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男気。DH解除……。週刊野球太郎ライターが選んだ「単語・言葉」で振り返る2016年のプロ野球


 2014年の「カープ女子」、2015年の「トリプルスリー」、そして今年の「神ってる」と、近年、立て続けに新語・流行語大賞に取り上げられている「野球語」。

 一般的な知名度から「神ってる」が新語・流行語大賞にノミネートされることに異論はないが、今年はほかにも印象に残る単語・言葉が多かったように感じる。

 そこで今回は、筆者的に印象深かった今年のプロ野球の単語・言葉を挙げてみる。

最後の最後まで見せつけた「男気」


 1つ目は、広島の魂・黒田博樹の代名詞「男気」を挙げたい。

 この言葉は、黒田博樹が推定年俸20億円を蹴って広島復帰を果たした一昨年のものという印象が強いが、引退となった今年もあらためてクローズアップ。

 惜しくも日本一を逃した黒田だが、日米通算200勝を達成するなど、今季の広島の選手のなかでの存在感は圧倒的だった。

 次に「男気」という言葉がクローズアップされるのは、監督になるときかコーチになるときか。その日をいちプロ野球ファンとして楽しみに待ちたい。


秘めたる日からを開放せよ!


 10勝と20本塁打を同時に記録するなど、怪物ぶりに拍車がかかってきた大谷翔平。

 メディアでは「リアル二刀流」という言葉で取り上げられたが、筆者的には「リミッターを解除して大谷の力を開放する」というようなイメージが持てるので、「DH解除」の方が好きだ。

 クライマックスシリーズ・ファイナルステージの第5戦で、DHを解除して9回に抑えとして登板し、165キロを叩き出して日本最速記録を更新した際、筆者のなかでこの言葉が神格化した。

 栗山英樹監督が「こんな使い方はもうしない」とDH解除の封印宣言をしたことが、神格化されるにあたって大きかった。


遺言じゃありません


 日本ハム関連としてはもう一つ、引退を決めた武田勝の「俺のために優勝しろ」も外せない。

 世間的にはあまり浸透していないと思うが、優勝争いの最中のベンチには武田のメッセージが書かれた貼り紙があり、Tシャツもあり、常に日本ハムナインとあり続けて心の支えになった。

 それから日本一になれたのは、「俺のために日本一になれ」に書き換えたことも大きかっただろう。

 しかし黒田が同じような言葉を言っていたら、日本一の行方はどうなっていたのか……。ちょっと気になる。




恨み節……かもしれない


 プレーの面で外せないのはこの言葉、「コリジョンルール」。今年から採用された本塁における捕手と走者の衝突を防ぐためのルールだ。

 クロスプレーが減少することで「野球の醍醐味が削がれる」と指摘されているが、不要なケガを減らすという意味では成功だったと思う。

 ただ、抗議があった際はビデオ判定をする必要があり、頻繁に試合が止まった印象があるので、ファンとしては興ざめしてしまう。

 判定が覆るか否かのドキドキを味わうのも一興ではあるが、どうにかならないものかとも思う。というのも、筆者がコリジョンルールに泣かされた西武ファンだからだろうか。


アナタが考える今年の野球語は?


 筆者的には以上が引っかかったのだが、みなさんはいかがだろうか?

 今年の野球界を振り返るという意味でも、自分の印象に残っている単語・言葉を考えてみると面白いと思う。

 ちなみに「神ってる」はテレビのコマーシャルでも使われているので、新語・流行語大賞受賞のチャンスはあると思うのだが……。今はまだ神のみぞ知るというところか。


文=森田真悟(もりた・しんご)

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