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秋田の有望選手、大会展望

7月11日〜22日(こまちスタジアムほか)

秋田南が初の甲子園出場へ燃えている!
大曲工・田代らセンスあふれる野手揃う


投手編


▲佐々木泰裕(秋田商)

秋田を代表する3投手中心

 春の秋田を制した大曲工。決勝こそ登板がなかったが、エース・佐々木貴弘が丁寧な投球でここまで牽引してきた。低めを意識し、投げ込むストレートは最速139キロ。ツーシームとフォークで緩急をつけ、球のスピードと威力は試合終了まで落ちることがない。

 昨秋の優勝投手・相馬和輝(角館)も140キロに迫る伸びのあるストレートが魅力だ。172センチと上背はないが、マウンド上では大きく見える。昨夏は6試合を1人で投げ切り、秋は県大会に優勝、61年ぶりの東北大会に導いた。ピッチングもうまく、ケガをしていた肩も万全になりつつある。

 佐々木泰裕(秋田商)はアンダースローの投手。浮き上がってくるボールと緩急自在の投球に長所があったが、一冬で球速が上がり、打者にとってはほどよい速さになってしまった。そのため、スライダー、カーブ、チェンジアップなど変化球の使い方を再考中で、投球スタイルが確立されれば、再び打ちづらい投手としてレベルアップするだろう。

 以上の3人が実力、実績でリードしているが、春準優勝の秋田南・中川智も好右腕だ。188センチの長身から投げ込むストレートには角度があり、タテの変化球も併せ持つ。村上慎司(西目)も1年生時に141キロをマークした逸材。能代は2人の左腕を擁する。堀内健人は1年夏からマウンド経験があり、鋭く曲がるスライダーを武器にしている。春の県大会でエースナンバーを背負った伊藤健友は角館戦で好投を見せた。横手も2人の投手がチームを支える。右の大山泰河、左の吉田裕喜が交互に先発可能。1人にかかる負担が少ないのは強みだ。

打者編

▲田代大智(大曲工)

上位校に個性豊かな選手たち

 野球センスが光るのは田代大智(大曲工)だ。スイングはバットのヘッドがよく走り、コントロールもきく。足も速く、走塁カンもあり、非の打ちどころがない。守備に加え、スローイングも安定している。大曲工では1番・佐々木将は長打があり、4番・高橋康太は勝負強い。

 秋田商をリードするのは昨夏の甲子園メンバー組。当時から1番を打つ鈴木裕大、2番から3番に変わった斎藤大喜はともに俊足でパンチ力もあり、走塁と長打で相手を圧倒する。

 角館の1番・佐藤星太は選球眼がよく、足でかき回す。捕手の千葉天馬は、肩が強く打撃でもチームを引っ張るリーダーである。

 能代松陽の主将・高田将太はどっしりした体格に似つかわしくない、柔らかなグラブさばきに定評がある。スイングは強く、思い切りがいい。外野手の小林俊己は足に長けている。打った瞬間に相手守備をうかがい、スキを突いて二塁、三塁を陥れる。守備範囲も広く縦横無尽に駆け回る。

 秋田南の攻撃力は県内随一だ。31年ぶりに優勝した地区予選、県大会の全8試合で77得点。1番・夏井正文、主将の深田崇史を中心とする破壊力のある打線は、抜け目がない。

 このほか、秋田中央には4番ながら小技も得意な佐田陵平がいる。西目は3番・加藤真隆を中心に足の使える選手が揃っている。

大会展望
大曲工と秋田南の2強がリード


大会ごとに上位校が入れ替わる秋田。そんな中、昨秋の準優勝から、今春優勝へとのし上がったのが大曲工だ。とはいえ、決勝は秋田南と延長13回の激闘を演じている。その秋田南は得点能力が高く、初の甲子園出場に燃えている。ベスト4の西目、横手はともに、準決勝で大曲工と秋田南にコールド負けを喫しており、この夏の秋田は春の覇権を争った2校がリードしていく形になりそうだ。3連覇を狙う秋田商、昨秋優勝の角館も大舞台を見据えている。


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