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地方大会選手速報レポート【九州】〜小野郁(西日本短大付)、友田晃聡(九州学院)

【地方大会選手速報レポート[九州]】
小野 郁 おの・ふみや


西日本短大付 3年
投手・右投右打・176センチ70キロ

マウンド上での落ち着きは戦闘モードの証

 気のせいか、グラブから右手にボールを持ちかえる時、いつもよりボールがふわっと舞い上がっているように見える。それだけマウンド上で落ち着いており、状態もいいということだろう。福岡大会1回戦の福岡戦で、あわやノーヒットノーランの7回コールド完封から中3日。2回戦の九産大九産戦でも先発マウンドに立った小野は、さらに凄みを増してきたようだ。強打の九産大九産に対し、毎回の14奪三振で被安打1と圧巻のピッチング。フォームのバランスがよく、指のかかりまで合理的に力が伝達されていき、ズバッと低めにストレートが決まった。

 本人も「打者のバットがボールの下を通っていたので、自分でも伸びているなと思いました」という球の伸びに加え、ネット裏に集結したスカウトのスピードガンでは、最速150キロを計測した。さらにこの試合、自らが“緩急を使うこと”を意識しており、初戦で封印していたスライダー、チェンジアップ、フォークなども織り交ぜた。そんな投球からは、連戦になって必要となってくるバリエーション豊富な投球パターンを作り上げようとする意図が垣間みえた。 だからこそ、“マウンド上での落ち着き”は、夏の戦闘モードともいえる。

友田 晃聡 ともだ・あきとし

九州学院 2年
内野手(背番号6だが、初戦は一塁手)・右投左打・176センチ73キロ

開花しつつある九学のスラッガー

 昨夏も1年生ながら九州学院の正遊撃手として出場した逸材で、普段のほんわかした性格とは裏腹にバットを振れば、「ブンッ」と空気を切り裂くようなスイング音がスタンドまで押し寄せてくる。今春までは、まだ打撃に硬さもみられ、下級生の臭いも残っていたが、ここへきて、ブレイクしそうな気配を漂わせている。

 熊本大会初戦(2回戦)の人吉戦では、最速140キロの快速右腕・藤本王将から2本の二塁打を含む3安打4打点。なかでも引っ張り一辺倒だった打撃にゆとりができたことで、左方向への巧打に進化がみられた。7回1死二、三塁の場面では、外角のストレートをバシッと左方向へ技ありのライナー性のタイムリーを披露。「変化球には合わせることができるので」と緩急への対応能力にも自信をのぞかせた。

 天水中学時代には、水前寺球場で右翼を越えた先にある武道館の屋根に軟式球をぶち込んだほどの長距離砲。九州学院の先輩である萩原英之(現・明治大)のような風格を漂わせているだけに、本当の開花は近いかも知れない。


深水 輝希 ふかみ・こうき
筑陽学園 3年
外野手・右投左打・182センチ73キロ
◎50メートルを5秒後半で駆け抜けるスピードスター。あとはパンチ力次第。


井手 真悟 いで・しんご
御船 3年
投手・右投右打・175センチ70キロ
◎大会序盤はベストの状態に程遠いが、投げて打って走れる万能型の素材。


福田 晟大 ふくだ・あきひろ
九産大九産 2年
投手・右投右打
◎堂々たる投球で中盤まで西短の小野郁と互角の投げ合いを演じた新星。


■ライタープロフィール
アストロ/1973年生まれ、徳島県出身。熊本を根城とし、九州全域はもとより中国地区まで渡り歩き有望選手を探す。大学時代は軟式野球部の監督兼選手として全国準V。

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