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今年の夏は負けたが、未来に期待したい高校生について語ります!【議題2】

 『野球太郎』編集部員が甲子園出場チームや有力高校生ドラフト候補、新たに気になる選手…などを語っていきます。今週の後半は、すでに負けてしまった高校や有力選手、実際に自分の目で確かめた選手についての話題です!

登場人物(『野球太郎』編集部員)
持木編集長(持木)…東海大四出身。佐竹学(オリックスコーチ)と同級生。言わずと知れた『野球太郎』編集長。
菊地選手(菊地)…中大付出身。当時堀越のエース・岩隈久志(マリナーズ)に温存されて、3年夏を終える。『野球部あるある』の著者。
カバディ西山(西山)…法政二出身。川中島中時代の内竜也(ロッテ)と対戦するもボコボコにされる。編集部内では遊軍、またの名を使い走り。


『野球太郎』編集部員は見た!

西山 この夏に球場で見たドラフト候補の話にいきましょう。
菊地 今日、横浜vs桐光学園の試合見て来ました。松井裕樹(桐光学園)は多くの人が言っているように、よくもなく悪くもなくという印象です。たまたま甘く入ってしまったところをホームラン打たれてしまいました。結果は負けてしまいましたが、どんな投球をしても今さら評価は揺らがないです。
西山 春季大会も見ていて、その違いはありましたか?

菊地 春が良すぎて、そのまま招待試合で何度も遠征して、夏の大会直前の浦和学院との練習試合であれだけの結果を出してしまって。夏に合わせてくる強豪校のスケジュールだと、その頃に疲れさせて、少しずつ上げていくのが通例ですが、春がピークになってしまったのかな、というのはあります。今日も三振は10個だけでした。
西山 それでも三振を10個奪えるのですよね。
菊地 「1試合22奪三振」という印象が強くなってしまいまして、加えて春の活躍を見ていますと求めるものがどうしても高くなってしまいます。終わってしまったことですが、キャッチャーが中学時代にバッテリーを組んでいた鈴木航介(この日は出場なし)とだったらどんな結果になっていたか…。

西山 持木さんは群馬、静岡で岩?巧(前橋商)と鈴木翔太(聖隷クリストファー)をチェックしに行ったとのことですが、どうでしたか?
持木 岩?は1年生の時の鮮烈デビューから考えると、「う〜ん?」と思ってしまうかな。1年生当時は華奢なイメージだったけど、それが今はがっちりしちゃったのが、もしかしたらよくない方向になってしまっているのかなぁ…。
菊地 スピードガンが出るタイプのピッチャーではないですよね。
持木 それでも捉えられるのが目についたかな。あと、聖隷クリストファーの鈴木はケガの影響もあって、ストレートはほとんどシュート回転。踏み込む足の歩幅が短くて、イニング間のピッチング練習では歩幅が4足分くらいで軽く投げているだけで、思いっきり投げることができないのかな、と感じます。でも、やっぱりフォームは素晴らしいし、フォークがカウントボール、決め球と投げ分けられて、相当自信を持っていると思うよ。岩?の試合にしても、鈴木の試合にしてもスカウトはけっこう見に来ていましたね。


▲鈴木翔太(聖隷クリストファー)


菊地 プロかどうかはわかりませんが、創価の内野聖士郎は大学に入って、どう成長していくか楽しみかなと思います。
西山 堀越の安西拓人が城東に負けた試合を見ました。試合前半に高めに浮いたボールを打たれてしまいましたが、その後に修正して、力を抜いて低め低めに集めて完全に抑えました。変化球のキレもよかったです。高評価を受けているピッチャーでも高めにいくと打たれるし、低めに集められれば勝てる、ということを改めて感じました。

菊地 今日、東海大相模の試合もあったので、セカンドを守る遠藤裕也を見ました。存在感やリストの強さを感じさせて、特に5-4-3のファーストへのスローイングでステップすることなく、外国人選手のようにピュッと投げていたのが印象的でした。でも、バッティングは全身の連動が乏しく、おとなしく見えます。大学でどれだけ活躍できるか、というのを見てから、プロに行ったほうがいいような。あと、日野の豊澤拓郎は思っていた以上によかったです。キャッチャーからマウンドに上がっていく姿は高校時代の田中将大(楽天)を連想させるような馬力を感じます。

負けたものの気になるチーム、選手

西山 地方大会敗退が決まってしまったチームで気になるチームってありますか?
持木 敦賀気比はあれだけ揃っていて、センバツベスト4なのになんで負けちゃったのか? あと、その敦賀気比をしっかり押さえ込んだ福井商の中村文英はかなりよくなっているんじゃないか、と気になりますね。
西山 このチームになってから、何度も気比の試合は見ていますが、打撃のチームなんですけど、波が激しいです。「打撃は水物」という言葉が響きます。

菊地 済々黌の大竹耕太郎は今年の夏の結果次第では、スカウトが指名に向けて本気で動き出しそうだと聞いていました。あと、平良拳太郎(北山)です。この前、たまたま掃除していたら、中学生の時に平良が出ていた試合を見ていたようです。そのメモでは「技巧派ピッチャーで、コーナーを上手く使うことができるようになれば…」と書いていて、当時は体が小さかったのです。でも、今ではストレートは140キロ越えるようなピッチャーになっていて、ここまで変わるものか…と今の平良も見てみたかったです。


▲平良拳太郎(北山)


持木 個人的に鳴門の坂東湧梧はなんで打たれないのか? ということが気になります。甲子園でまたじっくり見たいので出てきてほしいかな(その後、鳴門は優勝し甲子園出場を決めました)。あと、男前という点も注目すべきですね。
菊地 高野山のピッチャーの小川章大と三好一生、創志学園の奥浪鏡…といった選手たちはいい噂を聞いていたので、甲子園で見たかったですね。

西山 敬遠された時に威嚇して話題になった松山大志(習志野)はドラフトに掛かりそうなのでしょうか? 聖光学院の園部聡と同じく、高校時代は主にファーストの選手で、ポジションがマイナスになる話はよく出てきます。
持木 積極的に指名しにいく可能性は低いかもしれないけど、本人がプロ志望で下位でもいいなら指名する球団はあるかもね。
菊地 今回の行動でハートの強さはアピールできたと思います。冷静に考えると、たくさんの人に見られている中、あの場面で威嚇みたいなことをしたら、怒られるのはわかりますよね。それでもやってしまうのは並の神経ではなく、そういう選手こそプロに行ってほしいな、と思ってしまいます。そう考えると生真面目なタイプの園部は『普通の人』に見えてしまいます。もちろんそれは園部の長所でもありますので、その道でバッティングを究めてほしいです。
持木 ちょくちょく1軍に上がってきている習志野の先輩(山下斐紹/ソフトバンク)がどのように評価されているか、という面も関わってくるんじゃないかな?
西山 ソフトバンクはその先輩もいますし、やんちゃな選手が多いので、プラス面に評価されて指名するかもしれませんね。個人的に期待したい選手です。

次回は残りの甲子園出場校について、編集部員が語りつくします!

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