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【妄想甲子園!】98年の横浜、85年&87年のPL学園を破る史上最強校は!?

文=落合初春

妄想甲子園! 98年の横浜、85年&87年のPL学園を破る史上最強校は12年の大阪桐蔭!?
 夏の高校野球は第100回を迎える。これまでの長い歴史の中で「歴代最強」と呼ばれるチームの数々が生まれてきた。世代を超えて、“もし”対決が実現したら、どっちが強いのか。“妄想”を重ねてみたい。

史上最強の基軸にしたいのは…


 世代の鏡になりがちな「史上最強」議論。だが、戦績上で確固たる最強になったチームもある。まず、基軸に据えたいのは、松坂大輔(現中日)を擁して春夏連覇を遂げた1998年の横浜高校だ。

 松坂だけでなく、打線も後藤武敏(現DeNA、登録名はG後藤武敏)、小山良男(元中日)、小池正晃(元横浜ほか)と強力なメンバーが揃っていたことが理由のひとつに挙げられるが、なんといっても公式戦成績がスゴい。秋の神奈川県大会と関東大会、明治神宮大会、センバツ、春の神奈川県大会と関東大会、夏の神奈川大会と甲子園、国体のすべてを制し、公式戦年間無敗(44勝0敗)を達成している。これは金字塔中の金字塔といえるだろう。

1985年PL学園とどちらが強いか?


 1998年の横浜と並んで「史上最強」のひとつに挙がるのは、1985年のPL学園。桑田真澄(元巨人ほか)、清原和博(元西武ほか)のKKコンビが一世風靡し、春はベスト4、夏は優勝を果たし、春夏連覇ではないものの、実力はズバ抜けている(KKコンビが甲子園に出場した5季をトータルで見ると春は準優勝とベスト4、夏は優勝2回に準優勝1回とすさまじい戦績を残している)。

 KKコンビが1年時には、当時、史上最強と呼ばれた水野雄仁(元巨人)を擁する池田を粉砕し、その記憶はオールドファンの心に深く刻まれてる。「史上最強」の世代交代だった。

 1985年のPL学園と1998年の横浜を比べると、桑田は、甲子園では1試合3失点が最大。対する松坂も防御率1.00と安定感は抜群だった。同じ高校3年時に対戦していたとすれば、実力は拮抗していただろう。

 比較は極めて難しいが、松坂がプロで高卒1年目に16勝を挙げたのに対し、桑田は2勝ということを踏まえると、高校3年時の球質では松坂が勝っていたのではないだろうか。ただ、桑田は甲子園ではストレートとカーブに球種を絞って投げていた。その状態で幾多の好打線を抑えてきたが、当時の完成度はやはり松坂が上だと考えたい。

 しかし、PL学園には清原がいる。2002年の日本シリーズでは松坂から看板直撃の大ホームランを放っている。3年時のセンバツで、伊野商・渡辺智男(元西武ほか)の快速球の前に3三振した後、清原が黙々と打ち込んだと伝わるのは「150キロ」に設定したマシンだ。松坂の甲子園での最速は151キロ。時代の隔たりもあるが、清原の剛速球の想定より1キロ上回っている。根拠としては薄いが、ここが大きな壁になると見て、1998年横浜の勝利を推したい。

連戦最強は1987年のPL学園


 1985年のPL学園とよく比較されるのは、1987年のPL学園。投手陣は野村弘樹(元横浜)、橋本清(元巨人ほか)、岩崎充宏の3枚看板。野手陣には片岡篤史(元日本ハムほか)、立浪和義(元中日)、宮本慎也(当時2年、元ヤクルト)とエゲツない。その後、岩崎以外はプロ入りし、実績は言わずもがなの域だ。

 1987年のPL学園のアピールポイントは春夏連覇と三枚看板だ。1987年のメンバーは「1985年のPLに勝てる」とは決して言わないが、「3連戦なら勝ち越せるのでは…」と声を潜めて語っている。

 1998年夏の横浜は松坂をリリーフに回した明徳義塾戦では7対6の打撃戦に持ち込まれた。となると、総合力の高い1987年のPL学園も捨てがたい……が、やはり妄想するならば、1戦勝負。1戦での勝敗をつけるとなると桑田、松坂に軍配が上がりそうだ。

そろそろ比較したい2010年の興南


 平成の春夏連覇勢では2010年の興南も「史上最強」に名乗りを上げてもいい。琉球トルネード・島袋洋奨(現ソフトバンク)は、春の防御率は1.17で夏は1.94。春夏合計の奪三振数は松坂の97個を超える102個を記録した。

 また打線も活発で夏の甲子園ではチーム打率.399を記録。1985年夏のPL学園のチーム打率.401に匹敵する数字を残している。ちなみに1987年夏のPL学園はチーム打率.359、1998年夏の横浜はチーム打率.310だ。

 2010年の興南は投打ともにパーフェクトなデキだが、島袋の大学時代の不調もあってか、やや割引され、史上最強論争からは外れがちだ。ただ、当時のマックスを考えれば、1998年の横浜に勝てる可能性はあるだろう。日進月歩の高校野球の世界。150キロ高校生投手が次々と登場した時代の春夏連覇チームだ。松坂も無事では済まないだろう。

 2012年の大阪桐蔭は藤浪晋太郎(現阪神)と森友哉(現西武)のバッテリーで春夏連覇。春夏通じて3失点が最大。2番手には澤田圭佑(現オリックス)も控えており、夏の甲子園では5試合5失点。近年では最強クラスの投手力を誇った。

 特に夏の決勝の藤浪は光星学院(現八戸学院光星)の主軸・田村龍弘(現ロッテ)、北條史也(現阪神)を8打数1安打4三振に封じており、1998年横浜の後藤、松坂、小山のクリーンアップも抑えられそうな気がする。松坂は準々決勝でPL打線に掴まり、延長17回にもつれこんだが、藤浪は甲子園では打ち込まれていない。完調ならば攻略を許さないエースだった。

 時代の隔たりもあり、それならば近年の進歩が上回ると見た。個人的には直近の春夏連覇&藤浪の存在で、2012年の大阪桐蔭を史上最強としたい。

 ただ評価はプロでの活躍も後乗せ。10年後に「史上最強」に名を連ねているかは、藤浪と森、そして澤田の活躍にかかっているのではないだろうか。
文=落合初春(おちあい・もとはる)

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