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どこまで鵜呑みにしていいの?韓国の野球ファンが抱く侍ジャパンの印象

「日本野球の恐ろしいところは、あの実力でも1軍ではない」

 プレミア12の初戦で、韓国代表が侍ジャパンに負けた際、韓国の野球ファンはこう思ったという。WBCに限定すると、日韓戦の対戦成績は4勝4敗の五分。決勝戦など大事なところでは日本が韓国を下しているが、数字の上では互角のライバルである。

 それがメジャーリーガー不在の日本に完封勝利を献上したことで、意気消沈してしまったようなのだが……。このセリフを額面通りに受け取っていいのかは疑問だ。それはもちろん、韓国代表にもメジャーリーガーが参加していなかったからである。そこで今回は、「メジャーリーガーが加わったらどうなるのか」を検証してみた。


意外と少ない…侍ジャパンのメジャー組


 まず侍ジャパンに選ばれそうな日本人メジャーリーガーを挙げてみよう。

・田中将大(ヤンキース):防御率3.51、12勝

・岩隈久志(マリナーズ):防御率3.54、9勝

・上原浩治(レッドソックス):防御率2.23、25セーブ

 今年の成績からすると、選出されても文句が出なさそうなのはこの3人くらいか。投手はダルビッシュ有(レンジャーズ)が今季全休、田澤純一(レッドソックス)もイマイチだったので声をかけても素直に出場してくれるとは思えない。

 野手に目を向けても、青木宣親(ジャイアンツ)は頭部死球の影響でプレーできる状態ではないし、川ア宗則(ブルージェイズ)に至っては成績的に厳しいものがある。

 ということでこの3人が妥当と思うのだが、正直なところ3人が入ったからといって著しく戦力が高まると思うのは早計な気もする。むしろケガで辞退した柳田悠岐(ソフトバンク)や藤浪晋太郎(阪神)が出場していたら……と思う気持ちのほうが強い。


韓国はメジャー組の合流で脅威の打線が誕生


 続いては韓国人メジャーリーガーをチェックしていこう。

・秋信守(レンジャーズ):打率.276、22本塁打

・姜正浩(パイレーツ):打率.287、15本塁打

 現在のメジャーリーグには投手1人、野手2人の韓国人が在籍。その中で上記の野手2人は当確だろう。メジャーでこれだけの成績を残した選手が、李大浩(ソフトバンク)や朴炳鎬(ネクセン・ヒーローズ)とともにクリーンナップを形成したら日本の投手といえどもかなり手こずるはずで、打線の大幅なレベルアップに繋がる。少なくとも今回の1次予選での5-0という試合にはならないだろう。

 ちなみに唯一の韓国人メジャー投手である柳賢振(ドジャース)は、ダルビッシュ有と同様、今季は全休なので参加したくてもできない。よってメジャーリーガーも参加可能なら野手のみになるが、それでも大きなメリットをもたらすと考えられる。

結論!日本の野球は成長している


 以上のことからメジャーリーガーが加わった時のチーム力上昇度は、「日本<韓国」であると結論づけられる。よって冒頭のセリフは、全ての日本人メジャーリーガーが参加できる状態なら話も変わるが、真正面から受け止めるものではなく褒め殺しの一種と捉えていいだろう。

 ただこの検証を通して、改めて日本人選手のレベルの高さを感じることができた。メジャー組が入ることでドリームチーム感は増す。しかしチーム力がさほど変わらないというのは、プロ野球全体のレベルが底上げされているという何よりの証拠だろう。冒頭のセリフを読み解いた先には、「日本の野球はしっかりと進化している」という答えがあった。


文=森田真悟(もりた・しんご)
埼玉県出身。地元球団・埼玉西武ライオンズをこよなく愛するアラサーのフリーライター。現在は1歳半の息子に野球中継を見せて、日々、英才教育に勤しむ。

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