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今年の11月開催!『第1回IBAF 21Uワールドカップ日本代表』大予想!(『野球太郎No.008』P12)

 3月10日に『野球太郎No.008〜2014プロ野球&ドラフト候補選手名鑑』が発売された。その巻頭ページでは様々な企画コーナーが行われ、注目すべきプロ野球選手や、今年開催される世代別大会の代表選手を『野球太郎』編集部とライターの独断と偏見が入りつつも、平等な意識を持って選出した。

 実際の雑誌では誌面のスペースの関係で、選ばれた選手だけが掲載されているだけで、どのような過程で決まっていったのか、なぜこの選手が選出されているのか、といったところがわかりにくい。それを解決するべく、『週刊野球太郎』で、その選考過程を記事にした。

 6回目、最後は12ページの『第1回IBAF 21Uワールドカップ日本代表』の選考理由や、惜しくも漏れた選手などを紹介する。


■藤浪、大谷が投手陣の核に

菊地:今年11月に台湾で開催される21Uワールドカップの日本代表を選びます。実際にはオーバーエイジ枠もありますが、今回は対象から外します。

キビタ:この年代は藤浪晋太郎(阪神)、大谷翔平(日本ハム)世代ですよね。1つ上の武田翔太(ソフトバンク)も含めて、この3人が投手陣の核になるメンバーです。

菊地:リリーフなら松田遼馬(阪神)ですね。千賀滉大(ソフトバンク)は1993年の早生まれなので、選考の対象になります。あとはネームバリューで松井裕樹(楽天)も外せません。


▲千賀滉大(ソフトバンク)


キビタ:左のリリーフなら大塚尚仁(楽天)を推薦します! 高校時代(九州学院高)から国際大会で通用していたから。海外の選手が、大塚のワンバウンドしそうなスライダーを空振りしていました。あとは吉永健太朗(早稲田大)も明治神宮大会に行かなければ、選ばれるんじゃないかな。

菊地:吉永は去年調子がよくなかったから……。吉永よりは、左の上原健太(明治大)の方が、すでにプロ野球選手みたいものですし。あと左なら唐仁原志貴(福岡大)もいます。

キビタ:菊地くんは唐仁原が好きだね。

菊地:好きです。

キビタ:腕が横振りで、重心が高いから、ボールが低めに集まらない印象があるんだよな。

久保:変化球の制球は甘いですけど、短いイニングなら力で抑えてくれると思いますよ。

菊地:この年代で、あまり使い勝手は求められませんから。

本木:使い勝手がいいのは大塚ぐらいかと。

久保:右なんですけど、宇都宮健太(関西学院大)を入れてください。彼は左投手の代わりになります。左打者の外にチェンジアップをしっかり投げられるから、左打者に強い。石川雅規(ヤクルト)を反転させたような感じの右投手です。

菊地:明治神宮大会でも三振を奪っていましたね。リリーフでも使えそうな活きのいいストレートもありますし、吉永を選ぶのなら、宇都宮を選びたいな。

キビタ:左なら今村信貴(巨人)かな。松本竜也(巨人)もウインターリーグで好投していたけど。

持木:松本の成長を待っている前に、今村って話になるんじゃない?

菊地:社会人からは山岡泰輔(東京ガス)を入れてくれ、というリクエストが、ツイッターでありました。バラエティという意味でも選びたいし、東京ガスの菊池壮光監督に取材したときも、1年目から使う気満々でした。ここで整理すると、藤浪、大谷、武田、松井、松田、大塚、千賀、上原、山岡の9人が確定として、あと1人となると左ですか。

持木:松井も大塚も出しているから、楽天は森雄大を出さないでしょう。

キビタ:そうなると今村かな。

■キャッチャーはプロから3人

菊地:続いてはキャッチャー3人です。?城俊人(DeNA)、森友哉(西武)のほかに、アマチュアから1人選びたいですね。

キビタ:坂本誠志郎(明治大)ってプロに行くのかな?

菊地:社会人の山岡剛(JX-ENEOS)タイプですけど、本人の強い希望があれば、プロ入りも可能でしょう。

持木:森は今年キャッチャーとして試合に出るかどうかじゃない? 外野手で試合に出て数字を残しても、キャッチャーとして呼べるかどうか。

本木:僕は森をバッターとして評価していますけど、あれだけ打てる選手がキャッチャーにいたら、間違いなくチームは強くなります。

菊地:打てないキャッチャーがいるというのは、毎試合、打線でハンデを背負っていることになりますからね。

久保:去年、ファームで打ちまくった近藤健介(日本ハム)はどうですか?

▲近藤健介(日本ハム)


キビタ:近藤なら外野もできますからね。

菊地:社会人ではいませんか?

久保:社会人で若いキャッチャーはなかなかいませんよ。島仲貴寛(三菱自動車岡崎)は高卒4年目でオーバーエイジになります。

持木:社会人は野手もベテランばかりだから。

菊地:では、キャッチャーは?城、森、近藤の3人になりますか。

■高橋周平と大谷が中軸を担う

菊地:内外野で11名ぐらい選びたいですね。まず高橋周平(中日)は間違いなく打線の核になります。

キビタ:三好匠(楽天)はいいと思うんだけどな。内野ならどこでも守れそうだし。

菊地:ルーキーでは阪神の横田慎太郎の評価が高いみたいですね。石川慎吾(日本ハム)は去年ファームで実績を残しています。

キビタ:石川は高橋周平とクリーンアップを組ませたい。去年から一軍に出てきてもおかしくない選手です。

久保:ショートの永江恭平(西武)は外せないとして、セカンドには渡辺諒(日本ハム)を入れましょう。高橋周平と東海大甲府高打線。

キビタ:(東海大甲府高の)村中秀人監督、台湾まで見に行っちゃうかもね。

持木:鈴木誠也(広島)や高橋周平のうち、あぶれた選手がファーストに回るんじゃないかな。

菊地:ファーストは横田でもいけますよ。中学時代はファーストをやっていました。

久保:外野手なら駿太(オリックス)、中谷将大(阪神)が早生まれです。

▲中谷将大(阪神)


本木:武田健吾(オリックス)もいいですよ。あとは内野ですけど辻東倫(巨人)のバッティングが頭ひとつ抜けています。

キビタ:辻を入れるのなら、桑原将志(DeNA)か北條史也(阪神)かって話になると思いますけど。どっちにしても野手が手薄かな。

菊地:アマチュアから2人ぐらい選んでおきたいですね。左右のバランスを考えたら、右の大城滉二(立教大)。左のスピード系がもう1人いてもいいのなら藤岡裕大(亜細亜大)。

持木:亜細亜大なら北村祥治も使い勝手がいいから入れておきたい気はする。

キビタ:自分が監督をするのであれば、藤岡はいてほしい選手ですね。

菊地:外野はどうでしょう。普通に考えれば?山俊(明治大)ですが。

キビタ:谷田成吾(慶應義塾大)は長距離砲だから入れておきたいけど、2年まででそんなに打ってないからなぁ……(大学通算本塁打は3本)。

菊地:この時点でホームランを10本ぐらいは打ってほしかったんだけど。

久保:走るだけなら山下翼(亜細亜大)も。

キビタ:試合に出ていないんだよな。足の速さだけなら大学球界で一、二を争うけど。

菊地:アマチュアからは藤岡と?山にしましょうか。野手陣が少々手薄になりますが、大谷を野手兼任にして、高橋周平とクリーンアップを組ませましょう。


『野球太郎」独自の予想!
『第1回IBAF 21Uワールドカップ日本代表』

■スタメンの例

1番・センター・駿太(オリックス)選手名鑑号142ページ
2番・セカンド・三好 匠(楽天)選手名鑑号37ページ
3番・ライト・大谷 翔平(日本ハム)選手名鑑号168ページ
4番・サード・高橋 周平(中日)選手名鑑号263ページ
5番・レフト・中谷 将大(阪神)選手名鑑号217ページ
6番・DH・森 友哉(西武)選手名鑑号50ページ
7番・ファースト・鈴木 誠也(広島)選手名鑑号237ページ
8番・キャッチャー・近藤 健介(日本ハム)選手名鑑号161ページ
9番・ショート・永江 恭平(西武)選手名鑑号64ページ

その他、捕手

?城 俊人(DeNA)選手名鑑号285ページ

内野手

渡邉 諒(日本ハム)選手名鑑号150ページ
藤岡 裕大(亜細亜大3年)選手名鑑号352ページ

外野手

石川 慎吾(日本ハム)選手名鑑号169ページ
横田 慎太郎(阪神)選手名鑑号200ページ
?山 俊(明治大3年)選手名鑑号353ページ

右投手

大谷 翔平(日本ハム)選手名鑑号152ページ
藤浪 晋太郎(阪神)選手名鑑号203ページ
武田 翔太(ソフトバンク)選手名鑑号113ページ
松田 遼馬(阪神)選手名鑑号207ページ
千賀 滉大(ソフトバンク)選手名鑑号104ページ
山岡 泰輔(東京ガス)

左投手

松井 裕樹(楽天)選手名鑑号26ページ
今村 信貴(巨人)選手名鑑号180ページ
大塚 尚仁(楽天)選手名鑑号33ページ
上原 健太(明治大3年)選手名鑑号348ページ


<選考メンバー>
『野球太郎』編集部:持木秀仁、菊地高弘
ライター:谷上史朗、キビタキビオ、本木昭宏

選考メンバー・構成=久保弘毅(くぼ・ひろき)/1971年生まれ、奈良県出身。テレビ神奈川アナウンサーとして、神奈川県内の野球を取材、中継していた。現在は社会人野球、神奈川の大学・高校野球やハンドボールを中心にライターとして活躍。ブログ「手の球日記」

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