週刊野球太郎
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◎今週の野球みどころランキング[3月18日(月)〜24(日)]

 『今週の野球みどころランキング』は、3月前半の主な野球界の出来事を振り返ります。そして、WBCはあと数日で決勝戦を迎えてしまいますが、その後はセンバツが開幕し、プロ野球も開幕します。本格的に野球のシーズンがスタートですね!
 最後には今後の簡単な野球界のスケジュールを添えていますので、重要事項はチェックしておいてください!

ジョーブ博士が殿堂から特別表彰
――― その他の話題

 米国野球殿堂が日本人に禁断だったピッチャーの肘の靭帯の手術に、お墨付きを与えてくれたフランク・ジョーブ氏を、特別表彰すると発表されました。ジョーブ氏は1974年にチームドクターを務めていたドジャースの左腕、トミー・ジョンが損傷した肘の靭帯を切除し、腱を移植するという手術を実施。ジョンは2年後にメジャーに復帰し10勝、その後メジャーで18シーズンプレーし、手術後通算で164勝(!)。この活躍をもたらした肘の靭帯移植手術は、以降トミー・ジョン(TJ)手術と呼ばれるようになりました。米国野球殿堂のジェフ・アイデルソン館長は、ジョーブ氏の功績が球界の医療面の進歩に大きな好影響をもたらしたことを表彰の理由に挙げています。ジョーブ氏は今年で88歳。まだまだ長生きして欲しいものですね。

「3時間半ルール」の撤廃決まる
――― NPB

 2011年の東日本大震災にともなう節電対策で、2年にわたり導入されてきた「試合開始から3時間半を超えて新しい延長回に入らない」というルールの撤廃が決まりました。今シーズンからは同点の場合は延長12回を戦うルールに戻ることになります。試合時間の短縮を目的に導入されたルールでしたが、期待したほどの効果は出なかったことが理由と伝えられています。
「3時間半ルール」では延長戦のイニングが12回よりも少なくなること、また時間の経過を見ながら残りイニングが読めたので、同点で優れた救援投手を登板させるような作戦も取りやすく引き分けが増えていました。こうした状況は変わるのかもしれません。救援投手の数が少ないチームの上げ底効果は減りそうです。

日本人メジャーリーガー調整は最終段階へ
――― MLB

 ダルビッシュ有や黒田博樹、上原浩治、岡島秀樹、イチローら実績ある選手はまずまずの結果を出しているMLBのオープン戦ですが、挑戦組は苦戦が報じられています。アスレチックスに加入した中島裕之も、7日のマリナーズ戦で2安打を放って以来17日まで12打数無安打。「変な感じはない」と本人は冷静ですが、当初は2番だった打順も8番に。まだ信頼は得られていません。
 マイナー契約でSFジャイアンツのキャンプに招待参加している田中賢介は、16日までの15試合で9安打、打率.231。さらに二塁以外の守備に不慣れだとしてユーティリティとしての適性面もマイナス評価。メジャーでの生き残りは厳しくなってきています。  同じくメジャー/マイナーの当落線上にいるのがインディアンスとマイナー契約した松坂大輔。3試合で7回2失点とまずまずの成績を残していましたが、11日のエンゼルス戦で右ふくらはぎにけいれんを起こし1イニングで降板。症状は軽かったものの、インディアンスの先発ローテーションに残された1枠を競う争いは苦しい立場に。メジャー昇格は26日までに決まるため、残りの数回のチャンスで復活を印象づけなければ、開幕はマイナーで迎える可能性も。
 また13日、マリナーズを退団し所属が決まっていなかった川?宗則は、ブルージェイズとマイナー契約を結びました。今季大型補強を行ったブルージェイズは野手の層はかなり厚く、メジャー昇格は簡単ではなさそう。昨シーズン話題になった明るさを保ち、粘り強くチャンスを待ってほしいものです。

一足早く、球春到来
――― アマ野球(社会人)
 「第68回JABA東京スポニチ大会」(3月11日〜14日)で、7月の都市対抗、10月の日本選手権などに連なる社会人野球のスケジュールが幕を開けました。4チームによるブロック予選を勝ち抜いたのはHonda、JFE東日本、JX-ENEOS、新日鐵住金かずさマジック。この4チームによる決勝トーナメントでは、予選ではタイブレークで辛勝するなど苦しんだHondaが、JFE東日本、JX-ENEOSを連破して初優勝を遂げました。Hondaの主将は昨年12月のアジア選手権で活躍した多幡雄一、WBCブラジル代表に選出され日本戦に登板した仲尾次オスカルが胴上げ投手になるなど、世界を知るメンバーが力を発揮しての優勝でした。最高殊勲選手は投手の櫻田裕太郎が選ばれ、仲尾次は外野手の山口正輝とともに新人賞を受賞、Hondaは秋の日本選手権への出場権も得ています。

レギュラーに手をかけた新戦力
――― NPB

 WBCに負けじと新人選手ら注目を集めるNPBのオープン戦。これまで77試合が行われ残りは32試合。2/3強が終わっています。好調なのは8勝2敗2分の巨人、9勝4敗1分のソフトバンクなど。調子が出ないのは3勝11敗1分の中日、2勝10敗1分のオリックスあたりでしょうか。
 新戦力には一通りチャンスが与えられたようです。目立ったところでは2試合に登板した藤浪晋太郎(阪神)。9日の日本ハム戦は4回1失点、17日の西武戦では5回2失点と、失点しながらも落ち着いてマウンドに立ち評価は上々。ヤクルトとの開幕カード第3戦での先発を手中にしたようです。ライバルの大谷翔平(日本ハム)に負けない注目を“一刀流”で集めています。
 ただ大谷は21日の楽天戦(東京ドーム)で“二刀流”デビューを予定。再びメディア露出は激増しそう。興行面もしっかり考慮した計画的な起用に映ります。…というところで、17日(日)のオープン戦、8打席目にして、初ヒットを放ちました。なんとそれがホームラン! “持っている”選手たる結果でしょうか。
 その他では、創価大卒のドラフト3位・小川泰弘(ヤクルト)も3試合12回を投げ無失点。ローテ入りの噂も聞こえてきます。
 中島裕之が退団し中村剛也も手術で出遅れが決まっている西武は、立命館大卒のドラフト3位・金子侑司がチャンスを与えられ49打数17安打。本職のショートに加え外野をテストされるなど、浅村栄斗、永江恭平、片岡治大らとともに、状態に合わせて起用されそうな気配です。西武は菊池遊星、大石達也のドラフト1位コンビに復調の気配も見られ、主軸2人の穴を埋める活躍が期待されます。

抽選会が行われ、対戦カードが決まったセンバツは今週開幕
――― 高校野球

 WBCのビックウェーブの中ではありましたが、15日(金)に第85回記念選抜高等学校野球大会の組み合わせ抽選会がありました。
 開幕試合は敦賀気比高校(福井)と沖縄尚学高校(沖縄)の試合で幕を開けます。選手宣誓には鳴門高校(徳島)の河野祐斗主将が選ばれました。春夏春の3連覇の可能性がある大阪桐蔭は出場36校の中で最後に登場します(第7日目・第1試合)。
 試合日程や対戦カード、注目選手の詳細は連載中の『2013春 センバツ出場ドラフト候補・注目選手特集』で公開していますので、そちらでチェックしてください。


“侍JAPAN”3連覇叶わず
――― WBC

 日本時間では更新日の18日10時に試合開始となった準決勝で日本はプエルトリコに敗れてしまいました。3連覇を目指しNPB戦士で構成された“侍JAPAN”でしたが、夢叶わず…。
 WBC開幕前の練習試合などから、第1ラウンドでも打線がうまく機能しませんでした。第2ラウンドでは(オランダ戦に限って?)、大量点を奪いましたが、サンフランシスコの地では再び「あと一本」が出ず、1得点のみ…。残念な結果に終わってしまいましたが、ここまでいい試合をしてきた、私たちを楽しませてくれた、野球はいいもんだ! と思わせてくれた日本代表にありがとうと言いたいです。
 具体的な話はただ今連載中の『侍JAPAN×2013WBC完全攻略法』にてじっくり書かれているので、こちらをお読みください。


 3月に入り、WBCが開幕しました。ここからはWBC→センバツ→プロ野球開幕と一気に加速していきます。みなさん、乗り遅れないようにいきましょう!

<<プロ野球開幕までの主なスケジュール>>
〜3月24日 オープン戦

<2013WORLD BASEBALL CLASSIC開幕!>
<2013 WORLD BASEBALL CLASSIC 決勝ラウンド>
Semifinal 2 3月19日 10:00
ドミニカ共和国vsオランダ @アメリカ・サンフランシスコ・AT&Tパーク(以下同)
Final 3月20日 9:00
プエルトリコvs(Semifinal 2 勝者)
※時間はすべて日本時間

3月22日 センバツ開幕(13日間)、ウエスタンリーグ開幕(イースタンリーグはすでに開幕しています!)
3月25日 セ・リーグ6球団合同「ファンミーティング」@東京ビッグサイト
3月29日 セ・パ両リーグ開幕戦
3月下旬〜 春季高校野球県大会
4月1日 MLB開幕
4月上旬〜 春季大学野球リーグ戦開幕

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