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イーファス?乱闘?ホームラン?オールスターで起きる“サプライズ”を勝手に大予想!

 7月17日(金)に東京ドーム、翌18日(土)にマツダスタジアムで行われる今年のオールスターゲーム。両リーグの出場選手も出揃い、あとは血湧き肉躍る祭典を待つばかりだ。

 ファン投票で全体トップに輝いたのは、絶賛売り出し中の森友哉(西武)。大阪桐蔭時代にバッテリーを組んだ1学年上の先輩・藤浪晋太郎(阪神)の対戦はもっともドラマがある組み合わせだろう。

 中継は2試合とも「資料集め」に定評があるテレビ朝日が担当する。夏の甲子園を放送するABC朝日放送が系列局にあるので、甲子園の映像がふんだんに使われるだろう。「高校時代にはバッテリー」「2012年の甲子園で春夏連覇」「思い出の地・甲子園で2人があいまみえます」などのワードが飛び出すこと間違いなしだ。

 福岡の絶好調男・柳田悠岐(ソフトバンク)も注目。空振りでも見る価値のある究極のフルスイングが売りで、ファン投票は森に次ぐ全体2位。ホームランダービーへの出場も決まっており、中村剛也(西武)とともに筒香嘉智(DeNA)、山田哲人(ヤクルト)を迎え撃つ。

 そんなファン待望のオールスターゲームを前に「今年のオールスターで起こりそうなこと」を大予想してみた。

【確率70%】誰かが超スローボールを投げる

 現在はルートインBCリーグ・石川ミリオンスターズで選手兼コーチを務める多田野数人が公式戦でド派手に使用してから、メジャーな存在となった超スローボール(イーファスピッチ)。

 昨夏には東海大四高の投手・西嶋亮太(現JR北海道)が甲子園の大舞台で超山なりのスローカーブ(本人談)を投じ、その是非を巡って大論争に。普段から野球を見ない人にもビジュアルで面白さが伝わるスローボールは、投手が「試合で一度はやってみたいこと」の筆頭格となっている。

 実際に2012年のオールスターでは内海哲也(巨人)が内川聖一(ソフトバンク)の打席で超スローボールを投球。外角に大きく外れて、捕手の谷繁元信(中日)が慌ててジャンピングキャッチ。一朝一夕では投げられないことを証明する形となった。

 逆にオールスターゲームで超スローボール(スローカーブ)を用いて球場を湧かせた成功者は三浦大輔(DeNA)だ。普段からスローカーブを使いこなす三浦だが、オールスターゲームではさらに遅いボールにチューンアップ。

 三浦は2012〜2013年のオールスターでこの特製・超スローカーブを多投し、ホームランをかっ飛ばしたいと意気込むパ・リーグの強打者たちを軽くひねった。これには解説の達川光男氏(元広島)も大絶賛。「これは案外(公式戦でも)使えるかも知れませんね。腕を振ってますよ」と語り、ファンも納得するほどの出来映えだった。

 今年、三浦は選出されていないが、誰がトライしてもおかしくない。本命は藤浪晋太郎(阪神)、対抗に涌井秀章(ロッテ)、穴は菅野智之(巨人)と前田健太(広島)に打っておきたい。

【確率20%】乱闘ごっこをして熱心なプロ野球ファンに怒られる

 真剣勝負もありながら、“お祭り”の要素も含むオールスター。2013年のオールスターゲームでは藤浪晋太郎(阪神)が大阪桐蔭高の先輩である中田翔(日本ハム)に対して、背中を通す超スローボールを投球。

 これだけなら何もなかったのだが、続く2球目も藤浪は同じような場所に超スローボールを投球。中田はバットを投げ捨てて藤浪に迫り、慌てて捕手の谷繁元信(中日)が止めに入るという寸劇を披露した。

 中田ももちろん本気ではなく、球場も笑いに包まれたが、この一幕にガチンコ派の熱心なプロ野球ファンが激怒。ネット上には「真剣勝負が見たい」「茶番は止めろ」と辛辣なコメントが相次ぎ、賛否両論の事態になってしまった。

 パ・リーグが人気のなかった時代、全パ軍の選手たちは人気先行のセ・リーグの首を獲るかのごとく、本気でオールスターに挑んでいたという。その時代を経験した大御所OBたちもあまりいい顔はしていなかったことだろう。

 そんな逆風にも負けず、ファンサービスの「乱闘」を披露する選手がいれば大したもの。

 今年もひっそりと期待したいところだが、藤浪vs.中田の仕掛け人とおぼしき、西岡剛(阪神)と谷繁元信(中日)が今年は不出場。確率は20%といったところか。

【確率2%】鈴木尚広(巨人)がホームランを放つ

 今年のオールスターゲームで一番のサプライズ選出といえるのは鈴木尚広(巨人)だろう。

「足のスペシャリスト」として主に代走で起用されてきた鈴木。その努力が実り、また原辰徳監督の粋なはからいもあったのだろう、プロ19年目にして初のオールスター出場が決まった。

 オールスターゲームでも試合終盤に代走で出てくるのが確実だ。今年も7盗塁(7月14日時点)を決めている。

 鈴木の足をパ・リーグの捕手陣、嶋基宏(楽天)と炭谷銀仁朗(西武)は止められるのか!? という見どころになると予想されるが、密かに期待したいのは鈴木のホームラン!

 シーズン中に打席に立つことは少ないが、今季は6年ぶりの一発を放っている。通算10本塁打の鈴木がオールスターの舞台でホームランとなると、これは確実にサプライズとなるはず。

 もしも、代走後に打席に立つ機会があれば、普段はしない大物狙いのフルスイングを見せてほしい。


(文=落合初春)

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