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【ドラフト特集】《読売ジャイアンツ》ドラフト指名結果答え合わせ

【この記事のよみどころ】
・衰えの激しい巨人の現戦力
・若手内野手の補強がポイント
・全体的に小粒感が否めない印象


 プロ野球ドラフト会議が終了して約10日間が経過。ドラフト会議前に発売された『野球太郎No.016 2015ドラフト直前大特集号』では、12球団の「補強ポイント&オススメ選手」を発表している。果たして各球団は、見合う選手を指名できたかどうか、ドラフト結果を総評してみたい。

 今回は巨人のドラフト答え合わせをしよう。


1.左の先発投手

 内海哲也と杉内俊哉の両左腕の衰えが激しい。ともに30歳代半ばを迎え、今季ほとんど戦力にならなかった、日本人先発左腕の補強は急務なはずだった。

 今ドラフトでは6位で巽大介(岩倉高)7位で中川皓太(東海大)を指名。即戦力として巽に期待するのは厳しく、中川は将来的には先発での起用が予想されるものの、内海や杉内にとってかわるスケール感があるか。先発左腕投手を上位指名して欲しかったところだ。


2. 左打ちの内野手

 一方の野手陣では、左打ちの内野手が少ない巨人。25歳以下に限ると、吉川大幾(両打)と辻東倫しかいない。

 茂木栄五郎(早稲田大)や藤岡裕大(亜細亜大)らの指名が予想されたなか、結果は4位で宇佐見真吾(城西国際大)を指名。左打ちとはいえ、捕手の宇佐見をどのように起用するか。


3.右打ちで俊足系の内野手(二遊間)

 巨人の内野陣は、二遊間を守る右打者も少ない。昨季入団した岡本和真や、一昨年の和田恋など、一塁や三塁を守る中長距離打者はいるものの、大累進など小技のできる気の利いた若手の伸び悩んでいる。

 今ドラフトでは5位で山本泰寛(慶應義塾大)を指名。俊足と強肩がウリだが、「小技」という点では、現状適役とはいい難い。


4.右打ちの外野手

 若手の右打者不足は、外野陣にも当てはまる。長野久義もやや衰えを見せはじめ、コンバートした大田泰示も伸び悩み。

 2位で指名した重信慎之介は両打ちで、青木宣親2世と呼ばれているように長打は期待できないタイプ。右打ちの外野手は、外国人選手に頼ることになりそうだ。


5.高校生捕手

 巨人といえば、若手捕手不在が囁かれて久しい。小林誠司はそれなりの活躍をみせたものの、結果的には阿部慎之助が一時捕手に戻ったり、バックアップを期待した相川亮二が戦線離脱と、扇の要に安定感を欠いた。

 育成選手を除いて、25歳以下の捕手がいないこともあり、年齢構成的には高校生捕手を1人は指名すべきだった。しかし、結果は大学生の宇佐見真吾と社会人の松崎啄也(日本製紙石巻)を指名。この結果が、数年後にどう影響をもたらすか。


《総合評価》C

 全体的に、小粒感が否めなかった巨人のドラフト。もちろん、1位の桜井俊貴は先発ローテに入ってくるかもしれないし、2位の重信も早くから1軍ベンチ入りを果たす可能性はある。

 投手・野手ともに大きな転換期を迎えようとしている巨人。長くチームを支えていた内海や杉内。野手では阿部や長野、村田修一らに衰えが見えはじめているのも事実だ。

 そんな現有戦力を考慮すると、次世代の巨人を担うようなスケール感ある選手を指名できたかどうか、疑問は残る。


文=野球太郎編集部

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