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移籍して復活!底力を見せ、開幕ダッシュに成功したベテランたち

 シーズン開幕から半月程度。各チームで新戦力が活躍しているが、その中でも移籍先で結果を出し、復活ののろしを上げたベテラン選手をクローズアップしてみたい。

〇金城龍彦(巨人)

 7月には39歳になる金城龍彦がFA移籍した巨人で躍動している。開幕カードから代打で打席に立ち、4月9日の対広島戦では移籍後初となる1番センターで先発出場。そこでも期待に応える2安打を記録し、存在感を見せつけた。

 巨人の外野陣は、若手、中堅、ベテランに外国人と、とにかく層が厚く、ベンチ入りの枠に食い込むだけでも至難のワザ。ただ、2000年にスイッチヒッター最高打率.346を記録し、首位打者を獲得しているように、金城も実績では負けていない。左右どちらの投手にも対応できるだけに、この調子をキープできれば、いろんな局面で貴重な役割を果たしそうだ。

〇八木智哉(中日)

 まだ、31歳でベテランと呼ぶには早すぎるかもしれないが、約3年ぶりとなる白星を挙げた八木智哉。2013年のキャンプ直前に日本ハムからオリックスへ移籍したものの、オリックスでは1勝もできず。オフに戦力外となり、トライアウトで中日に拾われる形で入団した。しかし、オープン戦で4試合を投げ防御率1.89と好投。開幕ローテーションを自力で勝ち取った。

 今季2度目の登板となった4月4日の対広島戦では、日本中のプロ野球ファンが熱視線を送る黒田博樹と投げ合った。7回4安打、無失点に抑え、日本ハム時代の2012年7月26日以来となる白星をゲットした。

 初登板だった開幕3戦目の阪神戦では、初回に3点の援護をもらいながら4回にゴメスと福留に2ランを浴び撃沈。そこから中5日できっちり修正してみせるあたり、やはり経験値は高い。


 かなり気は早いが、この好スタートから、2006年に12勝を挙げ新人王に輝いて以来の2ケタ勝利に到達するようなら、チームも久しぶりのAクラス入りが見えてくるだろう。

〇新垣渚(ヤクルト)

 昨年7月にソフトバンクからヤクルトに移籍した、いわゆる「松坂世代」の一員である新垣渚。若手の頃は150キロ台のストレートと鋭く曲がるスライダーのたった2種類で押す豪腕投手だった。もともと、荒々しく、変化量の多いスライダーのため暴投は多かったが、投球の幅を広げようと他の変化球を覚えようとしてから、歯車が狂いだし、極端に暴投が増えることに。暴投を少なくしようと様々な改善方法にチャレンジするものの、狂った歯車を直せず、逆に故障が増えてしまった。

 心機一転して、セ・リーグのチームに移籍。期待されたものの、昨季は3試合に登板して0勝2敗と、いいところのなかった新垣渚。

 正念場ともいえる4月9日の今季初藤版となった中日戦で移籍後初勝利を挙げた。ランナーを出しながらも粘りのピッチングで5回2失点。暴投も記録したが、要所で大きく曲がるスライダーを低めに集め、アウトを重ねていった。

 “投壊”状態にあった昨季とは異なり、開幕から14試合連続3失点以内というプロ野球記録に並ぶなど、好調が続いているヤクルト投手陣。若手とベテランの力がうまく噛み合えば、ますます勢いに乗っていけそうだ。


 実績も知名度もあり、他チームに移籍したとしても、その動向は古巣のファンも気にかけているし、見事復活となれば、嬉しいに違いない。さらなる活躍で元気なところをどんどんアピールしてもらいたい。

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