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【2016夏の高校野球】《東東京観戦ガイド》有望選手と大会展望&勢力ピラミッド

7月2日〜28日(明治神宮野球場ほか)

関東一と二松学舎大付が秋春2強を独占
横綱相撲か? 旋風が巻き起こるか…?

☆★☆ 投手編 ☆★☆

●最後の夏にかける大江


 1年生の夏に甲子園のマウンドを踏んだ大江竜聖(二松学舎大付)は、最後の夏への思いは強い。最速は148キロを記録し、スライダーも鋭さを増した。春はやや力んだものの、試合状況や自身の状態に応じた投球ができる。

 この春一気に評価を上げたのは関根智輝(城東)だ。最速が144キロを超え、エンジンがかかる終盤は、ほとんど走者を出さない。

 秋と春の都大会で優勝した関東一は複数の投手を擁する。中でも注目なのが、センバツではベンチに入れなかった2年生の高橋晴だ。身長は185センチだが、まだ成長期の真っ最中で、身長も球威も伸びている。タイプとしては先輩の中村祐太(広島)に近い。

 長身から投げ下ろす矢崎裕希(小山台)、横手投げから140キロを超すストレートを投げる川西雄大(明大中野)、低めへの制球がいい小幡圭輔(立教池袋)は、春は本来の投球ができなかっただけに、夏は実力を発揮してほしい。

 田原芳紀(東亜学園)は、秋までは4、5番手だったが、制球のよさを買われてエースに抜擢。春はツーシームなど小さく動く変化球で関東一を苦しめた。


▲大江竜聖(二松学舎大付)

☆★☆ 打者編 ☆★☆

●清宮世代に注目の打者が続々


 今年は捕手に好選手が多い。郡拓也(帝京)は強肩でミートがうまく、投手、内野手、外野手すべてをこなす器用さもある。

 今村大輝(二松学舎大付)は強気一辺倒から、考えたリードもできるようになった。春季都大会の準決勝、決勝では特大の本塁打を放ち、一段とパワーアップした。

 佐藤佑亮(関東一)は、遠投100メートル、50メートルは6秒2と身体能力が高く、投手の持ち味を生かすリードが光る。

 伊勢海星(岩倉)は春の都大会で3本塁打を記録した。しっかりとした性格で、大学など先の舞台でも育ってほしい逸材だ。嶋崎草太郎(東海大高輪台)も、強肩強打の好捕手の枠に入る。

 春季都大会の優勝を通して、関東一の米澤貴光監督の評価を高めたのが本橋慶人だ。遠投95メートル、50メートルは6秒2と身体能力は高く、長打力もある。また重要な場面で打てる気持ちの強さが、監督の評価を高めた。

 淵上聖司(修徳)は、長打力とうまさを合わせ持つ。渡部健人(日本ウェルネス)は横浜商大高では1年時から試合に出ていた。転校し、1年間は公式戦に出場できなかったものの、パワーは相変わらず。巨漢の割に動きもいい。

 神子堅吾(雪谷)は、従来のパワーに加え、チーム打撃ができるようになった。神戸友彰(葛飾野)は投手ながら、春は1次予選、都大会と、4試合連続本塁打を記録している。

 清宮世代とも言える、2年生に好選手が多いのも特徴のひとつだ。永井敦士(二松学舎大付)は、逆方法に特大のアーチを放つなど、全方向にサク越えができる一方で、足も速い。ただ4番のプレッシャーか、力を出し切れていない。1年生の夏から4番を務めた岡崎心(帝京)は、打撃センスが光る。大西星夜(東海大高輪台)は長打力自慢。父親がガーナ人のブライト健太(葛飾野)も身体能力が非常に高く注目すべき逸材だ。


▲郡拓也(帝京)

☆★☆ 大会展望 ☆★☆

●関東一と二松学舎大付の宿敵対決


 都大会は秋春とも優勝が関東一、準優勝が二松学舎大付。戦力が充実している両校が一歩リードしている。実力を付けてきた東亜学園、城東が追う展開が予想される。2011年以来甲子園から遠ざかっている帝京は投手力がカギとなる。岩倉、修徳、東海大高輪台は打撃がよく、上位校を食う力はある。そのほか、シード校の日本ウェルネス、江戸川に明大中野、堀越、紅葉川など、旋風を起こす可能性のあるチームも多く、上位校であっても、油断のできない戦いになりそうだ。

地区勢力ピラミッド

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