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【2015夏の高校野球】《北北海道観戦ガイド》有望選手と大会展望&地区勢力ピラミッド

7月18日〜24日(旭川スタルヒン球場)

ツインタワー擁し優勝誓う白樺学園の夏
寒冷地・釧根が育んだ遊撃手に注目!

☆★☆ 投手編 ☆★☆

●素材なら十勝っしょ


 例年同様、今年も十勝支部に好素材が集まった。筆頭は長江理貴(帯広緑陽)。中学時代、スピードスケートで日本一になったが、その鍛え抜かれた下半身を生かして投げ込むストレートは迫力があり、球速では北北海道屈指。左打席からの豪快な打撃も光るアスリートタイプだ。同支部の白樺学園には右のツインタワーがそびえる。192センチの河村説人と183センチの中野祐一郎の2人だ。河村は荒々しさがなく、オーソドックスに右真上から投げ下ろすタイプ。現状ではもう少し球速がほしいが、そのことを補っても余りある可能性を秘めている。順調に経験も重ね成長した分、将来が楽しみだ。対照的なのは中野で、まとまりのある好投手が徐々にスピードをつけてきたというイメージだ。スライダーなど変化球も操り、安定感が出てきた。春季大会では流れを変えたい場面で救援し、ベンチの期待に応えた。

 昨秋の快投が鮮烈だった中川裕元(北見工・2年)は冬の期間に体が大きくなり、球威もアップ。その分、微妙なバランスで巧みに打ち取ってきた投球スタイルと体の成長を合致させたいところ。マークされる中で結果を出したい。

 山田智則(旭川龍谷・2年)も成長が期待される右腕でストレートは140キロ台。気持ちで投げ込む1年先輩の岡田周斗も140キロに届き、投手王国を形成する。

 左腕では甲子園経験を生かしたい徳橋颯野(武修館)に注目だ。股関節の柔らかさを生かしたタメのある独特のフォームが魅力で、135キロ前後のストレートとスライダーを投げ分ける。

 技巧派では右横手からの投球が光る高桑涼(滝川西)。故障明けで不安もあるがスライダーがコーナーに決まれば面白い。同じ右横手から強気に攻める世永大介(旭川龍谷)も夏に出番が増えそうだ。


▲長江理貴(帯広緑陽)


☆★☆ 打者編 ☆★☆

●昨夏涙で目覚めた北の逸材


 攻撃型捕手の代表は川波俊也(白樺学園)。本塁打も打てる1番打者で、巧みなバットコントロールが魅力。昨夏は正捕手が直前のケガで緊急出場するも、力を発揮できず悔し涙。雪辱に燃えている。 長打力で群を抜くのは道内屈指の右の大砲・浅井岳(北見北斗)。1年夏から出場し、2年生ながら4番で期待された昨夏、直前のケガに泣かされただけに悔しさを晴らしたい。179センチ81キロの堂々の体格で三塁と外野も守る。

 例年同様、遊撃手には好選手が集まる。昨夏の甲子園ではセンターで好守を連発した榎森駿也(武修館)は走攻守に優れた3番・遊撃手で、道内屈指の左打者に成長。さらに右の強打者・矢嶋健太(釧路北陽)、好守も光る3番の山口大輝(中標津)ら釧根支部の選手が続く。羽田耀平(滝川西)は163センチ54キロの小兵ながらスピード感ある攻守で相手を嫌がらせ、観客を沸かせる主将だ。

 地味ながらも通が好む2番・二塁手として献身的な働きを見せるのは後藤博希(白樺学園・2年)。センター中心に打ち返す器用さを兼ね備える将来の3番タイプだ。

 外野手では池田裕介(白樺学園)に注目したい。広角に打ち分け、躍動感あふれる攻守は見る者をうならせる。


▲浅井岳(北見北斗)


☆★☆ 大会展望 ☆★☆

●抜け出すカギは投手層か経験か


 本命不在の流れが加速し、正直「第1グループなし」にしようかと本気で考えたほど。本音を言えば、6月下旬からの各支部大会を勝ち上がり7月18日から始まる北北海道大会に出場する16校すべてが2グループ、といったところだ。その中で、白樺学園と旭川龍谷は能力の高い選手が揃い、投手層の厚さで第1グループ、投打で昨年の経験者がチームを引っ張る武修館、好投手・中川を擁する北見工、春季大会で自信をつけた旭川西を第2グループとした。

地区勢力ピラミッド

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