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第一部 2013年プロ野球大予想

 4月12日。村上春樹の新刊が発売され、ハルキストたちが感想や評価を語り合う中、三省堂書店神保町本店7Fではさらに熱い議論が繰り広げられていた──。

『野球太郎 No.004 2013年プロ野球12球団選手名鑑&開幕特集号』発売記念トークライブ
第1部「2013プロ野球大予想!」、第2部「2013ドラフトを斬る!」の内容で開催。トーク会場に用意された座席は全て埋まり、多くの質問や野球観が飛び交うスタジアムと化していた。しかし、遠方のため、または仕事のために、参加したくとも来られなかった『野球太郎』ファンの方も大勢いらっしゃるでしょう。そこでこのコーナーでは、トークライブの模様をダイジェストでレポートします。

〜第1部「2013プロ野球大予想!」〜
 当日まで「シークレット」だった第一部のゲストは、データスタジアム社・ベースボールアナリストの金澤慧氏。開幕したばかりの2013年プロ野球の傾向を「データ」で考察しました。ここではその「印象的なデータ」をピックアップして、イベントを振り返ります(※特に注釈がなければデータは2013年4月10日終了時点でのものです)。


左からキビタキビオ氏、高橋安幸氏、データスタジアムの金沢慧氏。開幕してから短い中でも興味深いデータを見つけ出し、金沢氏が紹介しながら、話が進んでいった。



<セ・リーグ編>

阪神の「123連敗」!

 攻撃面に物足りなさはあるものの、投手陣の踏ん張りでまずまずのスタートを切った阪神タイガース。しかし、不安要素は「終盤」にあるという。実は阪神、7回終了時点で負けていた試合では、去年も一昨年も逆転したゲームが一試合もないのだ。2011年が0勝53敗3分。2012年が0勝61敗4分。今年も終盤での逆転劇はなく、7回終了時点でビハインドがあれば2010年9月19日の試合から数えて「123連敗!」(※4月15日終了時点では124連敗)という驚くべきデータが! これを、「7回で負けてるからもうダメだぁ」と見るか、「今日こそ歴史が変わる!」と見るかは、あなた次第です。

広島・リーグ1位の「2.13」と「1.75」

 開幕8試合時点で最下位スタートとなった広島だが、投手陣を中心に決してチーム状態は悪くない。その証拠が「チーム防御率」ではなく、「先発陣防御率2.13」。これはリーグトップの数字であり、さらに「与四球率1.75」もリーグトップ(※いずれも4月11日終了時点のデータ)。コントロールのいいピッチャーが多いのが特徴といえる。前田健太・バリントン・大竹寛……ゴロを打たせる投手が多く、試合を崩さない投手が揃っているということだ。打線と抑え陣の奮闘次第では、打倒巨人の最右翼?

巨人・坂本の「0」

 WBC日本代表でもショートのポジションを勝ち取っていた巨人・坂本勇人の、あまりクローズアップされていないデータが彼の足下にあった。坂本が2塁ランナーにいて、その後単打が生まれた際、ホームで刺殺された数が「0」。アウトにならず、しっかり得点に結びつけているのだ。「ワンヒットで同点のチャンス」とは実況アナウンサーの常套句だが、坂本が塁上にいる時にこそ、まさに当てはまることがわかってくる。また守備面で見ても、坂本の守備範囲はリーグトップクラスという数値が出ている。それも坂本の「足さばき」があってこそ。打撃だけじゃなく、守備も、走塁も要チェックだ。


機材トラブルでデータが大画面で表示されずに、面白いデータをじっくり共有できずに申し訳ありませんでした。



<パ・リーグ編>

楽天が誇る「リーグ1位・2位コンビ」って誰?

 今季の楽天の特徴は「制球眼」の良さ。特に「2ツーストライク後のボールゾーンスイング率(追い込まれてからボール球に手を出してしまうかどうか)」というデータで、新外国人のジョーンズとマギーが低く、リーグの1位・2位を独占している。通常、外国人がこのデータでリーグトップになることは珍しく、ジョーンズとマギーが「好球必打の日本向き助っ人」であることの証左だろう。楽天には他にも「恐怖の下位打線」と呼ぶべき、6番以降の打率・長打率・出塁率・OPSが上昇しているというデータもある。チーム全体に厚みが出て来た証拠でもあり、今シーズン、投手陣の踏ん張り次第では台風の目になりそうだ。

「ダイビングキャッチNo.1」の選手は意外にも……?

「ダイビングキャッチランキング」というデータがある。守備でどれだけダイビングキャッチを成功させたか、というデータだが、2011、2012年の合計で見ると、その1位はオリックスの三塁手・バルディリス。といっても、残念ながら「守備がいい」ということではない。動かずにすぐ横になる、ということが多く、ゾーンデータを基にした守備指標から見ると、守備範囲の狭さはリーグトップクラスだ。果敢なイメージがあるが、それに騙されてはならない、と数字は教えてくれる。
その一方で、今季のオリックスは「出塁率」がリーグトップとなっている。特に、糸井嘉男加入の影響でクリーンナップの数字が軒並みアップしている。打ち勝つ野球でAクラス入りなるか?  一方、その糸井を放出した日本ハムは下位打線のチーム打率がリーグ最下位。やはり、糸井の穴によるしわ寄せは大きかった?

西武・新リリーフエースの「139.2」→「140.6」

 今季ここまでパ・リーグの首位を走る西武。その好調の理由は、「8回サファテ、9回大石」の救援コンビの活躍だ。ここ数年の課題だった「抑え」が安定したことで、しっかり「勝ちきる」ことができている。特に、2011年のドラフトで6球団が競合した大器・大石達也の活躍は、西武ファンは待ち望んだものだろう。ただ、大石の平均球速を見てみると、昨年が139.2キロで今年は140.6キロ。1キロ以上速度アップしてはいるものの、大石のストレートの力はまだまだこんなもんじゃないハズ。大石が大学時代の球速、キレを取り戻せば、リーグを代表するストッパーも夢ではない。


 イベントでは他にも、たくさんのマニアックなデータや傾向が紹介された。さすがはデータスタジアム。
 そして、そのデータスタジアムの情報をもとに構成されているのが『野球太郎No.004 2013年プロ野球12球団選手名鑑&開幕特集号』だ。どこよりも緻密な情報&読み応えがあるこの選手名鑑をお供に、日々の試合観戦も楽しんでいきましょう!

次回は第2部「2013ドラフトを斬る!」の模様を振り返ります。

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