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6年で3度の挑戦も夢敗れる。1915年も2015年も準優勝に終わる東北の代表校たち《夏の甲子園全決勝戦レビュー・第92回〜第97回大会》

【この記事の読みどころ】
・光星学院が2年連続決勝戦進出も東北勢初優勝の悲願ならず
・「大阪桐蔭黄金時代」が到来! 2012年、2014年に全国制覇
・「高校野球100年」節目の年を制したのは東海大相模!
2010年(平成22年)
――第92回大会決勝

東海大相模|000|000|100|1
興南   |000|715|00×|13

興南が史上6校目の春夏連覇


 トルネードのエース・島袋洋奨が“奮投”し、打線も爆発! 投打が噛み合った興南が、史上6校目の春夏連覇を達成した。「ハイサイおじさん」が流れると、興南が勢いづいていった印象も強い大会だった。

 3回を終わって両チーム無得点と、立ち上がりは静かな展開。試合が動いたのは4回裏だった。興南は、先頭打者を四球で出塁させ、連打で1点を先取した。続く1死一、三塁の場面ではスクイズを敢行。東海大相模の一二三慎太(現阪神)がウエストして、スクイズは失敗となったものの、三本間での挟殺プレーで捕手・大城卓三がまさかの悪送球。労せずして興南は追加点を奪った。

 結果的にこのプレーが試合を決めた、といっていいだろう。その後、2死から5連打を浴びせて、この回だけで一挙7点を奪ったのだった。

2011年(平成23年)
――第93回大会決勝

光星学院|000|000|000|0
日大三 |003|010|52X|11

東北勢の悲願達成ならず……日大三が10年ぶり2度目の全国制覇


 東日本大震災の復興を支援する大会として行われた。東北勢初優勝の祈願をうけて決勝に駒を進めた光星学院(現八戸学院光星)の夢は、日大三に打ち破られた。

 大会史上初めて「節電対策」として、午後からではなく午前9時31分にプレイボールとなった決勝戦で日大三打線が爆発。3回裏2死から畔上翔、横尾俊建を塁に置き、山俊が3ランを放って先制する。これで主導権を握った日大三は、7回裏にも畔上、横尾、高山の3連続タイムリー、鈴木貴弘の2ランで試合を決めた。

 投げては吉永健太朗が3連投の疲れもみせず、被安打5で完封勝利。青森勢42年ぶりの決勝戦進出を果たした光星学院は、為す術も無く敗れた。


2012年(平成24年)
――第94回大会決勝

光星学院|000|000|000|0
大阪桐蔭|000|120|00X|3

センバツ決勝戦と同カード! 大阪桐蔭史上7校目の春夏連覇達成


 史上初、春夏甲子園の決勝戦が同一カードとなった。前年夏、この年の春、そして夏と3季連続で決勝戦まで勝ち進んだ光星学院と、センバツの覇者・大阪桐蔭の再戦は、大阪桐蔭に軍配が上がった。

 4回裏、白水健太がソロ本塁打を放ち、大阪桐蔭が先制。5回裏には田端良基が内野安打で出塁すると、続く安井洸貴が一塁線へ絶妙なバント。光星学院の捕手・田村龍弘(現ロッテ)の指示が一瞬、遅れて、連続内野安打に。さらにバント攻めで光星学院のミスを誘って2者が生還し、3−0。センバツでは優勝したものの、光星学院打線に打たれていた藤浪晋太郎だった。しかし、夏の決勝戦では、その悔しさを晴らす完封勝利で春夏連覇に華を添えた。

2013年(平成25年)
――第95回大会決勝

前橋育英|000|030|100|4
延岡学園|000|300|000|3

2年生エースが快投! 初出場初優勝を飾った前橋育英


 どちらが勝っても初優勝となる組合せとなった決勝戦は、2年生右腕・橋光成(現西武)を擁する前橋育英が勝利。1999年の桐生第一以来、14年ぶりに群馬県勢が真紅の大優勝旗を手にした。

 試合は4回裏、延岡学園が2死満塁から相手の悪送球で2点を先制。続く横瀬貴広のタイムリーで1点を追加するも、二塁走者は本塁で封殺。結果的にこのプレーがビッグプレーとなった。

 前橋育英は直後の5回表、先頭打者・田村駿人の本塁打で反撃の狼煙を上げると、高橋知也のスクイズ、小川駿輝のタイムリーで同点に追いつく。さらに7回表には、父が荒井直樹監督である4番・荒井海斗が勝ち越し打を放った。

 橋光成は2完封5完投、防御率0.36という圧倒的な数字を残した。


2014年(平成26年)
――第96回大会決勝

三重  |020|010|000|3
大阪桐蔭|011|000|20X|4

甲子園生誕90周年! 勝利の女神は大阪桐蔭に微笑む


 久しぶりに上位に勝ち上がってきた三重代表・三重を振り切った大阪桐蔭が2年ぶり4度目の全国制覇を達成した。

 2−3と大阪桐蔭の1点ビハインドで迎えた7回裏。2死満塁のチャンスから、1番・中村誠が詰まりながらもセンター前に落とした執念の2点タイムリーで逆転に成功する。もぎ取った1点のリードを、エース・福島孝輔が守り切った。見応えのある、決勝戦に相応しい試合であった。

 一方の三重は、ここまで全試合に先発してきた、今井重太朗が7回に力尽きた。決勝戦まで6試合52回、全841球を投げた鉄腕左腕は印象的な活躍だった。

2015年(平成27年)
――第97回大会決勝

東海大相模|202|200|004|10
仙台育英 |003|003|000|6

節目の年の大会を制したのは東海大相模!


 高校野球100周年の記念大会を制したのは、激戦区・神奈川代表の東海大相模だった。


 東海大相模、仙台育英ともに好投手を擁しながらも、決勝戦は打撃戦となり、試合はもつれにもつれた。序盤は何度も捕まりかけた仙台育英の佐藤世那が、なんとか持ちこたえると、6回裏に佐藤将太のタイムリー三塁打で試合を振り出しに戻す。尻上がりに球にキレが出てきた佐藤世那に対して、東海大相模のWエースの1人、小笠原慎之介も後に引かない。

 同点のまま、9回表を迎えた。東海大相模の先頭打者は小笠原。初球の高めに抜けたフォークを強振すると、打球はなんとライトスタンドへ一直線。まさかの勝ち越し弾! その瞬間、打つと思っていなかった東海大相模・門馬敬治監督はベンチの中で選手に声をかけていたという。9回裏もマウンドに登った小笠原は、145キロを計測するなど疲れもみせず完投勝利。記念大会の優勝投手に相応しい投球をみせた。

 一方の仙台育英は、ここまで全試合に登板したエース・佐藤世那が力尽きた。「高校野球100年」節目の大会に、深紅の大優勝旗が史上初めて「白河の関」を越えるか、注目を集めたものの、またしてもその夢は破れたのだった。

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