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《2016年プロ野球お立ち台大賞!》おい! 畠山和洋、菊池涼介らの「突っ込みたくなるお立ち台」


 野球の試合が終わり、最後を締めくくるのはお立ち台でのヒーローインタビューだ。試合の数だけお立ち台がある。今シーズンも数々のパフォーマンスが披露され、名言、迷言が飛び出した。

 週刊野球太郎では連載特集「2016プロ野球お立ち台大賞!」で、今シーズンのお立ち台で印象に残ったシーンを紹介していく。今回は「“おい!”と突っ込みたくなるお立ち台」だ。

「川端、何してんだ!」(畠山和洋/ヤクルト/5月26日)


 5月26日のヤクルト対阪神。5対5の同点で迎えた9回裏、ヤクルトは無死満塁とサヨナラのチャンスを作る。川端慎吾は浅いセンターフライで勝負を決めきれることができず、畠山和洋に打席が回る。畠山は見事にセンター前へタイムリーヒットを放ち、ヤクルトが2夜連続のサヨナラ勝ちを決めた。

 試合後のヒーローインタビューでは、殊勲打を放った畠山が川端へひと言。

インタビュアー「1死満塁のしびれる、プレッシャーの掛かる場面でしたが、バッターボックスでどうだったんですか?」

畠山「川端、何してんだ! こんなとこに立ちたくねーよ、と思いながらね。こういう場面で回ってきたので、今年苦しんでみんなに迷惑をかけてるので、なんとかいいとこ見せようと思って打席に立ちました」

 この発言で神宮は笑いの渦に包まれた。畠山は信頼している川端が決めてくれると思っていたからこその発言だろう。

 ヤクルトの定番グッズ・サヨナラTシャツの畠山版には、「川端、何やってんだ!」というフレーズがしっかりと背中一面に入っている。

「完封したかったんですけど……」(熊代聖人/西武/6月2日)


 6月2日、高橋光成(西武)が完投で3勝目を挙げたが、最後の打者の打球が左すねに当たるアクシデントがあり、ヒーローインタビューは大事を取って辞退。そこで、お立ち台には熊代聖人が上がり、なんと高橋光になりきって代役を務めることに。

インタビュアー「第一声お聞かせいただけますか?」
(高橋光に成りきった)熊代「完封したかったんですけどね。最後にちょっと点を取られてしまって悔しかったけど、嬉しいです」

インタビュアー「お立ち台は格別ですか?」
(高橋光に成りきった)熊代「何回、立っても気持ちいいですね」

インタビュアー「交流戦最初のカードで連勝は大きいですね」
(高橋光に成り替わった)熊代「勝ち越しを任された日だったので、その日にこういう投球ができて嬉しく思います」

インタビュアー「打球が当たったときは心配だったんですけど、そのあたりは?」
(高橋光に成りきった)熊代「最後にアクシデントがあったんですけど、なんとか我慢して皆さんの前に立っています」

インタビュアー「熊代さんの今後のバッテイングも期待しています」
熊代「皆さんの記憶になかなかないと思いますけど、頑張っていきたいですね」

 見事に熊代は高橋光の代役を務め、最後は自身の打撃に言及。今後の活躍を誓った。しかし、6月11日に熊代は登録を抹消され、リーグ最終盤の9月27日まで1軍に戻ってくることはなかった……。

 来シーズンは自身の活躍で、代役ではないお立ち台に期待したいものだ。


「マジックなんて初めてなんで、よくわかんないですけど」(菊池涼介/広島/8月26日)


 25年ぶりの優勝へ向けて、8月24日にマジック20を点灯させた広島。そこから破竹の快進撃で9月10日にリーグ優勝を決めた。その快進撃の秘密が8月26日の殊勲者・菊池涼介のヒーローインタビューに隠されていた。

インタビュアー「マジックが一気に16へ減りました」

菊池「マジックなんて初めてなんで、よくわかんないですけど、突っ走っていけるように一戦、一戦、大事に戦っていけるよう頑張っていきます」

 「マジックくらいわかれよ!」と突っ込みたくなるが、25年ぶりの優勝を目指す広島の選手にとってマジック点灯は未体験ゾーン。菊池のコメントのようにマジックを意識せず、一心不乱に戦ったことが優勝へと繋がったのだろう。


文=勝田 聡(かつた さとし)

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