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香川の有望選手、大会展望

7月11日〜26日(レクザムスタジアム)

進化遂げた148キロ左腕・塹江の凄み
攻守のスペシャリストたちが夏に懸ける


投手編

▲塹江敦哉(高松北)


塹江に対抗する丸亀城西3本柱

 148キロ左腕・塹江敦哉(高松北)が進化を遂げている。冬の間に上半身から下半身へ意識を変えたことで凄みが加わったのだ。

 その塹江に対抗するのは丸亀城西の3本柱だ。1本目は164センチの宇野晃大。左打者の背中から内外角低めに入る独特の投球軌道を持ち味とする変則左腕である。2本目は178センチの土田侑希。138キロのストレートと、フォークが力強い右腕だ。そして3本目はパワフル右腕の西川雄大。春季県大会では一塁手での出場だったが、龍谷大平安との県高野連強化試合では最速144キロをマーク。今季県内3人目の140キロ超となり、「アドレナリンが出ましたね」と、名将・橋野純監督のほほをゆるませた。

「140キロ」の壁を超えろ!

 昨秋の県大会で塹江、西川に続く最速141キロを叩き出したのは、スライダーなど変化球のキレに強みを持つ左腕・佐治直哉(大手前高松)。ただし春の県大会では136キロに留まり、「制球力はよくなったが、球速は遅くなってしまった」と本人も頭をかく。

 最速138キロは技巧派の松本拓巳(三本松)とパワー系の大森優次郎(藤井学園藤井)で、最速136キロはトータル系の左腕・赤川大和(英明)だ。それぞれよさは発揮しているが、全国へのアピール度としては決して高くない。

 もちろん投手は球速だけではない。低めへのコントロールを生命線とする中山清治(尽誠学園)に篠原涼矢(琴平)、?畑遼(高松一)。右サイドハンドの森?達也(三本松)、高橋圭司(観音寺一)らを見ると、そう感じる。

 だが、将来の選択肢を広げるのなら、やはり140キロはほしい。すでに最速139キロをマークする2年生左腕・中西幸汰(英明)を含め、130キロ後半を出す投手たちには、夏までに140キロへの挑戦を望みたい。ちなみに左腕・矢野将直(飯山)は、1年間でストレートの球速を10キロ以上アップさせている。

打者編

▲松井大樹(英明)


各校に散らばる「達人」たち

 今年の香川県には、各校に攻守の達人たちが散らばっている。

「打の達人」筆頭格は「最近はコースに合わせて打つことができるようになった」という松井大樹(英明)。50メートル走6秒0の俊足をより生かすスプレー打法で4番・松浦仁とともに英明の軸となる。

 「守備の達人」には、春季県大会20年ぶりのベスト8進出を支えた中村春樹(飯山)を挙げたい。一歩目の反応が素晴らしく、白峰中時代控えに甘んじたことが信じられないほどだ。

 その両面を備えるのは1年夏からチームの顔である西丸泰史(尽誠学園)。攻守のスピードはさすがの域だ。この春「達人」の域に達したのは黒田圭人(三本松)。松本、森?両投手の特徴を生かす的確なリードは春季大会通算打率.609にも好影響を与えた。

 なお「打撃の達人」候補生の大型三塁手・末包昇太(高松商)は4月に右手首を骨折し、夏の復帰へ向けリハビリ中。また、尽誠学園で西丸同様1年夏からベンチ入りを果たした鳥井凌は二塁手、中西勝輝は三塁手の新天地で最後の夏に勝負をかけていく。

大会展望
タレント揃う丸亀城西が本命か


「読めない」。これに尽きる。第1グループには英明を除く春の県大会ベスト4チーム=夏の香川大会シードを並べたが、4年連続ノーシード校が甲子園出場を果たしている現状では説得力を著しく欠く。それらを前提にしての本命は丸亀城西。今年は投手陣・打撃陣ともにタレントが揃い、5月の県高野連招待強化試合ではセンバツ王者・龍谷大平安(京都)にもサヨナラ勝ち。66歳・橋野純監督の名采配を持ってすれば、9年ぶり5度目となる夏の甲子園は最短距離にあると見る。


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