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《ドラフト指名答え合わせ・日本ハム編》総合評価は70点。ポテンシャルと将来性を重視!


 プロ野球ドラフト会議が終了して約半月が経った。

 ドラフト前に発売された『野球太郎No.020 ドラフト直前大特集号』誌上の特集「12球団別チーム編成&ドラフト戦略徹底分析」では、12球団の「補強ポイント」をずばり指摘した。

 果たして各球団のドラフトは、補強ポイントを補う選手を指名できたのだろうか。

 週刊野球太郎では、補強ポイントを踏まえて、各球団のドラフト結果がどうだったのかを検証する「ドラフト答え合わせ」を4週・全8回に渡って連載。

 連載第6回となる今回は、ソフトバンクとの11.5ゲーム差を引っ繰り返しての大逆転優勝を決めた日本ハム。日本シリーズでも勢いに乗る広島を下し日本一に輝いたチャンピオンチームの「ドラフト答え合わせ」をしてみよう。

日本ハムの補強ポイントは?


 『野球太郎』が日本ハムの補強ポイントに挙げたのは「今年No.1評価選手」、「左投手」、「左打ち内野手」、「次世代の二遊間」、「リリーフタイプ」だった。「今年No.1評価選手」から順に指名結果を見ていこう。


補強ポイント@「今年No.1評価選手」


 今年1番の評価を受けていた選手といえば、やはり5球団が競合した田中正義(創価大)の名前が挙がる。

 もともと「今年一番いい選手」の指名をドラフト戦略のひとつに置く日本ハムにとって、田中は是が非でも欲しい投手。今年も果敢に田中を1位指名したが競合で外した。

 「外れ1位」でも佐々木千隼(桜美林大)を競合で外してしまい、昨年に続いて1位指名で2回クジを外してしまう結果となった。

 昨年「外れ外れ1位」で指名した上原健太は、1軍での登板はわずか1試合。2軍では18試合に登板して1勝4敗、防御率5.63。苦いルーキーイヤーになった。

 今年も意中の選手を獲得できなかったのはやはり痛手か。


補強ポイントA「左投手」


 25歳以下の左投手は上原健太、加藤貴之のわずか2人。若い左腕が欲しい日本ハムは、今回のドラフトで高校生左腕を3人指名した。

 6位指名の山口裕次郎(履正社高)は社会人野球に進む意志が強いため、入団拒否が濃厚だが、1位で堀瑞輝(広島新庄高=写真)、5位で高山優希(大阪桐蔭高)を指名できた。

 堀は最速150キロのストレートに加えスライダー、カーブ、チェンジアップを操る左腕。左で150キロが出るのはもちろん魅力だが、ストレートに近い軌道で曲がる「消えるスライダー」は堀の代名詞。U-18アジア選手権では18奪三振のうちの12個をスライダーで奪った。

 高山も最速150キロ左腕。威力のあるストレートに加え、スライダー、カーブ、スプリットを操り、2度出場した甲子園では通算19回1/3を投げ、防御率1.86と上々の成績を残した。今夏は腰痛の影響もあって苦しんだが、それでも大阪大会で惜敗した関大北陽戦では11奪三振。球団からも潜在能力の高さを評価されているだけにプロでの成長が楽しみな投手だ。


補強ポイントB「左打ち内野手」


 若手の左投手だけでなく、左打ちの内野手も少ない日本ハム。今年のドラフトでは、本誌『野球太郎』でオススメ選手として紹介した石井一成(早稲田大)を2位で指名。今井順之助(中京高)を9位で指名。2人の左打ちの内野手を獲得できた。

 石井一は攻守にバランスのとれた遊撃手。コンパクトなスイングで広角に打ち分ける打撃に加え、守備も軽快で肩もいい。早稲田大の主将を務めるキャプテンシーも魅力だ。

 今井は高校通算68本塁打の長距離砲で一塁手。今夏の甲子園では打率.375とミート力も兼ね備える期待の選手だ。プロで技術をさらに磨けば、将来の主砲にも成り得る。

補強ポイントC「次世代の二遊間」


 次世代の二遊間の選手としては、前述した遊撃手の石井を指名。ただ、二塁手の指名はなかった。


補強ポイントD「リリーフタイプ」


 今回指名した投手は主に先発として実績を積んできた面々。そのなかで、堀はU-18アジア選手権の台湾戦で好リリーフ。リリーフ適性も十分。即戦力と評価する声もあるだけに、1年目からリリーフとして登板することもあるかもしれない。


日本ハム:ドラフトの総合評価


【総合評価】70点

 今季は10年ぶりの日本一に輝いた日本ハム。

 ドラフトでは田中、佐々木と大学の即戦力投手を指名するも外してしまった。1位で即戦力投手を指名したいところだったが、将来性に方向転換して高校生左腕の堀を1位指名。

 「即戦力投手の指名」を補うように、3位で高良一輝(九州産業大)を指名。福岡六大学リーグでは通算191回2/3を投げ、奪三振は230個を超える。また全国大会でも通算24回で38奪三振と、奪三振率が高い。

 今春は右脚の故障で投げられなかったが、秋のリーグ戦で復帰。最速147キロのストレートに加えスライダー、カーブ、スプリットを操る。体調さえ万全なら即戦力の先発投手にも成り得る。

 また、8位指名の右腕・玉井大翔(新日鐵住金かずさマジック)も下位指名だが評価は高い。

 野手では石井一の起用法が気になるところ。また4位指名の森山恵佑(専修大)は「ゴジラ2世」と呼ばれる左の大砲候補。今井も同じタイプだけに、「2人揃って将来の主軸になれば」というロマンを感じる。

 即戦力重視というよりも、ポテンシャルと将来性に重きを置いたと感じさせる日本ハムのドラフトだった。


文=山岸健人(やまぎし・けんと)

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