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ついに連敗脱出!改めて“西武13連敗”全試合を振り返ってみた!

 西武が長いトンネルをついに脱した。7月15日、オールスターゲーム直前の前半最終戦、4−7で楽天に敗れてから約3週間も勝ち星をつかめなかった西武。

 8月5日、コボスタ宮城での楽天戦。先発・菊池雄星の好投もあり何とか6−1で勝利、ついに後半戦初の勝ち星となった。

 その間、なんと13連敗……。ソフトバンク、日本ハムとともにクライマックス出場は固いと見られていたが、貯金も失い、借金生活に突入。上がり調子のロッテにマクられ、4位に転落してしまった。

 交流戦時、セ・リーグではDeNAが12連敗を喫したが、西武がそれを上回るまさかの失速劇。今回の13連敗の内容をおさらいしてみよう。

7月14日(西武プリンスドーム)
○西武 5x−2 楽天●


 連敗前最後の勝ち星。7月に入り不調のクローザー・高橋朋己が9回に同点に追いつかれるも、10回裏に中村剛也のサヨナラ3ランで決着。ちなみに西武はこの直前にも4連敗を喫しており、もしこの試合を落としていれば、単純計算では18連敗となるところだった。ちなみに、この日で秋山翔吾の連続安打がストップした。

7月15日(西武プリンスドーム)
●西武 4−7 楽天○
負:バスケス


 連敗スタート。西武は9回まで4−0でリードしていたものの、ここまで好投の先発・野上亮磨がウィーラーに3ランを浴び、4−3に詰め寄られる。さらにマウンドを託された橋朋己が連日の失点で同点、延長戦に突入。11回表に楽天がバスケスを攻め立て、勝ち越し、勝負あり。後半戦に不安を残す結果となった……。

7月20日(京セラドーム大阪)
●西武 0−2 オリックス○
負:バスケス


 オールスターでは森友哉が本塁打を放つなど、躍動した西武勢。仕切り直しで勢いをつけたいところだったが、オリックスのエース・金子千尋を前に打線が沈黙。金子千尋〜佐藤達也〜平野佳寿の勝利の方程式を崩すことができなかった。先発・岸孝之は完投も報われず。

7月21日(ほっともっと神戸)
●西武 1−4 オリックス○
負:菊池雄星


 先発・菊池雄星が初回に3四球絡みで4失点。その後は立て直し、ミゲル・メヒア〜バスケス〜武隈祥太〜岡本洋介も無失点で抑えたが、打線がまたもや奮わず中村のソロホームランの1点のみ。

7月24日(西武プリンスドーム)
●西武 6−13 日本ハム○
負:岡本洋介


 中2日、本拠地・所沢に戻っての日本ハム戦。相手先発は大谷翔平にも関わらず、先発・十亀剣は4回0/3を5失点でノックアウト。しかし、1−5で迎えた5回裏には中村が4回のソロに続いて、2打席連続本塁打は満塁弾。これで同点に追いつき、イケイケムードになると思いきや、そこから中継ぎ陣が崩壊。8回には増田達至が6失点し、ジ・エンド。

7月25日(西武プリンスドーム)
●西武 4−6 日本ハム○
負:橋朋己


 先発・野上亮磨が6回を1失点の好投。しかし、武隈、増田が1点ずつ失い、4−3の僅差で9回を迎えると守護神・橋朋が3失点。ちなみに、7月14日、15日の楽天戦に続いて橋朋は3登板連続の失点。特製の黄色のユニフォームを着用する「ライオンズイエローシリーズ」は最悪なスタートとなった。


7月26日(西武プリンスドーム)
●西武 3−8 日本ハム○
負:牧田和久


 前日の敗戦を受け、橋朋は頭にバリカンを入れ丸坊主で登場。先発・牧田和久の立ち上がりもよく、3回終了時には2−0とリードを奪ったものの、4回から突如、牧田が崩れて6失点。打線も盛り返すことができずに終わった。9回には丸坊主で気合いを入れ直した橋朋が志願登板するも、1点を加えられてダメ押しの形になってしまった。試合前には田邊徳雄監督も「橋朋は次は下(の毛)だな」とジョークを飛ばしていたが、敗戦処理での失点にはさすがに呆れ顔。

7月28日(QVCマリン)
●西武 1−2 ロッテ○
負:岸孝之


 エース・岸が3試合連続の完投も打線が援護できず。エースの力投を生かすことができなかった。

7月29日(QVCマリン)
●西武 1−8 ロッテ○
負:菊池雄星


 先発した菊池が6回を2失点で試合を作り、7回終了時点で1−2と連敗脱出の希望もあったが、8回に増田が5失点、岩尾利弘が1失点で6点を加点され敗戦。中継ぎ陣の疲れが取れず深刻な状況に。

7月30日(QVCマリン)
●西武 0−2 ロッテ○
負:郭俊麟


 郭俊麟が6回1失点と好投も打線がイ・デウンを前に散発2安打の惨状。先発の力投と打線が噛み合わない日々が続く。

7月31日(西武プリンスドーム)
●西武 2−4 ソフトバンク○
負:十亀剣


 不振極まるリリーフ陣にテコ入れし、この日からクローザー経験もある牧田を先発からリリーフに配置転換。しかし、この日も打線が奮わず、2回以降ビハインド。牧田の出番を作ることができなかった。9回には橋朋が登板。しかし、今宮健太にソロを許し、これで5登板連続失点。

8月1日(西武プリンスドーム)
●西武 1−2 ソフトバンク○
負:野上亮磨


 野上が7回2失点の好投も打線が沈黙。15日の楽天戦から9回途中3失点、6回1失点、7回2失点と3試合連続クオリティースタートとなったが、勝ち運に乏しく……。8回に登板した橋朋は三者凡退に打ち取り、久々の無失点。

8月2日(西武プリンスドーム)
●西武 3−4 ソフトバンク○
負:橋光成


 底の見えない状態に変化を与えるべく、この日は高卒新人の橋光成を先発で起用。しかし、プロ初登板で託されるものが大きかったのか、押し出し死球を含む4回途中4失点でKO。その後は宮田和希〜岡本洋〜増田〜牧田がソフトバンクの強力打線を封じたものの、打線は中村の3ランのみで終了。1979年の球団ワーストと並ぶ12連敗となった。これで「ライオンズイエローシリーズ」は全敗。

8月4日(コボスタ宮城)
●西武 4−5 楽天○
負:増田達至


 満を持してエース・岸が登板するも、エラーがことごとく失点に絡んで5回4失点で降板。打線は7回に意地を見せ、4−4とするが、8回に遊撃手・外崎修汰がこの日2つ目のエラーを犯すと、そこから1点を失い、3試合連続の1点差敗戦。ついに球団単独ワーストの13連敗となった。

▲6月までは防御率0点台だった橋朋己。

 どこまで連敗が伸びるか、他球団のファンからは好奇の視線で見られていたが、翌日5日の楽天戦に6−1で勝利し、ようやく連敗はストップ。しかし、9回裏には二塁手・渡辺直人のエラーも絡み、無死一、三塁の状況を作られるなど、後味のいい勝利ではなかった。

 なぜここまで負け続けたのか。「打線は水物」という言葉もピッタリだが、やはり橋朋、増田らリリーフ陣の不調が大きく響いた連敗だった。

 また、この連敗中、完全な屋内での試合は京セラドーム大阪の1試合のみ。今年の猛暑が意外なところで、影響が及んだ可能性がある。特に西武プリンスドームは山をくり貫いた造りで小盆地状態。屋根もあるため、高温多湿に拍車がかかり、日が落ちても熱が逃げにくい。

 過去には秋山幸二前ソフトバンク監督が「屋根に穴を開けろ!」と言い放ち、昨年はオリックスの選手が「8月に西武ドームで2カード」と聞き、思わず天を仰いだという。

 お客さんですら音を上げる悪条件では、選手たちの疲れは溜まる一方。ブルペンも同条件のため、リリーフ陣や野手は常にサウナ状態の空気にさらされる。

 戦力、監督、コーチ陣以前に今回の連敗をきっかけに考えたいのは、まずはここだ。西武鉄道本社には本気の検討をお願いしたい。

 本拠地の構造による疲れ以外にも、選手・関係者が使う長すぎる階段、お客さんが怯える「モスラサイズの蛾」の侵入、トイレの少なさなど、選手にもファンにも過酷な球場環境(それを楽しみにしている人もいるが)を改善していかないと、西武の未来はそう暗くはないだろう。

 全国的な酷暑はまだまだ続くが、西武の夏はどうなるのだろうか……。

(文=落合初春)

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