い切りが身上の打撃面でも好影響が出ている。

大会展望
剛腕・安樂がどの「くじ」を引くか


投打に戦力充実の第3シード・帝京五、センバツのリベンジに燃える第1シード・今治西、秋春県大会制覇の第2シード・西条など、戦力は拮抗している。しかし、昨秋県大会1回戦敗退の済美が春も県大会に進めずノーシードとなったことで、第4シード・東温も含めた各シード校は戦々恐々。逆に済美主将・安樂からすれば、今回は自らの手で運命を決められるアドバンテージがある。組み合わせ抽選会は6月22日。まずは「くじを引く剛腕」に注目しよう。


記事タグ
この記事が気に入ったら
お願いします
本誌情報
雑誌最新刊 野球太郎No.32 2019ドラフト直前大特集号 好評発売中
おすすめ特集
2019ドラフト指名選手一覧
2019ドラフト特集
野球太郎ストーリーズ
野球の楽しみ方が変わる!雑誌「野球太郎」の情報サイト
週刊野球太郎会員の方はコチラ
ドコモ・ソフトバンク
ご利用の方
KDDI・auスマートパス
ご利用の方