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「野球で大事なことはギャンブルで学びました」橋朋己はレオの守護神に返り咲けるか!?/file#042

【この記事の読みどころ】
・不調に陥っている今こそ、原点である大学時代の投球を思いだそう!
・復活の鍵はスライダーのキレを取り戻せ、投げ急ぐな
・打者に打たれないようにパチンコを打て!



ギャンブルで養われたマウンド度胸


「野球で大事なことはギャンブルで学びました」

 親しみやすいオーラを漂わせつつ、冗談とも本音ともとれる“金言”を放つ。晴れて橋朋己が西武から4位指名された2012年のドラフト会議から約1カ月後、西濃運輸のグラウンドで筆者と話していたときのことだ。

「ギャンブルで今日3万円負けても、明日6万円勝てばいい。野球もそれと同じで、無死満塁のピンチになっても、そこからの3人を連続三振にとればいい。ギャンブルのおかげでそう考えられるようになりました」


 ギャンブルに対し、良いイメージを持たない読者もいるかもしれないが、プロアマ問わず野球関係者にギャンブル好きは多い。橋もその1人。漫画をこよなく愛するなど“男子大学生”チックな橋ゆえ、ギャンブルが趣味というのも納得である。そして冒頭のような思考回路は、三度の飯より競馬が好きな筆者にとっても、非常によく理解できるものだ。

 さて、その橋が最近、本業の野球でドロ沼にはまっている。7月は登板した8試合で計10失点と大炎上した。昨年以降、クローザーとして好成績を収めてきたが、失敗が相次いだため中継ぎへ降格した。

 今回は、当コーナーのテーマ「俺はあいつを知ってるぜっ」の観点から、橋の大学時代にまで遡りつつ、不調脱出案を探ってみたい。現在のように打者のバットに当たらないほどのストレートに進化し、奪三振率が高くなったのは社会人に進んでから。しかし、その一歩前の岐阜聖徳学園大学時代にも立ち返り、高橋をより理解することで、今の苦境を乗り越えるヒントもつかめるかもしれない。



大学時代の姿から探る復活のカギ


 第一に、自慢のストレートがキレ不足に陥っている今、身を助けるのはスライダーかもしれない。実は大学当時、橋自身はストレートと同程度、スライダーに手ごたえを感じていた。大学4年のリーグ戦後、本人に取材したとき

「捕手からはストレートがいいと言われますが、スライダーで三振がとれるところも前面に出していきたいです」

 と話していた。実際、スライダーは投球の幅を広げ、本気で曲げにかかると有効な勝負球になっていた。

 たしかに大学時代からボールのパワフルさは非凡で、バットをへし折るストレートの威力はすさまじかった。腕のたたきも強烈で、ボールを潰すようなリリースも打者にとって怖さ十分。ただ、大学で年次が上がるにつれ、スライダーの使い方も含めて投球に幅が出てきたことも見逃せない成長だった。それをプロで再現できないか。

 第二に、投げ急ぎを避けたい。同じく大学当時、「不調になると、結果を求めるあまり勝ち急いでしまうんです」と短所を自己分析していた。悩んでいる今、心なしかフォームにタメがないように見えるのは、投げ急ぐ悪いクセが無意識に出ているからだ。


 最後に、囲み取材で「投げるのが怖い」と話すほど塞ぎ込んだメンタルを解き放つためにも、ギャンブルで大いに気分転換してほしい。ルーキー時代、初めて1軍に上がったとき「2軍に比べて忙しく、ギャンブルに行く時間が減った」と知人に話していたそうだが、打たれない投手に返り咲くためにも、今こそ“打つ”べきだ。

 冒頭で紹介した3年前のやり取りの際、ギャンブルの醍醐味について「自分の“引きの強さ”を試す」という表現で説き、ニヤリと笑った橋。そんな遊び心を持ち、開き直った気持ちで打者に相対せるようになったとき、レオの守護神が復活する。


■ライター・プロフィール
尾関雄一朗(おぜき・ゆういちろう)/1984年生まれ、岐阜県出身。新聞記者を経て、現在は東海圏の高校、大学、社会人を精力的に取材している。絶大なネットワークを持ち、多くの「隠し玉選手」を発掘、そのつど『野球太郎』誌面で発表している。中日新聞のウェブサイト『中日新聞プラス(http://chuplus.jp/blog/list.php?category_id=486&pl=131739992)』で、中部地区のアマチュア野球の連載をしている。

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