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鹿児島の有望選手、大会展望

7月5日〜20日(県立鴨池野球場ほか)

信頼できるエースに成長した左腕・七島
木原、山本など才能あふれる外野手多し


投手編

▲七島拓哉(鹿屋中央)


成長著しい鹿屋中央・七島

 鹿児島実・横田慎太郎(阪神)や鹿児島情報・二木康太(ロッテ)らがいた昨年に比べると、ドラフト候補に挙がりそうな有望選手は見当たらない今年。その分、大会を通してどう成長していくか、見極める楽しみがある。

 その1番手は左腕の七島拓哉(鹿屋中央)だ。独り相撲で視野が狭くなって自滅する欠点を一冬で克服し、この春は信頼できるエースに成長した。力勝負だけにこだわらず、相手打者が何を狙っているか「気づく力」を身につけた。2番手の左腕・米澤佑弥は、スライダーを中心にしたテンポのいい投球が持ち味で、他のチームならエースを張れるだけの力がある。

 右腕なら東務大(神村学園)、村山孝輔(指宿商)を挙げたい。躍動感あふれるフォームで多彩な変化球を使い分ける東は、豊富な投手を擁するチーム内の競争を制して、エースを勝ち取った。制球力が光る村山は昨秋の県大会6試合を1人で投げ抜き、初の九州大会出場の立役者となった。

 鹿児島の離島勢として初の甲子園を勝ち取った大島だが、左腕エース・福永翔がセンバツ以降、肩の故障などで実戦から遠ざかっている。春夏連続甲子園は、福永の復調がカギとなるだろう。

 このほか春に14年ぶりの決勝進出を果たした鹿児島玉龍は、2年・内田悠亮と3年・大山弘聖の継投で勝ち上がった。国分中央には、1年からマウンド経験豊富な左腕の二見康士郎がいる。2年生なら、右腕の竹之内恒輝(鹿児島情報)、140キロ台のストレートを持つ新里武臣(神村学園)にも注目したい。

打者編

▲山本卓弥(神村学園)


外野手に好素材ひしめく

 木原智史(鹿屋中央)は1年秋からチームの4番を任されており、きたボールを素直に打ち返す対応力が光る。春の県大会4回戦・鹿児島実戦では延長14回に決勝ホームランを叩き込むなど、勝負強さも兼ね備える。

 2年生の山本卓弥(神村学園)は185センチの大砲。懐が広く、センバツの開幕戦で内角に沈むスライダーを右翼席に運んだ一撃に、その才能が凝縮されている。神村学園なら、主将、リードオフマンでリーダーシップを発揮する仲山晃輝も見逃せない。

 小野浩之介(大島)が、昨秋の3回戦・鹿児島玉龍戦の延長10回にバックスクリーンに運んだサヨナラ弾は、その後大島がセンバツを勝ち取るドラマのプロローグになった。甲子園の龍谷大平安戦でも長打を放っており、打球の飛距離は全国クラス。

 このほか大谷真平(樟南)、四元瑠太郎(鹿児島情報)、山元学(鹿児島城西)、川崎拳士朗(鹿屋中央)ら、俊足巧打の外野手が今夏の鹿児島を盛り上げる。

 内野手では吐合駿一郎(鹿屋中央)、重原龍成(大島)、小島千聖(神村学園)の名前が挙がる。吐合は守備範囲が広く、勝負強い打撃も光る。春から1番に抜擢された重原は打撃、守備ともにセンスのよさを感じさせる。小島は県下トップクラスのパンチ力が魅力だ。

 捕手では1年から正捕手の川内大地(鹿屋中央)、昨夏の甲子園を経験し全国クラスの打力を秘める藤野祐太(樟南)がいる。

大会展望
鹿屋中央、神村学園が軸


戦力的には鹿屋中央と神村学園の、春秋の県大会覇者が充実しており、この2強を軸に優勝争いが展開するだろう。鹿屋中央は七島―川内のバッテリーが安定し、打線も強力。昨春の尚志館に続く「大隅から甲子園」をこの夏にかける。神村は山本、仲山、小島ら好打者が多く、看板の強力打線は今年も健在だ。これに続く大島、鹿児島玉龍、鹿児島実、樟南、鹿児島城西、鹿児島、れいめい、指宿商と戦力が拮抗しており、勢いをつかめば、一気に上位へ食い込む可能性は高い。


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