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三好大倫 みよし・ひろのり
三本松3年／投手＆右翼手
左投左打・178cm78kg
最速144キロ左腕に高校通算26本塁打。「二刀流」の称号を得た三好大倫の夏は短かった。優勝した藤井学園寒川に敗れ、3回戦敗退に終わった。香川大会2試合の投手成績は11回を投げ、被安打14・与四死球5・暴投4で8失点。防御率6.55。
打撃成績も5打数1安打1打点5四死球、打率.200。ワンチャンスで決めなければいけない状況だった打席ではトップが定まらずタイミングを外され、マウンドでも最速は2回戦・香川中央戦での「137キロ」に留まることに。
香川中央戦後には「上体が突っ込んでいたし投げ急いでいた。ショートダッシュなどを入れてキレを取り戻したい」と語った三好だったが、中盤以降に連打を浴びた2試合を鑑みると、「キレ」よりも心も含めた「スタミナ」と、そして対戦相手から見た自らの弱点を客観的に判断修正する「分析力」が欠けていたと断ぜざるをえない。
もうワンステップ経由してからでも遅くない。まずは天賦の才を引き出す術を体得してほしい。
日隈ジュリアス ひぐま・じゅりあす
高知中央3年／投手
左投左打・184cm74kg
高知市営球場で開催された1回戦の連合チーム戦。1時間半に及んだ雨天中断時に一塁側ブルペンに立った日隈ジュリアス。高知ファイティングドックスでは藤川球児が通常使う右側に並び立つように左側に立った彼から投じられた火の球ストレートが、いまだ頭に焼きついている。
スリークオーターからオーバーハンドに腕を上げた春以降も横回転の傾向があった腰の回転が修正され、突き刺さる軌道が体現できるように。それは「小さいころから憧れていたし、逃げ道を作りたくないと思って」5月にプロ一本へ固めた彼の強い決意表明に見えた。
3番手で大会初登板となった2回戦・高知高専では打者1人に5球で最速140キロ。続く準々決勝・土佐戦では自己最速に1キロと迫る「144キロ」で3回5奪三振も痛恨の3連打で涙を呑んだ。しかし、2試合を見た某球団スカウトが「悪くないね」と語るなど評価は上向き。彼にはさらなる鍛錬を促しつつ、その日を心して待ちたい。
☆その他の評価上昇選手☆
杉本大樹 すぎもと・だいき
藤井学園寒川3年／投手
右投右打・191cm90kg
◎香川大会は右足痛め苦しむも、最速140キロの秘密兵器
浦大輝 うら・だいき
高松商2年／右翼手
右投右打・179cm78kg
◎太い体幹から最速139キロストレート。名門復活の柱へ
藤井海太 ふじい・かいた
尽誠学園2年／投手
投右打・179m79kg
◎香川大会前に補正したレクザムで「139キロ」の快腕
河野竜生 かわの・りゅうせい
鳴門2年／投手
左投左打・172cm72kg
◎最速140キロストレートに沈む変化球。四国No.1左腕
中山晶量 なかやま・てるかず
鳴門2年／投手
右投右打・186cm75kg
◎徳島大会登板機会なしも、四国最速146キロを出す豪腕
森山翔太 もりやま・しょうた
城南3年／二塁手
右投左打・170cm68kg
◎あふれるスピードを全力で出し続けた城南のガッツマン
杉野彰彦 すぎの・あきひこ
今治西2年／右翼手
右投右打・173cm67kg
◎一塁駆け抜け4秒1台とセンバツ時から急加速遂げる
早柏佑至 はやかし・ゆうじ
小松3年／投手
右投右打・177cm72kg
◎最速141キロストレートに120キロ台の縦スラが切れた
佐田涼介 さだ・りょうすけ
明徳義塾3年／右翼手＆投手
右投右打・181cm74kg
◎未完の大器が開花。最速143キロに12打数7安打6打点
安岡将妥 やすおか・しょうた
室戸2年／投手
左投左打・178cm75kg
◎度肝抜いた最速142キロ。塹江敦哉（広島）2世誕生か。
■ライター・プロフィール
寺下 友徳（てらした・とものり）／1971年生まれ。2007年2月より関東から愛媛県松山市に移住し、四国の野球・スポーツを追求中。詳しいお仕事内容はFacebookかTwitter（アカウントは@t_terashita）にて。皆さまから頂いている有形無形のご支援に日々感謝を込め、今年も四国発で様々なことを発信できるように戦っていきます。
