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長嶋茂雄スペシャル第1回『週刊ベースボール』



  読者の皆さま、ご無沙汰しておりました! ベースボールビブリオが帰って参りました!野球本の品揃え日本一の古書店「ビブリオ」店主の小野さんと、太鼓持ちライター・鈴木雷人がお送りするこのコーナー。今週から数回に渡って国民栄誉賞受賞間近の長嶋茂雄と野球本について、小野さんにジックリと語っていただきます。
「長嶋茂雄スペシャル」の記念すべき第一回目は、野球古本の定番中の定番「週刊ベースボール」と長嶋さんの関係について、神宮第三球場よりお送りいたします。
ベースボールビブリオとともに、『みんなの長嶋茂雄ラボ』の連載もよろしくお願いいたします!


■「週ベ」と長嶋さん

 野球好きならその存在を知らぬ人はいないでしょう「週刊ベースボール」略して「週ベ」。ベースボール・マガジン社から1958年に創刊されたこの野球専門週刊誌は、現在に至るまで多くの野球ファンに愛されてきました。実はプロ野球選手でも愛読者は多く、少年時代に一度は読んだことがあると答えている選手も多数いるそうで、過去の特集では大野豊堀内恒夫が愛読していたことを告白しています。
野球太郎読者の皆さんも今までの野球人生で一度は読んだことがあるでしょうが、実は自分も少年時代に「週ベ」に影響を受けた一人でして…。読者の投稿で構成されるコーナー「ボールパーク共和国(略してボ共)」に昔々、小中学生の頃に投稿した駄文が掲載された時には飛び上がって喜んだモノです、はい。

 そんな「週ベ」ですが、小野さんから衝撃発言が飛び出します。長嶋さんは「週ベ」の生みの親である! と。事実、「週ベ」の創刊は1958年(昭和33年) で長嶋茂雄が立教大学から巨人軍に入団した年であり、これから長嶋旋風が巻き起こるであろうタイミングで、月刊誌として発行していた「ベースボールマガジン」を週刊化して出来たのが「週ベ」であります。
大学時代から人気選手だった長嶋茂雄のプロ入りを契機に週刊化することで「これは売れる!」と判断したのでしょう。確かにこの後からプロ野球人気はうなぎ登り。もはや伝説となった開幕戦での4打席4三振、それでも1年目から本塁打、打点の2冠を達成。翌1959年の天覧試合での活躍で日本中の耳目を集め、さらには王貞治の入団によりONが誕生、そして1965年から巨人軍不滅のV9時代が始まる…。プロ野球人気が隆盛を極めるなか、脈々と発行されていたのが「週ベ」であり、そのきっかけが長嶋茂雄だったのです。長嶋さんを「週ベ」を創った男として認定しましょう!

  そして話題は幻の「週ベ」創刊号の話へ。この業界で長く働く小野さんですら手に入れたことがないという、ホントに貴重な一冊。その復刻版の存在は確認していますが、オリジナルの「週ベ」創刊号は滅多にお目にかかれない、野球古本マニア垂涎の一冊といえるでしょう。創刊日は1958年(ホントに偶然ですが更新日と同じ)4月16日、30円で発売されたそうですが、創刊から48年あまり経ちながら脈々と発行されている「週ベ」。表紙として登場する選手としては、 長嶋さんがブッちぎりの回数でナンバーワンだそうです。



 そういう意味でも小野さん曰く、「長嶋茂雄が野球本の世界に与えた影響は計り知れない」とのこと。次回はその「長嶋ブーム」に乗って次々と発刊される野球雑誌について語ります。お楽しみに!


■プロフィール
小野祥之(おの・よしゆき)/プロ・アマ問わず野球界にて知る人ぞ知る、野球本の品揃え日本一の古本屋「ビブリオ」の店主。東京・神保町でお店を切り盛りしつつ、仕事で日本各地を飛び回る傍ら、趣味はボーリングと、まだまだ謎は多い。4月19日〜21日には神保町にてビブリオ移動図書館を開催。是非とも足をお運びください!

文=鈴木雷人(すずき・らいと)/会社勤めの傍ら、大好きな野球を中心とした雑食系物書きとして活動中。自他共に認める「太鼓持ちライター」であり、千葉ロッテファンでもある。Twitterは@suzukiwrite

■お店紹介
『BIBLIO』(ビブリオ)
〒101-0051 東京都千代田区神田神保町1丁目25
03-3295-6088


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