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今季はやけに存在感アリ! 新たなトレンドになるか? 躍動するプロ野球背番号90番台の男たち


 プロ野球の背番号90番台というと、常識的にはコーチやスタッフらがつける背番号だった。

 近年では99番を背負った中村紀洋(近鉄ほか)など、選手もつけるようになったものの、その他の選手は大きな活躍が見られなかった。

 しかし今季のプロ野球界では、背番号90番台の選手の躍動が目立っている。そんな背番号90番台の活躍選手を紹介しよう。

「94」原口文仁が目指すは侍JAPANだ!


 今シーズン4月27日、育成から3年ぶりに支配下登録された原口文仁(阪神)。すぐさま巨人戦に代打出場を果たすと、プロ2打席目で初ヒット。ゴールデンウイーク中にスタメンに定着すると5月22日には5番を任されるまでの信頼を勝ち取った。

 出場試合数こそ少ないものの、打率は3割後半をキープして本塁打も5本放っている。気の早いタイガースファンは「日本代表の正捕手や!」と言っているとかいないとか。

 阿部慎之助(巨人)以降、打てる捕手が育っていないプロ野球界の現状を考えると、打撃だけなら代表に呼んでもおかしくない? と、さっそく小久保裕紀監督も視察したという。2017年のWBCに向けて、今年活躍すればチャンスはある。そんな原口に期待したい。

原口文仁(6月2日現在)
30試合/打率.362/5本塁打/18打点


「90」田口麗人が狙うは左腕エース!


 絶対的エース菅野智之(巨人)とともに、巨人の先発を支えている背番号90番の田口麗人。

 巨人の背番号90というと、長嶋茂雄監督が背負っていた印象が強い。その後、8人が90番を背負っているが、目立った成績を残した選手はいない。

 投手では5人が背負っているが、1軍での白星はひとつもない。過去に実績があった投手では、西本聖が2度目の巨人在籍時に背負ったものの、1軍登板はなかった。

 巨人投手陣の屋台骨を長らく背負った内海哲也も、初の2ケタ勝利をマークしたのは入団3年目。内海の後を継いで、生え抜き左腕エースになるべく田口が邁進する。

田口麗人(6月2日現在)
10試合/3勝3敗/63.1回/45奪三振/防御率2.70

ロベルト・スアレスは「あぶさん」の後継者!?


 エディソン・バリオス(ソフトバンク)が登録抹消された翌日に、1軍登録されて勝利の方程式に加わったのはロベルト・スアレス(ソフトバンク)。背番号はなんと90だ。

 ホークスの90といえば「あぶさん」の景浦安武がつけている番号で、永久欠番的な扱いとなっていた。それが今季、初めて解禁されたのだ。

 歴史的な背番号をつけるスアレスはバリオス、五十嵐亮太(ソフトバンク)の穴をしっかりと埋めるべく今日もブルペンで準備する。

スレアス(6月2日現在)
19試合/1勝2敗11H/19回/25奪三振/防御率1.89


他にもいるぞ各チームの90番代


「91」の鵜久森淳志(ヤクルト)、「97」の田面巧二郎(阪神)、「98」のラファエル・ドリス(阪神)、「99」のジョーダン・ノルベルト(中日)、「99」のエルネスト・メヒア(西武)と、今季はたくさんの90番台の1軍出場選手が活躍している。

 今までは、打撃投手やコーチの番号と言われていた背番号90番台が、これから出世番号になるかもしれない。


文=勝田 聡(かつた さとし)
松坂世代のひとつ上にあたりサッカーの黄金世代となる1979年生まれ東京育ち。プロ野球、MLB、女子プロ野球、独立リーグと幅広く野球を観戦。 様々な野球を年間約50試合現地観戦し写真を撮影する。プロ野球12球団のファンクラブ全てに入会してみたり、発売されている選手名鑑を全て購入してみたりと幅広く活動中。

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