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判定が覆ってセーフに! 今季から施行されたコリジョンルールとDeNAの意外な関係とは?


 鬼門の交流戦を何とかものにしようと快進撃が続く横浜DeNAベイスターズだが、6月12日オリックス・バファローズ戦にて交流戦史上初のコリジョンルール適用による得点を挙げた。タイミングはアウトだったがオリックス山崎勝捕手のポジションが、走者である筒香嘉智の走路をふさいだとして判定は覆り、貴重な3点目となった。

 実は今年のDeNA、本年より施行されたコリジョンルール適用の場面でことごとく相手を制し、このルールに助けられている。


積極走塁が「忍者走塁」を生んだ


6月5日、梶谷隆幸がホームスチールで一旦アウトの判定も、コリジョンルール適用により判定が覆り、セーフとなった。

5月17日の読売ジャイアンツ戦では、倉本寿彦が本塁突入する中、コリジョンルールに則り、走塁を確保しながら待ち構える巨人小林誠捕手に対し、絶妙にタッチをかいくぐり、その後「忍者走塁」で本塁を手中に収めた。コリジョンルールを厳守する相手側の隙を突いた、巧みな走塁だった。

 さらにさかのぼる事3月30日も、ホセ・ロペスが同じ巨人の小林からホームクロスプレーにて得点している。

 この選手たちがコリジョンルールを意識していたかどうかは別にして、チームとしては「積極走塁」の戦術がもたらした得点といえる。

◎これぞコリジョンルール対応のお手本!

 走塁については結果的にコリジョンルールの恩恵に浴した、と言えるかも知れないが、守備においてコリジョンルールを味方につけるには、日ごろの訓練でしか身につけることはできないだろう。

 今年ルーキーながら正捕手の座を見事手中に収めた戸柱恭孝のコリジョンルールへの対応が素晴らしい。5月19日の巨人戦にて、1点を取りにきた巨人は三塁走者に代走・寺内崇幸を送り、直後の右飛からタッチアップ。桑原将志からの返球はわずかにショートバウンドとなるも、難なく捕球し、きっちりと走路を確保した左膝はそのままに、ミットはしっかりと本塁を守るように寺内の手にタッチした。

 本年よりバッテリーコーチに就任した光山英和氏との日頃の対策の成果とのことだが、コリジョンルールへの対応としてお手本といえる「神対応」プレーとして絶賛された。
 現在セントラルリーグにおける防御率1位のDeNAを支える正捕手の功労はインサイドワークのみならず、なのである。


文=元井靖行(もとい・やすゆき)

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